多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

大流行中の「手足口病」に予防法はあるの?

いま「手足口病」が全国的に大流行しています。
ある一定数以上の患者が出た場合警報レベルが発せられますが、中京エリアでも愛知県と三重県が該当しています。

そこで、7月8日の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、大阪医科大学附属病院の総合診療科特任教授の鈴木富雄先生に伺いました。

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手足口に細かい水泡が

そもそも「手足口病」とはどういう病気ですか?

「ウイルスによって感染される病気です。コクサッキーウイルス、エンテロウイルスなど、数種類のウイルスが起こす病気です。
感染すると、手と足、特に手のひら、足の裏、口の中に細かい水泡ができるのが特徴です。

患者は乳幼児に非常に多く、ほとんど5歳以下で、特に2歳以下が半分くらいを占めます。
保育園など集団でこどもがいるところで大流行します」
 

なったらどうする?

この「手足口病」はいわゆる夏風邪のひとつで、普通はしばらくすると治まっていくものだそうです。
しかし、これといった治療法もありません。

「ウイルスなので特効薬もないし、基本的になったら様子を見るしかないです」

そして最も問題となるのは…

「熱はたいしたことはないが、口の中の水泡が破けると非常に痛いので、ものが食べられないことです。
だいたい7月がピークですが、小さなこどもたちなので脱水症状を起こすことがあります。

普通は数日間でよくなりますが、ごくまれに髄膜炎、脳炎など、中枢神経の重篤な病気を起こすことがあります」

もしこどもが「手足口病」になった時、重症化を防ぐ方法はあるのでしょうか?

「脳炎や髄膜炎はごくごくまれな合併症ですが、脱水によって、非常に身体が弱ってしまうお子さんは多いです。
大事なことは口当たりのよいもの、例えばプリン、そうめん、冷たいスープ、冷たく柔らかいおかゆとか、水分が多い、冷たい、口当たりのいいものを積極的に食べさせることが大事です。
水を飲む時も口が痛いので、少しずつ水分を補給することも大事です」
 

かからないようにするには?

「ウイルス感染なので一度感染すると身体の中に抗体ができて、二回目は感染しないはずです。ところが、いろいろな種類のウイルスがこの病気を起こすので、違うウイルスで二回目にかかることもあります」

さらに大人も注意が必要です。

「大人がかかると、こどもよりも重症化しやすいと言われています」

お子さんが手足口病に感染した家庭では、大人も寝不足や体力不足にならないよう要注意です。

「あと非常に大事なことは、他にうつさない、他からもらわないことです。
手足口病は飛沫、あるいは接触で感染します。唾液、つば、くしゃみ、鼻水、便にウイルスが出てきます。

症状が出てきてから、1ヵ月くらい便からウイルスが排出されることがあるので、オムツの処理には注意します。
また、保育園で乳幼児のタオルの共有は避けるべきです。もし、便の処置をしたらしっかり手洗いしてください」
 

今年大流行の理由

今年の流行には、何か特別な理由があるのでしょうか?

「数種類の異なったウイルスで起きるものですから、今年流行しているというウイルスのタイプが、数年間あまり流行しなかったようなタイプなんです。そうなるとお子さん方に抗体ができてないので、非常に感染しやくなります。
これから大流行しかかっていますので、要注意です」

番組には手足口病について、「私は、大人ですけどかかりました」と多くのリアクションがが届きました。
鈴木先生が言われたように「他にうつさない、他からもらわない」よう、手洗いなどを励行しましょう。
(みず)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2019年07月08日07時22分~抜粋

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