多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

酒離れが進む中、再びクラフトビールのブームが来ている理由

最近は「クラフトビール」とも呼ばれるようになった地ビール。が、地酒のように地元でしか飲めないビールを飲むのは、旅の楽しみという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

日本では1990年代中盤に地ビールブームが起きましたが、それから20年ほど経ち、特に若者の間でアルコール離れが進み状況が変わった中でも、再びクラフトビールのブームが起きているようです。

10月31日放送『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、そんなクラフトビールの最近の事情について、クラフトビア・アソシエーションの理事長である山本祐輔さんに、多田しげおがお話を伺いました。

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意外と新しい地ビールの歴史

まずは地ビールの成り立ちについて伺いました。

山本さんは「地ビールは元々、1994年に政府の規制緩和の一環で誕生したんですけど、いろんな事業者さんが作り始めました。しかし、なかなか品質が上がらなかったり、おみやげ品に留まったりして売り上げが伸びず、2000年頃にブームが落ち込んでしまうんです」と説明しました。

この後、クラフトビールブームへの復活とつながるのですが、ここで気になったのが、最近聞かれる「クラフトビール」という表現。
「地ビール」から変わったきっかけはあるのでしょうか。

山本さんは「(ブームが去った後)生き残りのために頑張っていた生産者さん達が、"自分たちが作っている物は何だろうか" と見直した時に、『地ビール』は『地酒』に対して新聞社が作った言葉なんですけど、"手作り" であることをアピールしようと、アメリカで1990年代に作られた言葉で、ハンドクラフトから来る『クラフトビール』の方がふさわしいんじゃないかと、あえて2000年代の半ばから使うようになったんですね」と答えました。

『地ビール』という言い方は、そこの土地ならではといったイメージがありますし、『クラフト』という言い方だと、丹精込めて作ったイメージがありますし、どちらも甲乙付けがたいですね。
 

醸造所が急増中

日本でクラフトビールを作っている会社はここ5年ぐらいで増えており、現在は約350醸造所ほどあるそうです。

大手のビールは、多くの人に親しまれることを目標としているためにどうしても平均化してしまいますが、クラフトビールは自分のこだわりを込めて作る場合が多いため、特徴的なものが多いようです。

ビールの種類を表すビアスタイルは111分類あり、大手のビールは2~3分類に集約されるのですが、日本のクラフトビールは、約100分類網羅しているそうです。
 

独創的なビールが続々

独特なビールの例として、埼玉県の川越ではさつまいもを原料にしたコエドビールや、北海道の網走には色の青い流氷ビールがあります。
他にもフルーツを使ったビールやホップをきかせた苦味のあるビール、アルコール度数が高いものなど、さまざまな種類のビールがあります。

日本のクラフトビールは品質が良いと評判で、最近は輸出されるようにもなってきており、特に清酒の酵母を使ったビールは日本独特で、アジア各国からも引き合いがあるそうです。

これだけ種類があると、飲みきれなさそうですね。醸造所がある地域に行く以外にも、最近では他の地域のクラフトビールも集めたイベントが行われているので、そちらもチェックしたいところ。

最後に「秋の夜長、お酒がおいしくなる季節ですから……」とまとめようとする多田に対して、アシスタントの桐生順子から「年中飲んでるじゃないですか」とツッコまれていました。
(岡本)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2018年10月31日07時18分~抜粋

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