危険と隣り合わせ?若い女性の間でヘビ飼育のブーム

多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N / カルチャー

ヘビなどが活発に活動する季節です。日本国内で毎年、マムシに咬まれる人は3,000人以上。5人ほどの人が毎年亡くなっています。またハブに咬まれる人も100人以上いるそうです。

その一方で、最近若い女性を中心に、カラフルなヘビを飼うことが広まってきているとか。

7月2日『多田しげおの気分爽快!!朝からP・O・N』では、ヘビ専門の動物園・ジャパンスネークセンター(群馬県太田市)の主任研究員、堺淳さんにお話を伺いました。

マムシは身近にいる

ジャパンスネークセンターの運営元は、一般財団法人 日本蛇族学術研究所という日本最高峰のヘビの研究施設です。

「今の時期は、郊外だとヘビが庭に出たり、時には家の中に入って来て咬まれた、そういうことで医療機関からもしばしばありますね」と堺さん。

マムシに咬まれたら、とにかく病院に行ってください。

「先週でしたかね、京都の温泉で、露天風呂で帰りに咬まれたっていうのがありました。ちょっと郊外に行けば、どこにでもいるもんですから、農作業中だけじゃなくて、結構一般の人も被害に会う場合があるわけですね」

意外なことに、家屋や宅地内でマムシに咬まれた事例はいくつもあります。
去年、夜10時ぐらいに玄関先で咬まれたというケースがあります。

またこどもが被害にあうケースもあり、昨年は小学生が自宅の庭で、また今年も5歳の女の子がやはり庭に出てきたマムシに手を出して咬まれています。

警察からも引き取り依頼が

ヘビなどの場合、飼育に困り堺さんの研究所に持って来る人もいるそうですが、警察が捕獲したニシキヘビを持って来ることが毎年あるそうです。

「ヘビは割と逃げるのが上手いので、ケースの留め金をちょっとゆるくしていたり、忘れてるとすぐに逃げてしまいます。去年もやっぱり警察からニシキヘビが2件ほど持ち込まれました」

大阪府警から外にいたヘビの写真が送られてきて、問い合わせを受けたこともあったとのこと。
群馬県太田市の施設にまで連絡があるということは、日本に専門の研究機関が少ないということなのでしょう。

ヘビの入手方法が変わる

「以前は、海外の動物園と交換してたりしたんですが、今は違法に飼われて押収されたヘビを引き取ったものが多いですね」

2008年(平成20年)、違法に50匹の毒ヘビを飼っていた通称「原宿事件」がありました。
渋谷区神宮前在住の港湾作業員から東京消防庁に「毒ヘビに咬まれた」と通報があり、調べたところ、この作業員が無許可で多数の毒ヘビを飼育しており、そのうちの一匹に餌を与えようとして咬まれたことが判明。
作業員は退院後に動物愛護法違反の疑いで警視庁に逮捕されました。

その後には神奈川県相模原市で倉庫作業員のアルバイト男性が、自宅で許可なく24匹の毒ヘビを飼育したことが判明し、逮捕されています。こちらも自身が咬まれたことがきっかけで発覚しています。

「結構、毒ヘビが来ることが多いですね。今もいろんなものが入ってきてますからね」と淡々と話す堺さん。

毒ヘビ2,000匹

ジャパンスネークセンターでは毒ヘビに咬まれる「毒蛇咬傷」に関する研究をしているため、2,000匹ほどの毒ヘビがいるそうです。

「室内では200~300匹ぐらいですけども、外の野外飼育場なんかにも数多くいます。シマヘビ、アオダイショウ、あとは中国のマムシもいたりします」

野外では放し飼い状態のようです。

「さっきヘビって逃げるのが上手だよとおっしゃっいましたけど、放し飼いのヘビが逃げるという可能性はないんですか?」と心配する多田。

「毒ヘビの場合には毒に注意をしてますし、マムシ、中国のマムシで体もちっちゃいですから、ある程度の高さの塀があれば十分防ぐことはできるわけです」と答える堺さん。

最強の毒蛇ブラックマンバ

センターで飼育しているヘビの中で、最も危険な毒ヘビは何でしょう?

「原宿事件でも押収されたブラックマンバというヘビです。最近のこどもさんなんかもそうなんですが、ヘビをちょっと知ってる人には、このブラックマンバが、4大毒ヘビのひとつとして有名です。一番スピードの速い毒ヘビになります」

身体に毒が回る速度ではなく、動きそのものが非常に速いそうです。

「攻撃のスピードが非常に速いですね。毒も強いので、噛まれて死ぬ危険が非常に高いヘビになります」

ちなみに映画『キル・ビル』の主人公、ユマ・サーマン演じる女殺し屋のコードネームは「ブラックマンバ」でした。
 

ブラックマンバの飼育

「押収されたのが2匹と、もともとうちで飼ってたのが1匹。本当は、たくさん増えると管理が非常に大変なので、危険なんですけど、3匹展示しています」

注意することは餌やりの前に、一匹づつケージを分けて引き離すこと。同じケージに何匹かいると、餌の取り合いになることがあります。

「もちろん掃除の時には、ちょっとケージに追い込んでやらないと、そのままでは当然入れませんので、非常に危険なヘビのひとつですね」

ブラックマンバをはじめとする毒ヘビや大蛇は、毒ヘビ温室、大蛇温帯、熱帯ヘビ類温室という3つの温室で見ることが出来ます。資料館では骨格標本も展示しています。

若い女性がヘビをペットに

「特に最近は、先入観がない若い女性で飼っている人がいます。外国産の、元々カラフルなヘビを掛け合わせて、白とかピンクとかオレンジとか黄色とか半分白とか、いろんな模様のが作られていて、ペットとして出回ってます。ただ、そういうものが逃げてるんで、警察から来るのは白い蛇なんかが割と多いですね」

ヘビ好きからすると、ジャパンスネークセンターはたまらない施設のようです。

「最近は綺麗なヘビも展示してますし、子ヘビコーナーでは、ちっちゃくて可愛いという人も結構多いですね」

ペットにいいかも

堺さんの研究は、前述したように「毒蛇咬傷」の研究です。

「爬虫類の中では、例えばトカゲは種類としては多くても、毒を持っているものは少ない。ヘビは毒を持っているものが非常に多いので、毒ヘビは研究の対象としては非常に面白い。生化学や薬理学的な研究を大学時代にしていたからかもしれません」

そんな堺さんから見て、ヘビを可愛いという女性の心理は理解できるものでしょうか?

「最近はできますね。先入観がなければ、見た目は可愛いのも結構多いですよね。どうしても昔の人は、咬まれるとか毒があるという先入観がある」

ヘビの体表はヌルヌルしていると誤解されることが多いようですが、実は意外にもサラサラしています。

「触ったりして、何か臭いがつくっていうこともないですし、病気がうつることもないので、動物としては結構、綺麗な方なんですね」

ペットを飼ってみたいけど抜け毛が心配、匂いが気になるという方にはヘビも選択肢になりそうですね。

ただし、いくら見た目がかわいくても、毒ヘビや大型のヘビの飼育には、飼育場所となる都道府県知事の許可が必要です。無許可の飼育は、6ヶ月以下の懲役または100万円以下の罰金(個人の場合)が処せられますので、くれぐれもご注意を。
(尾関)
 
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2018年07月02日07時36分~抜粋

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