春の果物と言えば、真っ先にイチゴが思い浮かびそうですが、みかんと言われるとあまりピンとこないという方も少なくないでしょう。
『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』、「旬食」のコーナーでは、毎回旬の食材を取り上げていますが、4月9日の放送ではその「みかん」がテーマです。
夏みかんがあるものの、基本的に秋の果物といったイメージが強いみかんですが、実は春の今が旬という種類もあるようです。
今回は名古屋市中央卸売市場・名古屋青果株式会社の中村さんに、パーソナリティーの多田しげおが電話で話を伺いました。
これからが旬のみかん
春に旬を迎えるみかんとして中村さんが紹介したのは、「カラマンダリン」という品種です。
多くの人にはなじみのない名前だと思われますが、これは温州みかんとキングマンダリンをかけ合わせたもので、アメリカ生まれの品種です。
日本では主に愛媛県、三重県、和歌山県などで生産されています。
その年の天候にもよりますが、だいたい4月から5月上旬にかけて最も店頭で見かけるそうです。
では、カラマンダリンは一般的なみかんと比べて、大きな違いはあるのでしょうか。
多田「まず、見た目、大きさはどんな感じなんですか」
中村さん「ほとんどみかんと同じ大きさで、色もみかんと近いオレンジ色ですね」
パッと見た感じでは、あまり違いがなさそうです。
ただ、一般的なみかんとは出回る時期が違うため、そこでカラマンダリンだと気づきそうですね。
そして肝心の味ですが、中村さんいわく、「果汁が多くて甘味も非常に強いですし、ちょうどよい酸味があって、結構濃厚だと思います。手で簡単にむけますので、袋ごとパクっと食べられるという感じ」とのことです。
袋ごと食べられるという点で、手軽さが受けそうです。
普通のみかんとどこが違う?
春の時期に店頭でみかんを見かけた場合、中には貯蔵していた物を売っているという可能性がありますが、多くはカラマンダリンであると思われます。
季節はずれのみかんだからおいしくないんじゃないかと敬遠しそうですが、実は旬でおいしい果物だというわけですね。
多田「これから出てくるものはカラマンダリン、つまり春のミカンと言っていいんでしょうね」
中村さん「そうですね。昔は栽培が難しかったりして、ちょっと敬遠され気味だったんですけど、味の良さから生産がどんどん増加していったと。
そして、実がついてから収穫まで非常に長い期間で1年ぐらい育てますので、果実に養分も十分行き渡っているので糖度も非常に高い、みかんが凝縮したような感じですね」
「みかんが凝縮したような感じ」の味と聞くと、それだけでとてもおいしいのではないかと期待が高まります。
生産量としては、一般的なみかんと比べるとまだまだかなり少ないようですが、1990年代以降生産量が増加しているとのことですので、今後手に入りやすくなる可能性があります。
もし店頭で見かけたら、一度食べてみてはいかがでしょうか。
(岡本)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2019年04月09日08時17分~抜粋