よく「うちはガンの家系だ」「親子で同じガンになった」という話を耳にすることがあります。
本当にガンは遺伝するものなのでしょうか?
2月22日の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では「ガンと遺伝」を取り上げました。
お話は愛知県がんセンター中央病院、リスク評価センターセンター長の井本逸勢先生。聞き手は多田しげおです。
ガンは遺伝しないが、なりやすい体質は遺伝する!?
ガンは遺伝しない
そもそもガンは遺伝するものですか?
「ガンそのものは遺伝するものではありません。
ガンは人間が生まれてから、身体の一部の細胞が変化してできるものですから、これは親から子に伝わるものではないです」
親子で同じガンということがありますが、なぜこうなるんですか?
「ほとんどのガンの場合、生まれてから細胞が変化しますが、その変化はタバコ、食べ物、放射線など、いろいろなもので細胞の中にある遺伝子に傷がつくことによって変化します。
同じような生活をしている家族は同じようなものを食べていますし、同じような生活習慣を持っているので、親子で同じガン、ということが起きます。
また、日本人の2分の1がガンになるなら、家族が何人かいればたまたま同じようにガンになる方がいてもおかしくないです。
家族にガンが多いから『うちはガン家系』とはならないんです」
「ガンそのものは遺伝するものではありません。
ガンは人間が生まれてから、身体の一部の細胞が変化してできるものですから、これは親から子に伝わるものではないです」
親子で同じガンということがありますが、なぜこうなるんですか?
「ほとんどのガンの場合、生まれてから細胞が変化しますが、その変化はタバコ、食べ物、放射線など、いろいろなもので細胞の中にある遺伝子に傷がつくことによって変化します。
同じような生活をしている家族は同じようなものを食べていますし、同じような生活習慣を持っているので、親子で同じガン、ということが起きます。
また、日本人の2分の1がガンになるなら、家族が何人かいればたまたま同じようにガンになる方がいてもおかしくないです。
家族にガンが多いから『うちはガン家系』とはならないんです」
なりやすい体質は遺伝する
2013年、女優のアンジェリーナ・ジョリーさんは乳ガンのリスクが87%ということがわかり、健康な乳房を切除する手術を受けました。これはどういうことでしょうか?
先生のお話は続きます。
「一方で、生まれ持っている遺伝子の一部に特定の変化があることでガンになりやすくなる、体質が人より10倍とか20倍とかガンになりやすい人がいて、それがアンジェリーナ・ジョリーさんのような例です。その場合『遺伝性のガン』と呼んでいます」
多田は、「ガン自体は遺伝しない、ただガンになりやすい体質は遺伝する。そういう体質の人はちょっとしたきっかけでガンになりやすいということですね」とまとめました。
先生のお話は続きます。
「一方で、生まれ持っている遺伝子の一部に特定の変化があることでガンになりやすくなる、体質が人より10倍とか20倍とかガンになりやすい人がいて、それがアンジェリーナ・ジョリーさんのような例です。その場合『遺伝性のガン』と呼んでいます」
多田は、「ガン自体は遺伝しない、ただガンになりやすい体質は遺伝する。そういう体質の人はちょっとしたきっかけでガンになりやすいということですね」とまとめました。
遺伝性のガン
ガンになりやすい体質を後天的にどうにかすることは?と尋ねる多田に「できません」と即答する井本先生。
ガン全体の10%弱は遺伝性のガンといわれ、ガンになりやすい体質だからこそ発症したガンと見られるそうです。
「ガンの種類によっても違います。
乳ガンとか大腸ガンとかは1割に近い方が遺伝子の変化をもっているためになりやすいと言われています。
子宮体ガン、卵巣ガン、前立腺ガンもそうです」
ガン全体の10%弱は遺伝性のガンといわれ、ガンになりやすい体質だからこそ発症したガンと見られるそうです。
「ガンの種類によっても違います。
乳ガンとか大腸ガンとかは1割に近い方が遺伝子の変化をもっているためになりやすいと言われています。
子宮体ガン、卵巣ガン、前立腺ガンもそうです」
リスク評価とは?
