多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

日本で最初の世界遺産「白神山地」はどういうところ?

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』、今週は青森県に焦点をあてていますが、8月1日は「白神山地」。世界自然遺産です。青森県から秋田県に渡っていて、日本で最初の世界遺産のひとつです。

1993年(平成5年)、白神山地は屋久島、法隆寺、姫路城と共に世界遺産に登録されました。白神山地はどんなところでしょうか。
青森県の西目屋村にある白神山地ビジターセンターの館長、相馬光春さんにお電話で伺いました。

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8000年来のブナの天然林

白神山地を見学するにはちょうどいい季節になりました。ビジターセンターを訪れる人も8月が一番多いそうです。

多田「世界遺産に登録されている理由は、『人の影響をほとんど受けていない原生的なブナの天然林が世界最大級の規模である』とか。これはどういうものですか」

相馬館長「かつて北半球はほとんどブナの木で覆われていました。ところが長い人間活動の中で宅地とか農地とかを得るために、ブナの伐採が進んでしまいました。
その中で白神の森は地質が非常に崩れやすいために、林道を作るにも崩れてしまうので、運ぶ術がなく、幸い伐採を免れ、原生的なブナの天然林が残っている地域となりました。
白神の森は縄文の森とも呼ばれています。8,000年前から生息し、その間、進化しながら、動植物が生き抜いてきた、いうならば命輝く森といってもいいです。非常に純度の高い森となっています」

多田「その規模が世界最大級なのですね」

『傘いらずの森』?

多田「ブナの木は高さどのくらいですか」

相馬館長「ブナの木はだいたい200~300年で世代交代します。木の高さは100年くらいで30mくらいになります。葉っぱは100年でいうと1本の木で20万から30万。ですから、多少の雨であれば、下まで届かないので、地元の方はよく『傘いらずの森』と言っています」

多田「高さ30mほどでたくさんの葉を付けたブナの木がずわーっと並んでいる森ですね」

相馬館長「圧倒的なブナ林といってもいいです」

縄文の昔に思いを寄せる

多田「そこに入るとどんな気持ちになりますか」

相馬館長「白神は人類共通の次世代に守り伝える遺産ということで、守られる価値がないといけない。それは普遍的価値で、最大級の面積のブナ林というだけではなく、その自然が原生的なもので残っているので、遺伝子の宝庫ともいわれています。
ですから、動植物の貴重なものがたくさんありますが、なかなか歩いただけでは動植物を発見することはできません。
でも、森を歩くだけでもコケの匂いとか、森の中の腐葉土とか、8,000年の歴史の中ではるか縄文の昔に思いを寄せることができます」

多田「遊歩道が作られていて、そこで深呼吸をすれば、縄文まで思いを馳せることができるような世界なんでしょうね」

散策から登山まで

多田「今はそちらに行ったら、安全に森の中を歩くことができるということですよね」

相馬館長「まず、車でビジターセンターをめざしてもらいます。当センターから遺産地域まで車で30分ほど移動してもらい、その駐車場から歩いて3分くらいで遺産地域に入ります。体力にあわせて、初級者から上級者まで登山できたり、散策できたりします」

聞いているだけで神秘的な森が想像できます。この暑い夏にぜひ訪れてみたいですね。
(みず)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2018年08月01日07時41分~抜粋

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