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保険適用で今日から受けられる椎間板ヘルニアの画期的な治療法とは?

椎間板ヘルニアを注射で治す画期的な治療法を、8月1日から受けることが出来ます。しかも保険が適用されるということで注目を集めています。

7月30日の『多田しげおの気分爽快‼︎』では、この治療法について浜松医科大学整形外科学教授の松山幸弘先生にお話を伺いました。
椎間板ヘルニアの経験者であるアシスタントの桐生順子も、当時の様子を生々しく語りました。

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椎間板とは?

具体的に椎間板とはどこを指すのでしょうか?

「椎間板というのは、腰には腰椎っていう5つの骨がありまして、それぞれが繋がってるわけなんですね。その繋がりの所のクッションの役目をするのが椎間板と言います」

骨がたくさん並んでいる背骨。その間のクッションの役目をするのが椎間板です。また、背骨を前後、左右に曲げることができるのも椎間板のおかげです。

「椎間板そのものは骨ではなくて、線維輪と軟骨で出来ておりまして、骨とは全く違うものなんです」

椎間板ヘルニアとは?

その椎間板に起こるのが椎間板ヘルニアです。これはどんなメカニズムで起こるのでしょう?

「例えば重いものを持ったり、過度な運動したりとか、無理がかかると椎間板の外側にある繊維輪に亀裂が入り、その中にある髄核という非常に水分に富んだ物質が外に飛び出てきます」

椎間板のすぐ真裏には脊髄神経があります。その神経に飛び出した部分が触り、足や腰に痛みが走るのが椎間板ヘルニアだそうです。

ブチッという音がして

椎間板ヘルニアで痛みを感じて痛みる人は日本全国で推計で100万人ほどいるそうです。この番組のアシスタントである桐生順子も、椎間板ヘルニアの経験者です。

「15年ほど前ですね。身体をキュって捻った瞬間にブチッていう音がして、もう全身動かないです」とその時の事を話す桐生。
これが繊維輪に亀裂が入った瞬間であり、髄核が外へ飛び出した瞬間です。

「それで半年間、入院と自宅療養で、安静で大変でしたよ」と桐生。

その治療方法は、炎症を抑える薬を使って痛みを取ったり、傷む部分の神経付近に麻酔薬を注射することで痛みを取るブロック注射を打ったりというもの。

さらに、手術をして飛び出した部分を切除するという場合もありますが、とにかく痛みを取る、痛みを抑えるという治療方法でした。

今回開発された治療法は、今までの治療法と比べると画期的なものです。

ヘルニアに直接注射

「全身麻酔をかけることなしで、飛び出している椎間板にコンドリアーゼという新薬を注射をします。コンドリアーゼは、椎間板から飛び出た髄核の中にある多糖を分解して溶かします。そうすると、飛び出た髄核の保水力が減少して、髄核がまた元の位置に戻っていく、そういう治療です。ヘルニアが小さくなるんですね」

椎間板に注射をすることで、酵素の作用で髄核の中の多糖類が分解されます。そうすると中の圧力が減少して、外に飛び出していたヘルニア部分が内側に吸い込まれます。神経を圧迫していたヘルニアが元の位置に戻ることで痛みが治まる、こんなイメージだそうです。

二週間で効果あり

この治療を受けると、どれくらいの期間で効果が現れるんでしょうか?

「ほとんどの方が、投与して2週間以内に足の痛みが治まってきますし、ひと月もすると大体痛みは安定します」と言う松山先生。
これまで何カ月、何年も続いた椎間板ヘルニアに二週間で効果が出てくるという早さです。

この治療は、日本脊椎脊髄病学会、日本脊髄外科学会というこの二つの学会で認定された医師、指導医がいる病院で受けることができ、二つの学会のホームページに治療可能な病院が掲載されています。

大きな総合病院なら、まず指導医がいるそうです。
椎間板ヘルニアで悩んでいる方は、医師と相談してみて下さい。8月1日からこの治療が受けられることになり、保険の対象にもなっています。
(尾関) 
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2018年07月30日07時18分~抜粋

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