あなたもそのうち受けるかも?人工透析を知ろう

多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N / ライフ・ヘルスケア

現在、人工透析を受けている方は年々増加し、全国に30万人以上いるとのことです。

4月18日放送の『多田しげおの気分爽快‼︎』では、人工透析とはどういうものなのか、春日井市民病院の院長、渡邊有三先生に聞きました。
聞き手は多田しげおです。

ゴミ処理工場

「人工透析」とは腎臓の働きを人工的に行うことですが、そもそも腎臓はどんな働きをしているんでしょうか?

「食べたり飲んだりした物の老廃物を濾過して、排せつする機能ですね」

血液を糸球体という部分で濾過して、毒物を排泄するそうです。また飲んだ水の量を、尿の量としてバランスを取っているんだとか。

「塩を摂ってもいろんなたんぱく質を食べても、その食べかすを処理しなきゃいけない。大変重要な臓器で、ゴミ処理工場と言ってもいいですね」
 

人工透析も高齢化

腎臓の役割が自力で出来なくなってしまった人が行うのが人工透析治療です。

「昔より衛生環境が良くなって、腎臓病の方は少しずつ減ってきてるんですよ。その代わりに糖尿病が増えてきています。糖尿病の最後のところで合併症として腎臓が悪くなるんです。

もう一つは高齢者が増えてきています。お歳を召されますと、動脈硬化で腎臓の機能が落ちてきます」

70歳ぐらいになると、若い頃に比べて腎臓の機能は3分の1ぐらいに落ちてしまうそうです。そのため透析が必要な可能性のある人が増えてきているそうで、高齢化の波がこんなところにもあるようです。
 

体外で血液を濾過する

続いて人工透析治療の具体的な方法です。

「腎臓の糸球体という部分で濾過する機能を、血液を外に出して、身体の外で人工的にするわけです」

これには、人工的な膜の元で濾過する血液透析か、自分のお腹の腹膜を使って濾過する腹膜透析かの二つの方法があるそうです。

「血液を外に一度出して、ダイアライザーっていう濾過する機械で綺麗にして戻すというのが一番効率的なもんですから、日本の透析患者さんのおよそ98%は血液透析です」
 

1分間に外に出す量

「人工透析はたくさんの血液を濾過しなければいけませんので、動脈の血液のような非常にたくさん出るところを使ってやるわけですね。
1分間にだいたい200から250ミリリットルの血液を外に出します」

ちなみに献血で、200ミリリットルの血液を抜く場合の時間は約10分ほど。
人工透析はそれ以上の量を1分で体外に出すので、そのための器具「シャント」造設の手術が必要になるとのこと。

シャントは一般的に利き腕ではない方の手首にするそうです。

「動脈と静脈を結びます。そうすると動脈の血が、スーッと静脈の方に来ますので、静脈が太くなります。そこに針を刺して、血液を一度体の外に出してやる。そういう血管を太くする作業がシャントという手術です。それが人工透析の生命線になるわけなんです」
 

1回4時間以上

一回の透析治療にかかる時間は最低4時間。全身の血液以上の量を濾過するそうです。

「正常値を1とすると、4時間やっても毒素の量が10あったものが4ぐらいまでしか落ちないんですよ。それを2回やらないとまた10に戻るんですよ」

そういう治療を月水金、火木土などのパターンで週に3回、一回4時間行うそうなので、生活時間のかなりの部分が治療に費やされてしまうのが現状です。
仕事とのバランスが難しそうですが…。
 

様々な負担

「春日井市民病院では夜の透析をやっております。ですから昼間働いて、会社が終わってから夜の透析をやっているクリニック、あるいは病院に行かれると良いと思います。でも、帰りが夜の11時とかになってしまいますので、やっぱり負担は大きいですよね」

治療費の負担はひと月40万ほど、年間500万円かかると見ていいそうです。

「しかし、国の政策で更生医療が適用されて、保険も適用されます。なので、だいたい月1万円、普通の収入の人ですと、最低の自己負担1万円でやっております」

体力面の負担は?

「もともと病気の方ですので、透析を一回やりますと、とっても疲れるんですよね。しかしそれをやらなければ命がなくなってしまうわけですので、皆さんも我慢して治療を受けておられます。我々も出来る限りの治療をしております」
 

タンパクが出たらまず受診

そもそも人工透析を受けなくて済むように予防はできないものでしょうか。
最初に腎臓機能が落ちてくるのは糖尿病との合併症という話がありました。
そこで、まずは糖尿病予防。

「糖尿病も予防対策が結構進んでおりますし、糖尿病における腎臓病にブレーキをかける、いろいろな血圧を下げる薬もわかってきました。
実は最近、糖尿病が原因で透析が必要になる人の数は頭打ちになってきてるんですよ。今後は高齢者が主体になってくると思います」

加齢に伴って、血液が硬化してきます。そのため高齢化すると、腎臓も落ちるという事の様です。

「血管の硬化は全身の血管の病気と思ってもらえればいいと思います。動脈硬化が進めば脳卒中になりますね。心臓にいけば心筋梗塞。腎臓にいけば人工透析になるわけですよ。そういう血管の病気、動脈硬化は、やはり人間生まれてからだんだん進行してるもんなんです」

血管の硬化はある程度、生活習慣を改善することで予防できるそうですが、少しでもヘンだと思ったら…。

「健康診断でおしっこにタンパクが出たという場合には、専門医に必ずかかって、診ていただくことが大事だと思いますね」

このように語る渡邊有三先生でした。 
(尾関)
 
この記事をradikoで聴く

2019年04月18日07時18分~抜粋

この記事をシェアする

あなたにオススメ

アーカイブ

同じカテゴリー

×