世界へと拡大している盆栽ブーム。
盆栽といえば松を思い浮かべますが、香川県高松市はその松の盆栽で全国シェアの8割を生産しており、盆栽の一大産地なのだそうです。
2月4日の放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、JA香川県国分寺 盆栽部会の部会長・平松浩二さんに伺いました。聞き手は多田しげおです。
100年以上育てることも
高松市、特に鬼無(きなし)・国分寺地区では松の盆栽の生産が盛んで、盆栽園が点々と広がっているそうです。
平松さん「苗木から育てるのは畑です。この地区には盆栽畑がいたるところにあります」
盆栽は畑で何年くらい育てるんでしょうか?
平松さん「古いものなら100年、150年と育てる方もおられます。短いものだと、2、3年で苗を出荷する時もあります。畑で育てた苗を植木鉢に入れたものが盆栽です」
小学生が盆栽を⁉︎
高松市では、小学校で盆栽の授業があるそうですね。
平松さん「地元の産業なので、地元を理解してもらうということで、もう20年くらい盆栽を教えています。
3年の苗木を1年間育ててもらいます。
基本的には水かけの勉強です。1年間枯らさないようにと。人間と一緒で生きている、ということを教えます」
1年経ったあと、盆栽が好きでずっと育てている子もいるんですか?
平松さん「少ないですね。多くは枯らしてしまいますね(笑)」
神社やガールズユニットも
高松市内には盆栽神社もあるそうですね。
平松さん「盆栽神社もあります。日本で唯一です。
ご神体をいただいてきまして、植物の神様ということでおまつりしています」
高松市には盆栽をテーマにした女性4人グループのガールズユニットがいるそうですね。
平松さん「今年はもっと人数が増えました。グループ名は『ボンクラ』です。関東では"ぼんくら"というと"ぽんこつ"というイメージですが『盆栽を暮らしに』の略語です。
下は小学生から、若い女性までのグループです」
松の盆栽をアピールするために作られた楽曲「盆栽たいそう」もあり、ボンクラの皆さんが踊る、ユニークで楽しいプロモーションビデオが制作されました。
このビデオ、アメリカで開催されたハリウッド・ドリームズ国際映画祭に出品され、「ベストヤングパフォーマー賞」と「ベストミュージックビデオ賞」の2部門で受賞しました。
あらゆる木が盆栽に
高松市でこういった盆栽作りが盛んになったのはだいたい150年前、明治のはじめくらいだそうです。
なぜ高松で盆栽作りがさかんに行われるようになったのでしょうか?
平松さん「高松は瀬戸内の気候で昔から自然の松の原木が山にたくさんありました。それが商売になるということで、そこから普及していきました」
松の盆栽のシェアでいうと全国の8割だそうですが、松以外ではどのような木の盆栽があるんでしょうか?
平松さん「松以外では、桜、モミジ、楓、りんご、柿、あらゆる木が盆栽になります」
人気は海外にも
高いもので何億円という値づけがされる盆栽。その魅力はどういうところにあるのでしょう。
平松さん「盆栽は自然の美しさが凝縮されている。それに心が癒されるという感じです。
外国でも今、人気が高まっています。
ヨーロッパ、アメリカでの歴史は古いですが、近頃は、富裕層が多い中国でも人気です。
最近は、50パーセント以上は外国に商売をしていると思います。盆栽は今、輸出産業です」
最後、「盆栽という形で日本の精神的な文化を海外の人にも知らせてください」という多田に、平松さんは「高松に来たらぜひうどんと盆栽を」とアピールしました。
(みず)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2019年02月04日07時35分~抜粋