1月17日放送の「多田しげおの気分爽快!!朝からP•O•N 」、阪神・淡路大震災からちょうど24年となるこの日は、「地震の予知」について取り上げました。
マグニチュード7.3、神戸などでは震度7を記録し、6,434人もの犠牲者を出した大地震。
もしも予知できていたならば犠牲者の数はもっと少なかったはずです。
最新の研究では、地震の予知はどこまで進んでいるのでしょうか。
名古屋大学大学院環境学研究科教授、山岡耕春先生にお話をうかがいます。
阪神淡路大震災から24年。「地震の予知」はどこまで進んだ?
地震が起きやすい条件
「やはり確実な地震予知はかなり難しいっていうか、現状ではできないという風に思った方がいい」と山岡先生。
それでもいろいろな研究から、地震が起きやすくなるという条件はかなりよくわかってきたそうです。
まず、1つ地震が起きた時に、その周囲で地震を誘発する可能性が高まるということ。
それよりも大きな地震が起こる可能性が、場所によって違いはあるものの、1週間以内で5~20%ぐらい。
例えば東北の沖合であれば、20%ぐらいの確率だそうです。
もう1つは、プレート境界において「スロースリップ」と呼ばれるプレート境界がゆっくり動く現象が発生すると、地震が起きやすくなるということ。
2011年の東日本大震災の時も、調査の結果そういった現象が起きていたことがわかったということです。
それでもいろいろな研究から、地震が起きやすくなるという条件はかなりよくわかってきたそうです。
まず、1つ地震が起きた時に、その周囲で地震を誘発する可能性が高まるということ。
それよりも大きな地震が起こる可能性が、場所によって違いはあるものの、1週間以内で5~20%ぐらい。
例えば東北の沖合であれば、20%ぐらいの確率だそうです。
もう1つは、プレート境界において「スロースリップ」と呼ばれるプレート境界がゆっくり動く現象が発生すると、地震が起きやすくなるということ。
2011年の東日本大震災の時も、調査の結果そういった現象が起きていたことがわかったということです。
「空振りでもよし」
「地震が起きやすくなることはかなりわかってきたんですけど、それでも絶対に起きるかというと、そうではないということも明らかになってきたんですね」と山岡先生。
「起きやすくなってるぞ、ということがわかってきただけでも、ものすごく大きな研究の成果ですよね」と感心する多田。
地震が起きやすい条件の時には、身の回りの準備をしたり、壊れやすい建物から移動するなど、いろいろなことが可能になってきました。
とはいえ、「当たらないことの方が多いので、1回・2回で当たらなくてしょげちゃうと、元の木阿弥になるかもしれない」と危惧する山岡先生
多田「『空振りでもよし』という気持ちで対応しないといけないことでしょうね」
山岡先生「何もなくて良かったと思うのがいいかなと思いますね」
「起きやすくなってるぞ、ということがわかってきただけでも、ものすごく大きな研究の成果ですよね」と感心する多田。
地震が起きやすい条件の時には、身の回りの準備をしたり、壊れやすい建物から移動するなど、いろいろなことが可能になってきました。
とはいえ、「当たらないことの方が多いので、1回・2回で当たらなくてしょげちゃうと、元の木阿弥になるかもしれない」と危惧する山岡先生
多田「『空振りでもよし』という気持ちで対応しないといけないことでしょうね」
山岡先生「何もなくて良かったと思うのがいいかなと思いますね」
スロースリップ現象
東海地方において、発生の危険性がかなり前から指摘されている「東海大地震」。
さらに昨今では、「南海トラフ」における大地震も憂慮されています。
「ピンポイントで、南海トラフの予知はちょっと進んでるよ、なんてことはないんですか?」と期待を込めて尋ねる多田に、「まだ経験してないので、確実なことはよくわからない」と山岡先生。
それでもここ20年で進んだことは、南海トラフではプレートの境界でゆっくりずれ動く「スロースリップ」の現象が見つかっているということ。
これは地震を起こす場所にエネルギーを貯めていくという現象そのものなので、非常に重要な進歩だそうです。
ほとんどのスロースリップは1週間や数日で止まるものの、普段と全く違うことが起きた時には注意が必要ということです。
仮にスロースリップの変化が起きた場合は、気象庁から注意喚起を促す情報が出されることになっています。
