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世界で高温を観測。北半球を覆う熱のドームの正体は?

猛烈な暑さが続いていますが、この異常気象、日本だけでなく世界各地で観測されているようです。

7月23日『多田しげおの気分爽快‼︎』では「世界の異常気象」について、気象予報士の沢朋宏アナウンサーが解説しました。
この暑さ、長期的に見てどうなるのでしょうか?

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世界各地で高温を観測

「先日、世界気象機関WMOという 、世界中の気象庁をまとめたような機関があるんですが、そこが今年の上半期、北半球各地で猛暑の異常現象が起きているという発表をしたばかりなんです」と沢アナ。

世界気象機関のレポートにある具体的な地点での気温を挙げると、アフリカのアルジェリアで51度。アメリカ、カリフォルニア州で52度。

「さらにですね、中東だから暑いというイメージを我々、日本人だと感じてしまうんですが、中東のオマーンで最低気温42.6度という記録が出てしまいました」と言う沢アナに、「今朝、名古屋の最低気温が28.7度でビックリですけども、オマーンでは最低気温が42.6度?」と驚く多田でした。

さらに北欧に行きますと、北極圏にある国、ノルウェーで33.5度を記録しています。

北半球を覆う熱のドーム

「世界の猛暑など、いろいろと考え合わせますと、これは世界各地でポイント的に異常高温現象が起きているのではなく、北半球全体を熱のドームが覆っているような状態であるということがわかりました。

世界気象機関のレポートによると、日本の猛暑も、熱のドームに覆われた特徴的な現象の一つと記載されているようです」

なぜ、このように北半球全体を熱のドームが覆ってしまうような現象が起きているのでしょうか?

異常気象の原因は?

世界中に異常気象をもたらす原因の一つと言われてるものにラニーニャ/エルニーニョ現象があります。
仕組みは省いて、結論だけ言いますと、ラニーニャ/エルニーニョ現象の今の状況を考えると、理論上は今年の夏は暑くならないはずなんだそうです。

「なのに、この北半球での異常高温。どうしてこうなったのか?WMO、世界気象機関も原因は調査中としか発表できないみたいです。つまり、わからんということになってしまいました」

「これね、先日沢君もCO2などによる地球温暖化が背景にある、これしかないんじゃない?って言ったけども、本当にそういうことなのかもしれませんね」と言う多田。

「WMOのレポートを読んでいきますと、最終的には、この異常高温も地球温暖化の一現象おひとつと考えざるを得ない、というような結びになってるんですね」と沢アナ。
 

地球の気温は上昇傾向

地球温暖化だからこのような高温になったと言うなら、来年からずっと毎年こんな暑さが続いていくのでしょうか?

「WMOのリサーチによりますと、気温は当然上がったり下がったりというギザギザで推移していきます。ただその中で、今年のような異常高温のピョーンと高い方に触れる年が多く出てくるようになるということです」

今年は高い方に振れました。来年はちょっと下がって、再来年は思いっきり高く振れる、というような形で、異常に高い方に振れる年が、これまでより多く現れてきます。その積み重ねを平均化してみると、グラフは右肩上りになる、ということのようです。

2020年はどうなる?

2020年、酷暑の中で開催されるであろう東京オリンピックが心配されています。

沢「先日もマラソンとか競歩という屋外競技の開始時間を早めるなんて発表もありましたが、今の暑さを考えますと、1~2時間早めただけで対策と言いきれるのだろうか?ということになってしまいそうですね」

先ほどの沢アナの話が確かであれば、2020年はさほど暑くない年になる可能性がないわけではありません。それこそ「神頼み」という話になるのかもしれません。

多田「日本は古来、神風が吹いてくれますからね」
沢「それを期待しますか?」

冬は?そして来年は?

それでは、より近い将来の話で今年の冬について。夏がこんなに暑いと冬はどうなるんでしょうか?

「よく沢君は、夏が暑ければ冬は寒くなる。足し引きの結果、うまく平均値に納まるんですよ、そんなもんですわ、てな話も過去にはありましたけども、それでいったら、今年の冬は思いっきり寒くなるんですか?」と多田。

「という年になればいいのかもしれませんが、先ほどの話に出たエルニーニョとかラニーニャ。この地球規模の気象に影響を及ぼす海水温の推移を見ていくと、今、ゆるゆるとエルニーニョ現象発生の方向に向かっているんです」

日本の冬はエルニーニョの起きる年には暖冬になりやすいという傾向があります。

「今年は夏が暑いから冬がめっちゃ寒いではなく、長いスパンで見ていくと夏がめちゃめちゃ暑く、秋の訪れが遅く、秋の進行が緩やかで、冬なんだけれどもそれほど寒さが厳しくない」

そのままいくと、やがて春をすぐ迎えます。そもそも出発点である春の気温が高いとなると、来年の夏も、やっぱり暑くなるような気がしますが…

「来年のことはわかりませんが、ただ、一傾向としては、そういった方向になる可能性が出てきている状況です」

週半ばって言ったのに

「話が先に飛んだんですけども、とりあえずは目先ですわ。今日も名古屋、岐阜、最高気温39度でしょ?この暑さは、本当のところ、いつまで続きそう?」と問う多田。

その疑問に「少なくとも今度の日曜日までは、名古屋では最高気温が35度を超える猛暑日が続きそうです」ときっぱり答える沢アナ。

「前日の気象庁の発表では、この暑さは週半ばと言ってたんですが、沢気象予報士によると、週末まで暑さは続くということなの?」と問い詰める多田。

「気象庁の発表は全国的な予報を言ってますので、東京などでは、今週末にはもう32~33度まで下がって来るんですよ。
で、名古屋の予想も、週半ばを超えれば38度という予想はなくなります。という意味の週半ばなんです」

とにかく暑さ対策を

基本的には35度以上なので、暑い日が続くわけです。この週末を超えても、さらにその先も暑さは厳しいそうです。

「まだ今日は7月の23日。この後8月が来るんですもんね…」と力なく言う多田しげお。

「これからまだまだ暑くなります。お盆過ぎても何でこんなに暑いの?8月下旬なのに、なんでこんなに暑いの?9月になっても、なんでこんなに暑いの?と、季節外れの暑さは、暑さのピークを越えても続きます。身体をやられないように、みんなで注意していきましょう」

最後に注意喚起する沢アナウンサーでした。
(尾関)
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2018年07月23日07時20分~抜粋

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