多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

デジタルの時代に敢えてレコード。収蔵枚数100万枚の北海道新冠町レ・コード館

6月27日『多田しげおの気分爽快‼︎』は北海道の新冠町にある「レ・コード館」を取り上げました。

新冠町立の施設として開館から20年、収蔵枚数100万枚を誇るレ・コード館、いまやレコードマニアの聖地となっています。
デジタルの時代になぜ今、レコードなのでしょうか?
レ・コード館の曽我和久さんにお話を伺いました。

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新冠町ってどんな町?

新冠町と書いて「にいかっぷちょう」と読みます。
「にいかっぷ」とはアイヌ語で「ニカプ」、ニレの木の皮のことです。ニレの皮は着物や薬の材料としてアイヌの人々には欠かせない物でした。

場所は、北海道の南にあります。襟裳岬に向かって、日高地方が逆三角形にとんがっている部分、あの西側にある町です。
人口は約5,600人で、日本有数のサラブレッドの産地でもあります。

新冠町はレコードと音楽による街づくりを進めており、その中心になってるのがこの「レ・コード館」です。

収蔵枚数100万枚

収蔵枚数は100万枚。
レコードを集めて収蔵しようという新冠町の取り組みは、いつから始まったのでしょう?

「レ・コード館の取り組みの発想は、30年前、平成元年まで遡ります。当時はレコードからCDに移り変わる時期で、レコードの生産が打ち切られようとしていた時期でした」

そんな中で、新冠町内にレコードを愛してやまない愛好家の方々がいました。その愛好家の皆さんが、「レコードをこのまま失くしてしまうのはもったいない、歴史的価値の高いレコードで町おこしが出来れば素晴らしい」という思いでレコード収集の取り組みがスタートたそうです。

平成9年に総事業費25億円かけて新冠町に開館したのが「レ・コード館」です。

データベース化は着々と

収蔵されている100万枚は、どのように集めたんでしょう。

「全国の方から、思い出の詰まったレコードを寄贈していただきました。昨年、開館20周年の節目の年に、当初より目標してました100万枚を達成しました」

現在は寄贈レコードの受付は終了しています。

レ・コード館では、収蔵されているレコードを聴くことが出来ますが、100万枚ともなると探すのも大変そうです。

「当館では寄贈されたレコードをデータベース化をしていますが、まだデータベース化は約43万5000枚と、半分に満たない状況なんですよね」と曽我さん。

じっくり聞ける

短時間なら、CDショップの視聴コーナーのように無料で視聴できるコーナーもあります。
じっくり聴きたい向きには、個室のリスニングブースがおすすめ。1時間400円で使用できます。

「いいですねえ。愛好家の方が、それこそ全国からやってきて、一日中、試聴室にこもり切るなんて方いらっしゃいませんか?」と多田。

「やはり、お金かかりますので一日中はいないんですが、それでも1時間、2時間という方はいらっしゃいます」と曽我さん。

レ・コード?

「レ・コード館」の名前にに「レ」と「コ」の間に「・」がひとつ入っていますが、何か意味はあるんでしょうか?

「"レ"と"コード"で意味を分けています。まず”レ”は"re"という表記をしますよね。これには例えば、リラックス、リフレッシュ、リサイクルなどの意味があります」

さらに曽我さんによれば、"コード"は「心」を表すラテン語。このふたつの意味から「レ・コード」と表記しているそうです。

「"レ・コード"は、忘れかけている大切なものに帰ろう、心の記憶を呼び覚ます、そういった意味を持たせています。
単にレコード収集ではなく、人々の思い出や心をこの新冠に集めよう、そういったことです」

こう語る曽我さんでした。

レ・コード館には蓄音機が何台も展示されているミュージアムや、今で現役1曲100円のジュークボックスなどもあります。究極のレコードサウンドの再生を目指した「オールホーンスピーカーシステム」という国内最大のスピーカーでレコードも聴くことができます。

レコードの収集だけに留まらないレ・コード館の入場料は大人300円。かなり楽しめそうです。
(尾関)
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2018年06月27日08時17分~抜粋

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