自分がガンになりやすい体質かどうかは、チェックで知ることができます。それが「リスク評価」です。
チェックの方法はどのようなものでしょう。
「血液をとって、その中の細胞で特定の遺伝子に変化があるかどうか、調べます。
ご家族の情報や今までにどんなガンになったかを聞くことによって、どういったタイプの遺伝子に変化がおきているかを予測して、それに基づいて遺伝子検査をやっていきます。
リスクの評価は、こういった遺伝子を持っている方が今まで何パーセントくらいガンを発症したか、という統計に基づいてやっています」
リスクが高い場合はどうすればいいんでしょうか?
「ガンは治療したり、早期発見したりできる病気です。体質を持っているから、いまガンになっているわけでなく、これから何年かのうちにもしかしたらできるかも、一生できないかもしれない。
ただ見つけていくことができる病気ですから、早く発見して、早く治療してということで社会復帰は可能です。
自分のリスクにあった検診をやっていくことが大切です」
チェックの方法はどのようなものでしょう。
「血液をとって、その中の細胞で特定の遺伝子に変化があるかどうか、調べます。
ご家族の情報や今までにどんなガンになったかを聞くことによって、どういったタイプの遺伝子に変化がおきているかを予測して、それに基づいて遺伝子検査をやっていきます。
リスクの評価は、こういった遺伝子を持っている方が今まで何パーセントくらいガンを発症したか、という統計に基づいてやっています」
リスクが高い場合はどうすればいいんでしょうか?
「ガンは治療したり、早期発見したりできる病気です。体質を持っているから、いまガンになっているわけでなく、これから何年かのうちにもしかしたらできるかも、一生できないかもしれない。
ただ見つけていくことができる病気ですから、早く発見して、早く治療してということで社会復帰は可能です。
自分のリスクにあった検診をやっていくことが大切です」
遺伝カウンセリングとは?
リスクが高いと評価されると精神的にショックを受ける方も多いようです。その意味で、リスク評価は難しいですね。
「リスク評価センターの重要な役割として『遺伝カウンセリング』という項目があり、どうやってそういう体質を持っているということを受け入れて生きていくかに対して、お手伝いすることもしています。実際にはそちらが重要です。
『怖いから遺伝子検査を受けない』という方もいらっしゃいます。今はしないけど、孫ができたからしようかという人もいます。何度も相談を受けながら、どうやったらその人らしい人生を送れるかを考えていきます」
リスク評価される前からカウンセリングがあるんですね。
「リスク評価センターの重要な役割として『遺伝カウンセリング』という項目があり、どうやってそういう体質を持っているということを受け入れて生きていくかに対して、お手伝いすることもしています。実際にはそちらが重要です。
『怖いから遺伝子検査を受けない』という方もいらっしゃいます。今はしないけど、孫ができたからしようかという人もいます。何度も相談を受けながら、どうやったらその人らしい人生を送れるかを考えていきます」
リスク評価される前からカウンセリングがあるんですね。
リスク評価を受けるべき人は?
どういうタイプの人がリスク評価をしてもらった方がいいのでしょう?
「本人や家族の方がガンになられてお医者さんから『遺伝性が疑われる』とか、あるいは我々がカルテをチェックしていて可能性があるのではとか、あるいはアンジェリーナ・ジョリーさんのニュースを見てご自身で来られるとか、いろいろタイプはあります。
自分が必要と思ったらぜひしていただきたいです。『遺伝カウンセリング』とか『リスク評価』という言葉があることを知っていただきたいです」
気になったら、まずはカウンセリングを受けることから始めましょう。
自分の体質をよく知った上でどう生きていくかが大事なことですね。
(みず)
「本人や家族の方がガンになられてお医者さんから『遺伝性が疑われる』とか、あるいは我々がカルテをチェックしていて可能性があるのではとか、あるいはアンジェリーナ・ジョリーさんのニュースを見てご自身で来られるとか、いろいろタイプはあります。
自分が必要と思ったらぜひしていただきたいです。『遺伝カウンセリング』とか『リスク評価』という言葉があることを知っていただきたいです」
気になったら、まずはカウンセリングを受けることから始めましょう。
自分の体質をよく知った上でどう生きていくかが大事なことですね。
(みず)
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