目の付けどころが違うヒラメ発見!

多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N / ニュース

俗に「左ヒラメに右カレイ」と言われるように、ヒラメは両目が体の左側にあるもので、右側にあるのはカレイだとされています。

ところが先日、三重県鳥羽市で、目が右側にある珍しいヒラメが発見されました。一体どういうことなのか?そもそもヒラメとカレイはどういう魚なのか?

3月27日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、そんな不思議な「ヒラメとカレイ」を取り上げました。

生物学上の違い

三重大学大学院生物資源学研究科の教授・木村清志先生に、多田しげおが電話で詳しいお話を伺いました。

生物学上の分類で言うと、まず「カレイ目(もく)」という大きなグループがあります。その中でヒラメは、「カレイ亜目ヒラメ科ヒラメ属」の魚に分類されています。

一方カレイは「カレイ亜目カレイ科」の魚となっており、両者とも別の種類ですが大きい括りでは仲間と言えます。

彼らは、生まれた時から両目が偏っているものなのでしょうか?

木村先生「生まれた時は、普通の魚のように両側に目があります。大きくなる途中で、ヒラメですと右側の目玉が頭の上を通り越して、左側に行く」

カレイはその逆で、左側の目が右側に寄って行くと。
目玉が頭の上を通過するということは当然、頭のてっぺんに片方の目玉が付いている時期もあるわけです。
そういう仕組みを知らずに初めて見たら、びっくりしてしまいそうですね。

ちなみに、生まれた時は体長数mmで、大体1cmになるまでは両側に目があるそうです。
 

神のみぞ知る

なぜ、目の位置が移動していくのでしょう?

木村先生「一言で言えば、そういう遺伝子があって発現する、ということですね」

目がどちらかに偏った方が、生きていく時に有利なんですか?

木村先生「ヒラメ・カレイ類は体を横に倒して、海の底で暮らす魚ですので、両側に目が付いていても片方の目が全く機能できない訳です。海底の泥しか見えてないですから」

しかも両眼の位置が近いと距離感が測りやすく、視野も広くなるため、獲物を捕らえたりするのに便利なんだそうです。

では、ヒラメの場合は左側で、カレイが右側に目が寄るのはなぜですか?

木村先生「そういう遺伝子が組み込まれて、それが発現するから。と言うしかないんですね」

結局、詳しい理由は謎のままなんだそう。神のみぞ知る、ですね。
 

これも、神のみぞ知る

「カレイ目」は700種近くもの種類があり、扁平な身体と、どちらか一方に偏った両眼が特徴。
そのうち、左側に寄るのはヒラメ科やダルマガレイ科、舌平目の仲間(ウシノシタ科)など約200種です。

ということは、それを除いた約500種近くの魚は、目が右寄りである…と言いたいところですが、必ずしもそうではありません。海外では右と左の両方存在する個体も結構あるようです。
中でもこんな面白いパターンもあるようで。

木村先生「現在生きてる、一番原始的なカレイ目の魚で『ボウズガレイ』というのがいるんですね。日本にはいなくて、台湾まで行けばあるんですけど。あれは、目が左に行くか右に行くか決まってないんです」

このボウズガレイは、目が左側にあるものと右側にあるものとの割合が、ほぼ1対1なんだそう。
これも、神のみぞ知る、ですね。
 

目の付けどころが違う!

では、鳥羽市で見つかった目が右側のヒラメは、突然変異ということなんでしょうか?

木村先生「たまに『逆位』といって、逆の位置に目を持つものがいますね。特に、養殖や放流用で人工飼料を与えた個体には、かなり高い率で逆位が現れます」

人工飼育だと確率が上がってしまうんですね。

ところで、ヒラメは高級魚として刺身や寿司などで重宝されますが、目が右側に偏ったヒラメになると、値段は下がるものなんですか?

木村先生「やはり価値がほとんどなくなりますよね」

見た目が他のとは違うというだけで低く見られてしまうのは、ちょっと気の毒ですね。“目の付けどころが違う”というのは、普通は誉め言葉なんですけれども。
(岡戸孝宏)
 
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2019年03月27日07時25分~抜粋

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