3月8日は「サバの日」だそうです。
このところサバが大人気。去年は「今年の一皿」に選ばれました。特に鯖缶が大ヒットし、年間の生産量ではツナ缶を越えているそうです。
『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』、3月1日の放送では「サバ」を特集しました。
サバの生態からおいしい食べ方まで、スタジオで三重大学大学院 生物資源学研究科教授 木村清志先生に伺いました。聞き手は多田しげおです。
3月8日はサバの日。意外と知られていないサバのAtoZ
サバの種類
―サバにはどんな種類がいるんですか?
木村さん「サバはサバ属の魚で世界では4種類います。太平洋・インド洋で2種類、われわれの身近にあるマサバとゴマサバ。大西洋に2種類。そのうちのひとつ、大西洋サバが大量に日本に輸入されています」
―関サバのような○○サバはブランドで、種類の違いではないのですね。
木村さん「サバはサバ属の魚で世界では4種類います。太平洋・インド洋で2種類、われわれの身近にあるマサバとゴマサバ。大西洋に2種類。そのうちのひとつ、大西洋サバが大量に日本に輸入されています」
―関サバのような○○サバはブランドで、種類の違いではないのですね。
サバの生態
―日本の近くにいるサバはどのくらいの深さで生息しているんですか?
木村さん「サバはほぼ表層に近いところから深いところは200mまで潜ります。小型のサバは簡単に釣れますね」
―産まれてどのくらいで成魚になるんですか?
木村さん「だいたい1年で半分くらいのものが成熟します。多くのものは3歳くらいで大人になります。
サイズは日本のサバだと大きくて50cmくらいです」
木村さん「サバはほぼ表層に近いところから深いところは200mまで潜ります。小型のサバは簡単に釣れますね」
―産まれてどのくらいで成魚になるんですか?
木村さん「だいたい1年で半分くらいのものが成熟します。多くのものは3歳くらいで大人になります。
サイズは日本のサバだと大きくて50cmくらいです」
秋と夏に脂が乗る
―サバは回遊するんですか?
木村さん「大きくは回遊しません。居ついているものもいますが、日本の太平洋岸では夏場にかけて北に上がり大量のエサを食べて、また、南の方に下りてきて、伊豆くらいで産卵するという周期です。
カツオ、サンマと似たような感じですね」
―下りてきた時にいっぱい脂を貯めるんでしょうか?
木村さん「その通りです。だから秋サバはおいしいです。
脂がのるのは、秋だけでなく真夏にもあります。特にゴマサバは真夏の暑い時に脂がすごく乗ったものがあります」
木村さん「大きくは回遊しません。居ついているものもいますが、日本の太平洋岸では夏場にかけて北に上がり大量のエサを食べて、また、南の方に下りてきて、伊豆くらいで産卵するという周期です。
カツオ、サンマと似たような感じですね」
―下りてきた時にいっぱい脂を貯めるんでしょうか?
木村さん「その通りです。だから秋サバはおいしいです。
脂がのるのは、秋だけでなく真夏にもあります。特にゴマサバは真夏の暑い時に脂がすごく乗ったものがあります」
大西洋サバ
―日本のサバの漁獲量はどのくらいですか。
木村さん「わずかな差で中国についで2位です」
―日本では獲っていながら、実は輸入も多いですよね。
木村さん「輸入はノルウェーからが多いです。かなりの量を日本が獲って、かなりの量を日本が輸出して、また、かなりの量を輸入しているという関係です。
大西洋サバの大きな脂の多いものも人気があります」
―日本近海の小さなサバを輸出して、太平洋の大きなサバを輸入しているということですか?
木村さん「そうですね。大西洋サバは残り三種と系統が少し違って、姿も味も違います。大西洋サバの味が好きだという人もいます」
木村さん「わずかな差で中国についで2位です」
―日本では獲っていながら、実は輸入も多いですよね。
木村さん「輸入はノルウェーからが多いです。かなりの量を日本が獲って、かなりの量を日本が輸出して、また、かなりの量を輸入しているという関係です。
大西洋サバの大きな脂の多いものも人気があります」
―日本近海の小さなサバを輸出して、太平洋の大きなサバを輸入しているということですか?
木村さん「そうですね。大西洋サバは残り三種と系統が少し違って、姿も味も違います。大西洋サバの味が好きだという人もいます」
ブランドサバは価値がある?
―ブランド化している関サバなどは大きいんですか?