鉄道を止めるまではしないものの、身の回りの地震対策が呼びかけられるそうです。
さらに昨今では、「南海トラフ」における大地震も憂慮されています。
「ピンポイントで、南海トラフの予知はちょっと進んでるよ、なんてことはないんですか?」と期待を込めて尋ねる多田に、「まだ経験してないので、確実なことはよくわからない」と山岡先生。
それでもここ20年で進んだことは、南海トラフではプレートの境界でゆっくりずれ動く「スロースリップ」の現象が見つかっているということ。
これは地震を起こす場所にエネルギーを貯めていくという現象そのものなので、非常に重要な進歩だそうです。
ほとんどのスロースリップは1週間や数日で止まるものの、普段と全く違うことが起きた時には注意が必要ということです。
仮にスロースリップの変化が起きた場合は、気象庁から注意喚起を促す情報が出されることになっています。
鉄道を止めるまではしないものの、身の回りの地震対策が呼びかけられるそうです。
すぐかもしれない、ないかもしれない
「もしそういうことが起こった場合、今すぐから、これから何日後くらいまでに起きる可能性があるということになりそうなんですか?」という多田の疑問に、「そこが一番難しい」と山岡先生。
スロースリップがどのように地震を引き起こすかは、必ずしもよくわかっていません。
しかし、約1年前に房総半島の向こう側でスロースリップが起きた時に、国が『地震が起きるかもしれないよ』と情報を出したところ、翌日地震が起きたということもあったんだそう。
「すぐであるかもしれないし、1週間先かもしれないし、あるいは起きないかもしれない。直後に起きる可能性が一番高いので、1週間ぐらいは様子を見てもらうのがいいだろうというのが現在の考え方です」と山岡先生。
スロースリップがどのように地震を引き起こすかは、必ずしもよくわかっていません。
しかし、約1年前に房総半島の向こう側でスロースリップが起きた時に、国が『地震が起きるかもしれないよ』と情報を出したところ、翌日地震が起きたということもあったんだそう。
「すぐであるかもしれないし、1週間先かもしれないし、あるいは起きないかもしれない。直後に起きる可能性が一番高いので、1週間ぐらいは様子を見てもらうのがいいだろうというのが現在の考え方です」と山岡先生。
普段の備えが大切
「南海トラフに関したら、そこまでは来てるということなんですね」という多田に、山岡先生は「そこまでしか来てない」と笑います。
「地震現象は経験しないとなかなか先へ進まないこともあるため、南海トラフが起きる前に、できるだけできることをやっておきたいという状況」と話しました。
「地質レベルにおいての瞬きは、人間の生活における10年・100年が瞬間にあたるわけですから。『15日後の何時何分に起きます』なんてことは、本当にわからないですね」
地震調査の難しさに納得の多田。
「実験は毎日毎日できますけども、さすがに地震は実験するわけにもいかないですし。1回1回が100年とか何百年に1回しかできないので、なかなか時間がかかるのはしょうがないところなんですね」と山岡先生。
今後30年の間に、南海トラフや東京首都直下型地震が起きる可能性が70%といわれていることに触れ、「とにかく空振りでいいから、普段からの備えはちゃんとしとかないかんということですよね」と気を引きしめ直した多田でした。
(mitno)
「地震現象は経験しないとなかなか先へ進まないこともあるため、南海トラフが起きる前に、できるだけできることをやっておきたいという状況」と話しました。
「地質レベルにおいての瞬きは、人間の生活における10年・100年が瞬間にあたるわけですから。『15日後の何時何分に起きます』なんてことは、本当にわからないですね」
地震調査の難しさに納得の多田。
「実験は毎日毎日できますけども、さすがに地震は実験するわけにもいかないですし。1回1回が100年とか何百年に1回しかできないので、なかなか時間がかかるのはしょうがないところなんですね」と山岡先生。
今後30年の間に、南海トラフや東京首都直下型地震が起きる可能性が70%といわれていることに触れ、「とにかく空振りでいいから、普段からの備えはちゃんとしとかないかんということですよね」と気を引きしめ直した多田でした。
(mitno)
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