謎とロマンあふれる邪馬台国と卑弥呼の世界

多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N / カルチャー

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』、2月8日の特集のテーマは「邪馬台国と卑弥呼」です。
名前こそ知られていますが、詳しいことは最近までわかっておらず、歴史に興味のある方には謎とロマンの対象となっていました。

「邪馬台国と卑弥呼」について、NPO法人古代邇波の里・文化遺産ネットワーク理事長、愛知県埋蔵文化財センターの前の副所長である赤塚次郎さんのお話です。聞き手は多田しげおです。

実在した邪馬台国

邪馬台国が存在していた期間は、2世紀の後半から3世紀にかけて、弥生時代が終わって次の古墳時代に入る間です。

3世紀の日本列島の中には、いくつかの部族社会や地域社会があり、多様な文化とともにとても豊かな世界がありました。

その中でいちばん大きい「クニ」が邪馬台国。
中国の書物『魏志倭人伝』によると「日本には女王国がいて、そのトップリーダーが卑弥呼で、その卑弥呼が都としたところが邪馬台国」と位置づけられています。

畿内説と北九州説

邪馬台国の人口数は7万戸、ひとつの戸に平均5人ですから、35万人です。

場所は畿内説と北九州説がありますが、考古学の観点からいうと、最近の調査で畿内周辺にあると解釈した方がすべてが理解しやすいです。

具体的には、遺跡の状況とか出土品とか中国大陸との文物の入り具合とかを総合的に見て、次の古墳時代への流れを見ると、北部九州は厳しいです。

決定打は、生活している人々の器です。その動きの研究が最近進んでいて、畿内や東海地域の土器がかなり広範囲に動きはじめ、それが北部九州や西日本に影響を与えているのがわかってきています。

そうすると邪馬台国は畿内、大阪湾沿岸部にあったとする方がわかりやすいです。
 

衣食住は?

中国の歴史書『三国志』の『魏志倭人伝』の中には、倭人(日本人)の風俗や風習が登場しますが、結構楽しそうな様子です。お酒が好きで、観光名所にいってドンチャン騒ぎをしていたそうです。
また日々の暮らしでは、稲作や狩猟、漁業を行っていたようです。
当時の日本周辺には豊富な資源が数多くありました。

当時の衣服は、貫頭衣(布の中央に穴を開けて頭を通す衣服)などがありますが、非常に簡単な形です。

しかし実際に遺跡から出てくるものを見るとすごく美しい。漆を使ったり、染色もすごいし、デザインが素晴らしいです。多彩な色を使い、繊細に塗っていることがわかります。土器についても同じことが言えます。

この他に首飾り、イヤリング、ブレスレットといった装飾品も数多く使っていたことがわかっています。しかもそれが地域ごとに素材が違っています。
さらに刺青もしていたそうです。

住まいには竪穴式のイメージがありますが、高床式、普通に平建ての建物も出ていて、かなり多様です。しかも地域社会によってそれぞれうまく素材を使っています。
構造は基本的には今の住居と同じです。

面白いのは今よりもっと地域社会が鮮明に色分けされていて、個性の塊。
イヤリング、ブレスレット、ネックレスも地域社会で違う。パッと見たら、あの人はどこの人という風にわかるほどです。言葉も違っていたかもしれない。
文化的な意味でもすごく面白い時代です。

卑弥呼はどんな人?

邪馬台国のトップである卑弥呼の人物像について。

『魏志倭人伝』によると、倭人の世界には30カ国くらいの地域社会があり、2世紀の終わりに倭の国は大きく乱れて諍いがあった。そこでそれぞれの王たちが話し合って卑弥呼を立てていこう、となりました。
卑弥呼はかなり組織力をもった女性です。

姿や年齢などについては謎が多く、『魏志倭人伝』には、「年長大にして、ちょっとカリスマ的で、神の声を聞くような神がかり的な女性」というようなことしか書かれていません。

卑弥呼が天から聞いた声は、政治の実権を握っている弟が民衆に伝えていました。
そのため民衆が卑弥呼の姿を見ることはなかったのです。
 

「卑弥呼」のライバルは東海地方にいた?

考古学界では、奈良県の箸墓古墳が「卑弥呼の墓」ということが定説化しています。

古墳近くを調査すると、土器や埴輪によって作られた時期がわかります。箸墓古墳が作られたのはちょうど卑弥呼が死んだ3世紀中。当時作られた古墳で最大規模のものは箸墓古墳しかないです。

西暦247年頃に卑弥呼は死んでいますが、その時に戦いが行われました。
それが女王国と狗奴国(くなこく)で、その王様が男性で卑弥弓呼(ひみここ)という名前です。「もとより和せず」(東夷伝)と書かれていたように、もともと仲が悪かったとか。

この狗奴国が東海地域にあったというのは、私が主張していることです。

まだまだロマンは広がりますが、そろそろお時間です。この続きはまた次の機会に。
(みず)
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2019年02月08日08時16分~抜粋

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