多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

9月1日は「民放ラジオ放送開始記念日」 民放初のラジオ局と言えば?

8月31日放送『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、翌日9月1日が「民放ラジオ放送開始記念日」ということで、CBC論説室の特別解説委員である石塚元章がラジオについて調べたことを報告しました。

日本初の民間放送が始まったのが昭和26年(1951年)9月1日、名古屋の中部日本放送(現在のCBCラジオ)が朝6時半、大阪の新日本放送(現在のMBSラジオ)が正午から開始しましたので、日本初の民放はCBCということになります。

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深夜ラジオの思い出

まずはラジオの思い出について多田に尋ねたところ、「高校時代、受験勉強しながら深夜ラジオを聴いていて。『勉強に集中せえ!』って言われそうですけど、何かラジオを聴きながら(勉強していた)。
関西に住んでいたので『ABCヤングリクエスト』(ABCラジオ)とか」と返ってきました。

多田はそのパーソナリティのひとりであり、現在も『おはようパーソナリティ道上洋三です』を41年間担当している道上洋三さんと、一昨年CBCラジオの番組で対談しています。

山内彩加アナウンサーも、多田と世代が異なっていながらも同じく学生の頃に聴いていたと答え、関東出身からか、『オールナイトニッポン』(ニッポン放送)を挙げました。

今よりもラジオ番組を聞く学生が多かったのは、トークやいろんなコーナーが楽しかったこともさることながら、今のように音楽が配信されない時代で、音楽が手軽に聴ける貴重なチャンスだったからです。

番組から好きな曲が流れるとわかったら、即座に録音の準備をし、曲が流れ始めるのを待ち構えていました。

石塚「イントロで音楽を紹介する時、歌手が歌う前に上手にピタッと終えるのは、アナウンサーとしてオシャレなんでしょ?」

多田「あらかじめこの曲はイントロは12秒だと(把握しておいて)、その12秒に合わせるようにコメントを付けて、コメントが終わったら歌い始めるという」

アナウンサーの醍醐味とは?

ただ、リスナーからすれば、曲を完全に録音したいという思いから「イントロが流れている間も声を入れて欲しくない」という希望もあったよう。

多田「私が深夜放送をする立場の20代の頃、あの頃はハガキで『しゃべり切ってから曲出して』と言われたので、「『わかったわかった』と。『じゃ、みんな録音とれよ。〇〇の××(歌手名と曲名)です』としゃべり切った後、イントロの途中で『みんな、ちゃんと録音とってるか!』って。そんなことをネタにしてやってましたね。あ~懐かしい!(笑)」

石塚「意地悪いなあ(笑)貴重な音源なんですよ、僕らにとっては」

パーソナリティーからすればしゃべりが命ですが、当時の学生のリスナーは怒っていたかもしれませんね。

ベリカード

石塚はラジオの思い出として、外国の放送が聞こえたり、放送が聞こえた証明としてラジオ局から「ベリカード」をもらったりした人もいるのではないかと語りました。

「ベリカード」は、エリア外から電波受信できたことをその放送局に報告(技術的な内容で、番組の感想とは異なる)されたことに対し、放送局がその受信を証明するために発行するカードです。
各局ごとに社屋やそのエリアを代表する風景などが印刷されており、コレクターが多いカードでもあります。

今ではネット回線経由のradikoで全国のラジオ局を指定して聴くことができるため、「頑張ってアンテナを伸ばして聴いた」「偶然聴こえた」という機会は減っているかもしれません。

ラジオの歴史はもうすぐ100年

世界初のラジオ放送は大正9年(1920年)にアメリカで開始されました。
最初の番組は大統領選挙の開票速報でした。

今でこそインターネットがありますが、新聞や雑誌にはない放送の特徴は「速報性」。その特徴は初めから生かされていたということになります。

日本にもラジオの存在は伝わりますが、その3年後に関東大震災が発生したことで、正確な情報を伝えることの必要性が高まる中、大正14年(1925年)に現在のNHKがラジオ放送を開始しました。

日本は戦時中、「大本営発表」で事実と異なる報道を流していましたが、世界でも権力者が自分の都合の良いことを一度にたくさんの人々に広めるために放送を利用する、というケースは歴史上にいくつもあります。

また、クーデターを起こした場合は、まず放送局が狙われることもあり、それだけラジオやテレビが担う役割は重いということです。

ラジオの役割は大きいのですが、それとともに、今やラジオ受信機だけではなくインターネットでも聴ける時代で、最後に石塚は「聴く側は選択肢の幅が広がっているので、我々はより上質な、選ばれる放送をしなければならない」とまとめました。

そして多田は、「あー厳しい!」と言いながらも、思いを新たにしていました。
(岡本)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2018年08月31日07時23分~抜粋

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