木村さん「大きくて非常に丁寧な取り扱いをして、本当においしいです。関サバだからおいしいのではなくて、同じような処理をして、同じようなものであれば、おいしさは変わらないと私は思います」
―獲り方、獲った後の処理の仕方を各地の漁協が工夫してブランド化したものなんですね。
木村さん「そういうこともあって価格は高いですが、その価値はあります」
―サバは養殖もされているそうですね。
木村さん「昔は価格が安かったですが、今は価格が上がっていますので、養殖でも十分経営が成り立ちます」
木村さん「大きくて非常に丁寧な取り扱いをして、本当においしいです。関サバだからおいしいのではなくて、同じような処理をして、同じようなものであれば、おいしさは変わらないと私は思います」
―獲り方、獲った後の処理の仕方を各地の漁協が工夫してブランド化したものなんですね。
木村さん「そういうこともあって価格は高いですが、その価値はあります」
―サバは養殖もされているそうですね。
木村さん「昔は価格が安かったですが、今は価格が上がっていますので、養殖でも十分経営が成り立ちます」
おいしく食べる方法
―サバを美味しく食べるには?
木村さん「鮮度はもちろん、血抜きなど処理を丁寧にするとおいしいです。
釣った後すぐ処理するか、船のいけすで生かして港についてすぐ処理するかですね。
まずエラから血を出させることがひとつ、神経を潰すのがひとつ、そして体温を急激に下げる、この三つです。
釣ってその日、すぐ食べるのであれば、首をボキッと折って、そうすると神経もやられるし、血も出ます。そして氷水に入れます。
保存性をよくしようとすると血を抜いた後、脳と脊髄を針金をいれてつぶします。そうすると死後硬直の時間が遅れ、鮮度を長く保つことができます」
木村さん「鮮度はもちろん、血抜きなど処理を丁寧にするとおいしいです。
釣った後すぐ処理するか、船のいけすで生かして港についてすぐ処理するかですね。
まずエラから血を出させることがひとつ、神経を潰すのがひとつ、そして体温を急激に下げる、この三つです。
釣ってその日、すぐ食べるのであれば、首をボキッと折って、そうすると神経もやられるし、血も出ます。そして氷水に入れます。
保存性をよくしようとすると血を抜いた後、脳と脊髄を針金をいれてつぶします。そうすると死後硬直の時間が遅れ、鮮度を長く保つことができます」
アニサキスにご用心
―漁師さんが船の上で食べるサバの刺身はおいしいんですか。
木村さん「おいしいです、リスクはありますが。リスクはアニサキスという寄生虫です。
もともとアニサキスは北の方の寄生虫です。マサバが今までは寄生される対象でした。
ゴマサバはもともと暖かい海のサバですが、それがどんどん北に上がっていったので、最近はアニサキスのリスクがあると思います」
―アニサキスにはどう注意すればいいんでしょう。
肉眼でわかる大きさなので、注意して見れば、除去することも可能です。
木村さん「おいしいです、リスクはありますが。リスクはアニサキスという寄生虫です。
もともとアニサキスは北の方の寄生虫です。マサバが今までは寄生される対象でした。
ゴマサバはもともと暖かい海のサバですが、それがどんどん北に上がっていったので、最近はアニサキスのリスクがあると思います」
―アニサキスにはどう注意すればいいんでしょう。
肉眼でわかる大きさなので、注意して見れば、除去することも可能です。
サバのおいしさのひみつ
―サバがすぐ傷むのはなぜですか。
木村さん「まず身体の水分が多い、脂分が多い、血液も多い、ということで酵素による変化が早く起こります。
それが分解する途中でヒスタミンができて、それであたります」
―それはサバの特性として仕方ないと。
木村さん「今は冷蔵技術も発達したので、昔みたいなことはないです」
―いまサバ缶が人気です。サバ缶がおいしい理由はなんでしょう?
木村さん「いま言った成分が多い、ということはうまみ成分も多いです。サバだけに限ったことではないですが」
―うまみ成分とは?
木村さん「通常イノシン酸がうまみ成分です。サバ缶はイノシン酸が多いと言われています」
3月8日のサバの日。こうした生態や美味しさの秘密も頭に入れながら、サバをいただきたいものですね。
(みず)
木村さん「まず身体の水分が多い、脂分が多い、血液も多い、ということで酵素による変化が早く起こります。
それが分解する途中でヒスタミンができて、それであたります」
―それはサバの特性として仕方ないと。
木村さん「今は冷蔵技術も発達したので、昔みたいなことはないです」
―いまサバ缶が人気です。サバ缶がおいしい理由はなんでしょう?
木村さん「いま言った成分が多い、ということはうまみ成分も多いです。サバだけに限ったことではないですが」
―うまみ成分とは?
木村さん「通常イノシン酸がうまみ成分です。サバ缶はイノシン酸が多いと言われています」
3月8日のサバの日。こうした生態や美味しさの秘密も頭に入れながら、サバをいただきたいものですね。
(みず)
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