多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

要注意!中国では何をすると「スパイ行為」と見なされるのか?

スパイ行為をしたということで、日本の大手商社の社員が中国の国家安全当局に1年前から拘束されていると報じられました。

今回の場合はさておき、一般的に中国で何をするとスパイ行為とみなされるのでしょうか。

2月18日の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では「中国でのスパイ行為」について、CBC論説室の石塚元章が解説しました。聞き手は多田しげおです。

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分からないのが難しい

今の中国で難しいのは「どういう行為で捕まるかがよくわからない」というところです。

実は習近平政権になってから反スパイ法という法律が2014年にできました。他にもいろいろなルールを作って厳しく取り締まろう、との方向性を出してきています。
反スパイ法はスパイをやってはいけないということですが、中身が結構曖昧です。

今の習近平政権はそれに対してかなり厳しい方向性が働いています。だからこそ気を付けないといけません。
 

何がアウト?

何がアウトか。具体的によく言われるのは写真撮影です。
軍事基地の周辺などで不用意に写真を撮ると怪しまれます。

中国に限ったことではなく。ユーゴスラビアへNATO軍と戦闘している時に取材に行き、ユーゴの空軍基地の周りをカメラマンと一緒に車からこっそり撮っていたら(関係者が)来ましたね。
どこの国でも軍事基地を撮っていたらマズいです。

中国の場合、軍事施設だとしても、そうだとよくわからない施設があります。
不用意に撮ったら後ろの船が…とか。注意が必要です。
 

経済情報もアウト

またスパイ行為の範囲ですが、中国では軍事情報だけでないんです。
例えば経済情報でも、国家機密という位置づけをしていますので。

最近の日本人のケースだと地質調査に行って、地面を掘って温泉を調査していたらスパイ行為と言われたこともあります。

軍事施設だけではない、いろんな経済にまつわるような情報も持ち出してはいけません。
 

密告を奨励

もうひとつ、中国で気をつけないといけないことがあります。
中国では密告を奨励しているんです。

怪しいと思った人を当局に通報しなさい、と報奨金を出しています。日本円で最高800万くらいです。
そうすると、ちょっと怪しいと思われたらどんどん密告される、という密告の国になってしまいます。
 

中国に行くときの心得

恣意的ということでは、国際情勢がどういう状況にあるかでかなり違ってきます。
日本人をどうするか、日中の関係が悪いと、厳しくやろうとか。

例えば、いま米中の関係がよくありません。
そういう時に、日本はどこの立ち位置かということで、日本人に何かあった時の判断に使われてしまう可能性があるんです。

いま中国の当局が日本に対してどう思っているか、それがリンクしてきます。

もし観光で行かれる時でも、中国は気楽に行って気楽に写真を撮ったりしない。それは心しておいた方がいいです。

石塚委員はこの点を繰り返し強調しました。
海外とは何があっても不思議のないところ、と肝に銘じる必要がありそうです。
(みず)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2019年02月18日07時20分~抜粋

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