多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

毛細血管を「ゴースト化」にしないために気をつけること

12月21日の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では「毛細血管」について特集しました。

全身に張り巡らされ、私たちの健康を支えてくれる毛細血管ですが、なんでも最近、その先が死んでしまう「ゴースト血管」という言葉が話題となっています。
大きな病気の前兆というゴースト血管についても、藤田医科大学の循環器内科教授の尾崎行男先生にお話を伺いました。聞き手は多田しげおです。

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体中に張り巡らされた毛細血管

尾崎先生「心臓から出た血液は、一番太い大動脈、そこからずっと臓器に流れていく。そこまでは動脈です。

最後、血液が帰ってくる道は静脈ですが、実際の臓器に栄養、酸素を送っている部分は動脈と静脈の間です。ここが毛細血管です。

実際に臓器に酸素、栄養を与えて、老廃物を回収する一番大事なところになります。そこは壁が薄いです。太さはだいたい平均1,000分の7ミリくらいです」

髪の毛と比較するとどれくらいの細さでしょう?

尾崎先生「髪の毛は1,000分の80ミリくらいです。つまり(毛細血管は)髪の毛の10分の1くらいです」

それが体中に張り巡らされているのですね。全部足すとどのくらいの長さになるのでしょうか。

尾崎先生「計算すると約10万キロくらいだそうです。地球2.5周くらいです」
 

ゴースト血管は老化現象

最近「ゴースト血管」という言葉が話題ですが、これはどういうものでしょう。

尾崎先生「人間は血管から老いていきます。まず血液が流れなくなってくるようなところがあると、その先の毛細血管は必要がなくなるから消えていくという状態になります。これが"ゴースト血管"です。

老化現象ですからゴースト血管は年齢とともに上がっていきます。もう20代から消失は始まっています。

ただ個人差が大きく、いわゆる生活習慣病、ストレス、睡眠が不十分な人、つまり現代社会で忙しくしている人はどんどん身を削って、毛細血管を削って生きているということです」

毛細血管が消失すると、末端の組織に栄養が行かなくなるということでしょうか?

尾崎先生「機能としてはだんだん落ちていきますね」

血管は復活できる

いったん退化してしまった"ゴースト血管"ですが、再生は可能なのでしょうか?

尾崎先生「可能だと思います。退化していった原因が何か、まずそれを除去することです。

一般に言われていることは、いわゆる生活習慣病、高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙が血管を痛めます。

これは毛細血管のひとつ上のレベルの動脈で言われていますが、そこが細くなれば、当然流れが悪くなり、抹消の血管に血液が流れなくなります。

もちろん年齢が上がってくれば、ゴースト血管が多くなりますが、最近若い人でも生活習慣によって早く始まっているということです。

禁煙も難しいと思いますが、タバコはみるみる血管が縮まるそうです。タバコが原因の狭心症があるくらいです」

運動といい睡眠

再生のために運動するのは効果があるのでしょうか?

尾崎先生「適度な運動はいいと言われています。軽い運動、踏み上がりとかスキップとかを繰り返しやるとか」

運動すると手の先がポカポカするのは、血管が広がって拡張しているからだそうです。

尾崎先生「あとは、副交感神経系が優位な状況を長くつくる、つまり、いい睡眠をとるということです」

リラックスすることも毛細血管には効果があるんですね。

尾崎先生「規則正しい生活、ストレスを減らすことで、まずゴースト血管を止めることです」

多田は最後に「予防としては生活習慣病にならないように、適度な運動もしましょう。リラックスして副交感神経を優位にする時間を作りましょう。そういったことを若い時から心掛けておけば、ゴースト血管にはなりにくい」と、まとめました。
(みず)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2018年12月21日08時13分~抜粋

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