多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

サイクリストも途中で寄る、堺市にある体験型自転車博物館

5月22日は、日本サイクリング協会が制定した「サイクリングの日」。

この日『多田しげおの気分爽快‼︎』では大阪府堺市の自転車博物館の学芸員、長谷部雅幸さんに話を聞きました。
どのような展示物があるのでしょうか?

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自転車の街、堺

堺市は自転車産業が盛んな街です。
1900年頃から輸入自転車の修理用のハンドルやフレームが作られるようになりました。
第一次世界大戦が始まり、自転車の輸入がストップしたことで国内の自転車産業が本格化していきました。

第二次世界大戦でも堺市は被害に遭いましたが、部品メーカーの被災が比較的少なく、自転車産業の操業再開が早期に出来ました。
現在は世界的な自転車メーカー、シマノの本社も堺市にあります。
 

最初は木製

自転車博物館には350種類ほどの自転車が展示されています。
この中で一番古いものは、いつ頃の自転車なんでしょうか?

「約200年前の自転車。自転車の元祖と言われるドイツで生まれたドライジーネで、木製なんです」

プロ野球の選手が使うバットと同じタモノキという非常に丈夫な木でできているそうです。その頃の自転車はまだペダルが付いていなくて、サドルに座って足で地面を蹴って走るんだとか。

最近、まだ自転車に乗れないこどもたちが、練習用に足で蹴って進むペダルなし自転車に乗っていますが、まさに、あの大人版だそうです。ペダルが発明されたのはずっと後の話になります。

「自転車が生まれて約40年後の1867年に、パリでミショー親子が発明したのが、ペダルが付いた初めての自転車になります。
2階がメインフロアーなんですけども、ここでは一面で200年間の自転車の進化の歴史を見学してもらえます」
 

自動車の元

長谷部さんおすすめの展示物は?

「1877年に作られたスタンレーソーシャブルという自転車なんですが、これは三輪車で、今の自動車の技術の元になった自転車と言われております」

自動車がカーブを曲がる時には左右のタイヤに回転差が生まれます。これを調節するデファレンシャルギア、それから走行中の車の向きを変えるためのラック&ピニオンというハンドル操作の方式が、1878年にはすでに発明されていたそうです。

「その後、エンジンが発明されて後ろに付けられました。自転車が自動車の元になったという感じですね」
 

大人もハマる体験型

「この博物館は体験型博物館としています。ですから、この博物館で見て頂いた自転車を実際に乗って、その昔乗った人たちがどんな気持ち、どんな感じで乗ってたかということが体験できるようになっております。9種類のクラシック自転車を用意しています」

前輪が大きくて後輪が小さい、通称「だるま自転車」も展示されており、実際に乗車できるそうです。乗りこなすのが難しそうですが…。

「安全を考慮いたしまして、現代版に作り直しておりますので、現代版クラシック自転車ということになります。二輪、三輪、四輪のものや、二人乗りの物もありますので、親子で来て頂いて乗っていただくこともできます」

こどもよりも大人の方がハマりそうです。

「大人向けのイベントもありますので、お父さんはそちらに来ていただいたらと思います」

大人向けイベントは「自転車メンテナンスセミナー」「メタボ改善・予防コース」など本格的です。ぜひ親子でどうぞ。 
(尾関)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2019年05月22日08時14分~抜粋

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