素手で触ると手の皮が剥ける?青森県十和田市の生ニンニク

多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N / グルメ

青森県と秋田県の県境にある、あの有名な湖、十和田湖。その北側に広がるのが十和田市です。

実はこの十和田市、ニンニクの生産量が日本一なんだそう。
そもそも青森県自体がニンニクの生産量が多く、全国での生産量約2万トンのうち、1万4千トンが青森県。そのうちの4千トンが十和田市で生産されているんだとか。

3月21日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、青森県の十和田市を取り上げました。

どうやって栽培しているの?

詳しいお話を、JA十和田おいらせ・指導やさい部の部長、馬場義満さんに電話で伺いました。
聞き手はパーソナリティの多田しげおです。

我々は、食材としてのニンニクはよく目にして食べていますが、植物としてはどうやって栽培されているのか、あまり想像できませんね。まずは、植える時期から教えてもらいましょう。

馬場さん「植え付けは大体、9月の下旬から10月なんですよ」

雪が降る前ですね。植え付けは、種を植えるのでしょうか?

馬場さん「皆さんが食用として食べているニンニクの、ひとかけら。それを手作業で植えているのがほとんどですね」

ニンニクの植え付けは種ではなく、「種球」と呼ばれるものが使われます。1株の球根から1片ずつ分割した、鱗のようなかけら。料理でよく見かけるアレが種球です。
 

寒さに耐えてよく頑張った!

植え付けた後、秋のうちに地中で芽が出てきます。が、12月頃から雪が降り始め、ニンニクは雪に埋もれてしまいます。

馬場さん「こちらの“寒地系”という寒い地方で栽培されてるニンニクは、雪の中でゆっくりとじっくりと成長していくんですよ」

多田「雪の中でじっくりと成長するというのが、いいんですか?」

馬場さん「そうですね。寒さに当たることで、新しいニンニクが作られてくるというプロセスですね。春に大きく芽生えるための準備ですね」

ニンニクには大きく分けて、東日本で栽培される「寒地系」と、四国や九州で栽培される「暖地系」の2種類があります。
ニンニクは、一定の低温期間を経て成長していきますが、その低温期間を多く必要とするのが寒地系。寒さに耐えることで栄養をたくさん蓄えていくということなのです

苦しみを己の糧にする、まさに成長ですね。
 

ネギ畑じゃありません

やがて暖かい春がやって来ます。ここでニンニクの地上部が一気に生育していくんだそう。

ニンニクと言えば、地中に埋もれている食用の部分しかイメージが湧きません。地上部はどんな感じのものなんでしょう?

馬場さん「えーっとですね、イメージとしたら『リーキ』。分かりますかね?」

多田「?」

馬場さん「えーと、じゃあ、長ネギのような感じですね。葉っぱは、ネギみたいに丸くはないんですけど、上に1mぐらいまで伸びていきます」

ニンニク栽培地だと知らない人が見たら、ネギ畑と勘違いしそうですね。ニンニクはヒガンバナ科ネギ属の植物ですから、ネギに似ているのも頷けます。

ちなみに「リーキ」とは、地中海沿岸原産の野菜で、ネギの仲間。「ポロねぎ」などとも呼ばれています。見た目は「下仁田ネギ」に似ていて、葉は硬く平らに潰れています。日本では流通量が少なくまだ馴染みのない野菜なので、多田が知らないのも無理はありません。
 

ニンニクはメロンより甘い?

その地上部(茎)ですが、収穫の前に刈り取ってしまいます。花が咲くと、食用部分の球根に養分が貯まらなくなるからです。

そして収穫は、6月の下旬から7月の上旬頃。その頃青森はちょうど梅雨の時期に入っているので、雨を受けてグングン大きくなったニンニクを、梅雨の合間に収穫するんだそう。
その後乾燥させたニンニクを、8月頃から翌年の5月いっぱい辺りまで出荷していくということです。
我々が口にするのは乾燥ニンニクなんですね。

収穫したばかりの「生ニンニク」の一部は、6月になると地元に流通されるんだとか。香りがかなりキツく、生野菜なので日持ちがしません。全国出荷される前の1ヵ月ほどしか味わえない、特別なニンニクです。

多田「生ニンニクはやっぱり美味しい?」

馬場さん「そうですね。生だと大体、糖度が36度くらいあるんで」

多田「えええーっ!?ということは、甘いんですね」

馬場さん「いや、糖度というのは『甘さ』じゃないんです。『植物の体液の濃さ』を表してるので」

多田「(普通の意味とは)ちょっと違うんですか?」

馬場さん「“辛い”です」
 

強烈なニンニクパワー

衝撃の事実でした。メロンの糖度は14ぐらいだと言われています。それより遥かに生ニンニクの糖度が高く、しかもそれなのに甘いんじゃなく辛いだなんて。

調べてみると、どうやらニンニクに含まれる糖質は「多糖類」で、人間は甘みを感じないようです。
単純に甘いものが多いわけではなく、「糖度が高い」=「成分が濃い」ということなので、ニンニク特有の辛さが強くなるようですね。

成分が濃いので、こんな苦労もあるようです。

馬場さん「生ニンニクを素手で触ると、手の皮が剥けるぐらいの刺激がありますね。一般の乾燥ニンニクは汁が出てこないので、あまり気にならないとは思いますが、我々農家としては、ゴム手袋着用で作業しないと大変です」

こんな強烈なパワーがあるニンニクだからこそ、食べる人にもパワーが付くんでしょうね。

(岡戸孝宏)
 
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2019年03月21日07時40分~抜粋

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