多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

チェンソーの技術はどうやって競う?

今年の9月に三重県松坂市で行われた第4回みえチェンソー技術競技大会で、度会郡大紀町の大紀森林組合が優勝しました。

チェーンソーの技術を競う大会とは、勇壮なイメージですが、具体的にどんなことをするのでしょうか。
10月8日の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、大紀森林組合の西橋太治さんに伺いました。

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林業はチームワーク

西橋さんのお仕事は林業。
普段関わっている作業は、重機が行く道の前の木々を伐倒したり、重機で材を扱う時のちょっとした手直しをしたりする「手元」と呼ばれる作業だそうです。

多田は「林業といってもいろいろな人のチームで、伐採して木を運び出しているということですね」と感心します。

大紀森林組合が優勝した「みえチェンソー技術競技大会」は、そういった作業に使うチェーンソーの技術を競います。
この大会では「丸太の輪切り」「伐倒」「枝払い」の3種の競技があります。

丸太の輪切り

まず「丸太の輪切り」について。
斜めに据えられた丸太をチェーンソーで輪切りにする競技で、円盤の切り出しに要した時間と、切り出し面の垂直度合いで優劣を競います。

西橋さんは「地面に対して平行であればそうでもないですが、約7度傾けてあってそこが難しいです」と語ります。

伐倒

「伐倒」は地面に1メートルほどの本物の木に見立てた木が、ベニヤ板の上にボルトで固定されて立っています。これをチェーンソーで倒したい方向にまずV字型に切り口を入れます。
反対側から切れば、木はそのV字に切り口いれた方向に倒れます。
次に反対側から追い口を入れます。入れ終わって5メートル先にターゲットがありますが、それに向かって倒れるかどうか、何センチのずれかを競います。

多田「実際、山の中で木を倒す時は、ずれないようにしないと危険ですね」
西橋「本当にそうです」
多田「立っている木に寄りかかってもいけませんね」
西橋「そうですね。なるべく寄りかからないように」

多田「何十年のベテランの方はきっちり目標に対して倒せるものですか?」
西橋「ベテランの方は独自の型をもっていらして、感覚の部分が多いので、見て覚えろという世界です。僕もまだこの組合で仕事をして3年目くらいなので、奥が深いです」

「枝払い競技」

最後に「枝払い競技」。
地面から60cmの高さに平行においた直径15cm長さ4mくらいの丸太。そこに枝に見立てた長さ50cm直径3cm程度の棒が20本ランダムにささっています。それをチェーンソーで払っていく競技です。

枝を払った時の切り残しが5㎜を超えたり、幹にチェーンソーで傷をつけるとペナルティになります。

多田「チェーンソーはスイッチオンにすると結構震えますよね」
西橋「最近のものは耐震もよくなっているようで、まわしてしまえば結構安定するようになりました。防振手袋という振動を軽減する手袋もしていますので」
多田「大変なお仕事ですね」

チェーンソーのコツは?

多田「チェーンソーを使う時のコツは何ですか?」
西橋「刃物なので、刃物の向き、位置と自分の体勢、刃物の当て方。キックバックといって回転している前方の上部の方を当てると跳ね返りがあります。そこを間違わなければ、グーッと食い込んでいけますので、それは気を付けています」

多田「チェーンソー電動ノコだから、これで簡単に切れますよとは全然違いますね」
西橋「電動もありますが、僕らのエンジンはガソリンで回っていますので、馬力もかなりのものになっています」

多田は「それは相当な馬力ですね、一歩間違えば危険な道具ですね。改めて大変なお仕事だと思います」と、感想を述べました。
(みず)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2018年10月08日08時14分~抜粋

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