スターバックスがプラスチック製ストローを廃止したのは、ウミガメが可哀想だから!?

多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N / ニュース

米コーヒーチェーン大手スターバックスは7月9日、2万8000店舗で2020年までに使い捨てプラスチック製ストローの使用を廃止する方針を発表しました。

7月11日『多田しげおの気分爽快!!』では、CBC論説室の後藤克幸特別解説委員がこの事情について解説します。

プラ製ストローが敬遠される理由

そもそもスターバックス以前に、アメリカとヨーロッパなどでは、プラスチック製のストロー廃止の動きがあり、スターバックスもそれに追随した形です。

これは決してストローが悪いのではなく、プラスチック製というところに問題があります。

例えばペットボトルは服地などにリサイクルされますが、プラスチック製のストローはリサイクルに向きません。その理由は「細くて長くて非常に細かい製品なので、リサイクルがしにくい、工業化しにくいと言われてるんです」と後藤委員。

海の中は魚よりプラスチック?

これまでプラスチック製ストローは焼却処分されるか、埋め立てられていたそうです。

「プラスチックが発明されてから100年近く。アメリカの科学雑誌の論文によると100年間の間に生産されたプラスチックのうち、75%以上がリサイクルされずにゴミとなっていて、埋め立てられているそうです」

つまり自然環境にそのまま蓄積され続けているわけです。
それが毎年、川から海の中に流れ出している量は年間1,000万トン。2トントラックで500万台分です。海洋汚染の主たるものが今やプラスチックだと言われています。

「国連が推計して発表している報告書によると、このまま海洋にプラスチックがどんどん出て行くと、約30年後、2050年には海の中に浮遊してるプラスチックの重さを測ると、海の中を泳いでる魚介類の重さよりも上回っていく恐れがある、なんてショックな報告まで出てるんですよ」

遠くまで行くマイクロプラスチック

プラスチックが海を汚染していることはわかりました。
特に5ミリ以下のものをマイクロプラスチックと呼びます。こんな小さなものを誰が捨てるのか?実は、元はペットボトルやストローだったんです。

「ペットボトルにしてもストローにしても、大きな物は波打ち際に打ち寄せられてきます。波打ち際は砂浜で、太陽光が燦燦と降り注いでいます。プラスチック製品も太陽の光を浴びると風化して、もろくなってくる。そして波に洗われて砂と一緒に揉まれていると、砂のように細く、小さくなっていくんだそうですよ」

マイクロプラスチックのような砂状になると、今度は波によって沖へ沖へと拡散されていきます。すると海の生物が餌と間違えて、それを食べてしまいます。

「環境省が2014年に、海洋のマイクロプラスチックについて調べた調査があって、日本の海岸沿いから数百km沖合いの海の水を調べたら、直径5ミリ以下の小さいプラスチックの粉が海水1トンあたり2.4個浮遊していたとがわかりました」

結構、遠くまプラスチックが流れていくようです。

ストローの他に何がある?

海を漂うマイクロプラスチック、その元凶の一例が、今回注目されているプラスチック製のストローです。ストローに限らず小さいプラスチック製のものって他に何があるんでしょうか?

「例えばスタバでも出されるフォークとかナイフ。ファストフードのレストランに行くと、使い捨てのプラスチック製のフォークやナイフ、スプーンが出てきますよね?」

飛行機の機内食も、プラスチック製のフォークとナイフです。
コンビニエンスストアでもプラスチック製のフォークやスプーンが付いてきます。
あの大きさはリサイクルには向かないので処分するしかありません。埋め立てられて、川から海へ。

街、国レベルで禁止

「実はスターバックスがこの発表を行う一週間前に、スタバの本拠地があるシアトル市が、プラスチック製のストローだけじゃなくてフォークやナイフなどの食器も禁止する、という条例を作ってるんですね」

シアトル市ではストロー、ナイフ、フォークだけでなく、綿棒の芯の部分もプラスチックだそうで、綿棒も禁止対象だそうです。

「EUも実は、今年の5月に、使い捨てプラスチック製品禁止という法律を提出しています。その中には綿棒や食器だけじゃなく、風船につける柄の部分のプラスチックも対象に含まれていて、本当にいろんなプラスチック製品を禁止して、環境に優しい代替品に変えようという流れが出てきています」

ストローが象徴になった理由

話は最初に戻って、スターバックスがプラスチック製のストローの提供をやめることが話題になりました。今まで見てきたように、プラスチック製品はストローだけではありません。
しかしなぜ、ストローが象徴的に槍玉に挙げられているのでしょうか?

「2015年にアメリカの大学の海洋調査チームが、絶滅の危機にさらされているウミガメの鼻にストローが詰まっているのを発見して、そのストローを出してあげる動画が YouTubeなどで世界中に拡散しました」

そこから環境運動をしている人たちがストローを汚染の象徴として使い始めました。海の生き物にとって、ストローは可哀想だというイメージもついて、ストローをやめようという運動に広がってきました。

そして欧米ではストローに限らず、プラスチック製の特に小さいものはリサイクルには向いてないので、はっきりと、なくしていこうという方向に動き始めました。

問題は海洋汚染

「スターバックスは紙で作ったストロー、溶けないような特殊な加工した紙だと思うんですが、そんなストローに変えるとか、ストローがなくても飲めるように、吸い口がある蓋を普及させると言っています」

「ただ最近、スターバックスで流行りのフラペチーノ、あれ、シャーベット状ですからグッと傾けただけでは出てこないですよね。ああいうのは、太めのストローで吸わないと出てこないので、どうするのかなと思って…」

フラペチーノの飲み方が気になる様子の後藤委員。

多田「あれもスプーンですくうしかないね」
後藤「でもスプーンがプラスチックだといけませんので、どうするんでしょうね」

納得がいかない後藤さん。

元々、ナイフ、フォークも金属製で使い回しです。
ストローもステンレス製のものにして使いまわす案もあるそうです。

「太い使いまわしの出来るストローで、お持ち帰りの人にはつきませんというね」と言う多田に、「マイストローで頼むみたいな。それもありかもしれません。いろんなアイデアを出して、これから環境にやさしい社会を作っていくっていうふうになると思うんですけどね」と後藤さんです。

フラペチーノからストローの話になってしまいましたが、あくまでストローは象徴としてです。
「プラスチック製品が海へ流れ着いて、海洋汚染するってことが今、問題になっているということですね」と原点に戻る後藤委員でした。
(尾関)
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2018年07月11日07時18分~抜粋

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