誰もが知っている商品や会社に関する名前の由来をひも解く、『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』の「ネーミングミステリー」コーナー。
今回取り上げるのは「サンスター」。歯磨き粉などの口腔ケア製品でおなじみ、1932年創業という老舗の企業ですが、その企業名の由来もさることながら、実はもともと歯磨き粉ではなく、全く別の物を取り扱う企業だったそうです。
いったい、何を作っていたのでしょうか。
桐生順子がサンスター株式会社の一坂理絵さんにお話を伺いました。
サンスターはもともと歯磨きの会社じゃなかった!
金属製のチューブつながりで…
まず、サンスターが歯磨き粉を作る前、創業当時の話を伺いました。
一坂さん「1932年に創業者である金田邦夫が、自転車用の部品を販売する会社として設立しておりまして、当時の社名は『金田兄弟(けいてい)商会』。
自転車の部品だけでなく、タイヤパンク修理用の接着剤を金属チューブに入れて販売して成功したのが最初のきっかけになります」
当時はゴム糊を作り、金属チューブも自社製造で大ヒットしたのですが、後に時代の流れにより、市場には逆風が吹き始めます。
一坂さん「時代の流れが金属チューブ入りから缶入りに戻ってしまいまして、金属チューブの製造設備の稼働が減って、何か他に転用できないかなということで検討していた中で、歯磨きという物にたどり着いてるんですね。
たどり着いた理由としては、当時まだ缶に入った粉末状の歯磨きに歯ブラシを付けて使うというのが主流だったので、練り歯磨きはまだ珍しくて、新規参入のチャンスがあると考えられたという点と、日用品なのでゴム糊に比べて安定した需要が見込める経営判断から、自分たちで練り歯磨きを開発しようと準備を進めました」
今や歯磨き粉と言えば練り歯磨きしかないので、わざわざ「練り」とは言っていませんが、その割にはいまだに歯磨き「粉」と言っているのは、昔の名残りのようですね。
同じ設備とはいえ、全く違うものを作るという業態変化が、見事に成功したということですね。
そして、最初に作られた練り歯磨きの商品名が「サンスター」であり、後に口腔ケア製品をメインでやっていこうとなった時に、商品名自体を会社名に付けたということです。
一坂さん「1932年に創業者である金田邦夫が、自転車用の部品を販売する会社として設立しておりまして、当時の社名は『金田兄弟(けいてい)商会』。
自転車の部品だけでなく、タイヤパンク修理用の接着剤を金属チューブに入れて販売して成功したのが最初のきっかけになります」
当時はゴム糊を作り、金属チューブも自社製造で大ヒットしたのですが、後に時代の流れにより、市場には逆風が吹き始めます。
一坂さん「時代の流れが金属チューブ入りから缶入りに戻ってしまいまして、金属チューブの製造設備の稼働が減って、何か他に転用できないかなということで検討していた中で、歯磨きという物にたどり着いてるんですね。
たどり着いた理由としては、当時まだ缶に入った粉末状の歯磨きに歯ブラシを付けて使うというのが主流だったので、練り歯磨きはまだ珍しくて、新規参入のチャンスがあると考えられたという点と、日用品なのでゴム糊に比べて安定した需要が見込める経営判断から、自分たちで練り歯磨きを開発しようと準備を進めました」
今や歯磨き粉と言えば練り歯磨きしかないので、わざわざ「練り」とは言っていませんが、その割にはいまだに歯磨き「粉」と言っているのは、昔の名残りのようですね。
同じ設備とはいえ、全く違うものを作るという業態変化が、見事に成功したということですね。
そして、最初に作られた練り歯磨きの商品名が「サンスター」であり、後に口腔ケア製品をメインでやっていこうとなった時に、商品名自体を会社名に付けたということです。
企業名の由来は?
では、この「サンスター」という名前はどのような理由で付けられたのでしょうか。
一坂さん「"サン" が太陽、"スター" が星との合成語になっていますが、戦後間もなく生活も大変だった時代でして、そんな中でも朝の太陽の光とともに歯を磨き、夜に輝く星とともに歯を磨いて健康に、という衛生上の願いから名付けられています。
今でこそ1日3回磨かれてるかと思うんですけど、当時は1日1回が主流だったのではないかと言われています。磨かなかった方も多いので、1日2回磨いてお口の状態を良くして健康にという思いが込められています」
さらに、太陽や星のようにかけがえのない存在になりたいという思いも込められているそうです。
ちなみに、もともと作っていた自転車用の部品ですが、実は今も形を変えてグループ会社のサンスター技研株式会社で作られています。
オートバイ用のディスクブレーキや、自動車の接着剤、建築用のシーリング材などが作成されており、売り上げに占める割合は口腔ケア製品が約53%、モーター関連が約35%とのことですので、今も創業時の事業は生きているということですね。
(岡本)
一坂さん「"サン" が太陽、"スター" が星との合成語になっていますが、戦後間もなく生活も大変だった時代でして、そんな中でも朝の太陽の光とともに歯を磨き、夜に輝く星とともに歯を磨いて健康に、という衛生上の願いから名付けられています。
今でこそ1日3回磨かれてるかと思うんですけど、当時は1日1回が主流だったのではないかと言われています。磨かなかった方も多いので、1日2回磨いてお口の状態を良くして健康にという思いが込められています」
さらに、太陽や星のようにかけがえのない存在になりたいという思いも込められているそうです。
ちなみに、もともと作っていた自転車用の部品ですが、実は今も形を変えてグループ会社のサンスター技研株式会社で作られています。
オートバイ用のディスクブレーキや、自動車の接着剤、建築用のシーリング材などが作成されており、売り上げに占める割合は口腔ケア製品が約53%、モーター関連が約35%とのことですので、今も創業時の事業は生きているということですね。
(岡本)
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