多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

最近、古墳にブームの兆し?

6月26日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』で取り上げたのは、古墳ブーム。

古墳とは、3世紀から7世紀ごろに作られた有力者のお墓。ここ数年ブームになっているらしいですが、ブームの実態や古墳の魅力とはなんでしょうか?

今回は古墳、さらには古墳ブームも研究されている、大阪大学文学部教授の福永伸哉先生に伺いました。

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「古墳がかわいい」

最近の古墳ブーム、いったいどのような人たちを中心に人気なのでしょうか?

福永先生「以前は年配の男性の古代史ファンだけでしたが、近頃は20代から40代の女性の方が、古墳にたいへん興味をもって、現地に行ったり、いろんなイベントに参加したりしているところがとても特徴的です」

女性の皆さんは、古墳のどんなところに魅力を感じているのでしょうか?

福永先生「最近の古墳ブームのひとつのキーワードは『古墳がかわいい』。そういう発想、感じ方がずいぶん広がっています。
前方後円墳という鍵穴型の古墳がありますが、これが非常に人間的で、擬人化しやすい。丸い部分が人間の顔で、四角な部分が下半身と見立てて、自分たちの仲間やお友だちのような感覚です」

古墳で何をするの?

例えば大阪府堺市の仁徳天皇のお墓と見られる大仙陵古墳は、宮内庁が管轄しており中には入れません。
大阪生まれの多田は、古墳は非公開であると思いこんでいました。

ところが、多くの古墳は自由に立ち入りできるそうです。
古墳ファンは、そういう古墳に行って、中に入ったり、古墳の上に登ったり、そこで行われるイベントに参加したりするそうです。

福永先生「ご自身のさまざまなやり方で楽しまれています。例えば、パワースポットとしてそこでじっとして何か感じるとか、ピクニックや散歩をするとか、緑がたくさんあるので森林浴をするとか。あるいは古墳で行われているさまざまなイベントに参加して楽しむとか。以前と比べると、ずいぶん多様な楽しみ方が出てきました」

具体的にはどんなイベントが行われているのでしょう?

福永先生「従来のような古墳で何かを学習しましょうと、いう堅いイベントでなくて、文学あり、ゆるキャラあり、グッズ販売、グルメありと、古墳という場所を人が集まるアゴラ(広場)のような形にしているのが、今の古墳まつりの現状です」

多田「いろいろなイベントが全国各地で行われていて、この近くでは志段味古墳群でも行われているそうです」

古墳の魅力

最近のブームを支えている人たちは、古墳にどういう魅力を感じているのでしょうか?

福永先生「いろいろな世の中の荒波を越えて、長くそこに残ってきたということに畏敬の念を抱き、そこにある種のあこがれを持たれています。

こういう厳しい世の中に、ずっとそこに変わらずに古墳があった。そこに行くとなんとなく落ち着くとか、元気をもらえるとか、そういうことが今の世の中の古墳ブームに関係しているのでは、と思います」

古墳にコーフン

コーナーの後、リスナーから反響が届きました。

「『古墳にコーフン協会』というサークルがありますよ」(Aさん)

多田「調べてみたら、ちゃんとありました。2013年に設立されていて『古墳にコーフン協会』。まりこふんさんが音頭を取って、自ら古墳シンガーといって古墳ソングを歌ったり、古墳見学ツアーを開いたりしています。とにかく古墳ってなんかいいよね、ということを広めているようです」

また、共感を示すおたよりも。

「確かに、京都のお寺とかを訪ねた時には、ふっとその頃の空気が感じられて落ち着きますよね」(40代女性・Bさん)

多田は「古墳は3世紀から7世紀に作られたそうですから、その頃の空気をちょっと感じるということがあるのかもしれません」と、古墳ブームに理解を示しました。

森ガール、山ガール、歴女、刀剣女子、御朱印ガール、鉄子…。となると、これは古墳ガールか古墳ギャルでしょうか。女子のパワーはあなどれません。
(みず)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2018年06月26日07時21分~抜粋

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