多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

三重県名物のあの食べ物が、ベトナム料理のルーツになっていた!?

4/20放送の『多田しげおの気分爽快!!朝からP・O・N』では、加藤由香アナウンサーが、今年2月末にベトナムへ取材に行った時の様子を報告しました。
取材目的は「ベトナムのある食べ物のルーツは、三重県ではおなじみのアレではないか?」というもの。
その際、ベトナムと日本とは深い繋がりがあるのだなあと改めて知ったそうです。

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パクチーをパクパク

本題とは別に、加藤アナはこの取材で楽しみにしていたことがあります。それは、ベトナム料理に使われている「パクチー」。
近年ブームになり、今ではすっかりメジャーになったパクチーですが、これが流行る10年以上前から大好きだという加藤アナ。「どれだけ食べられるかな」「現地ではどんな食べ方をしてるんだろう」などとワクワクしていたそうです。

取材に同行してくれたベトナム外務省のロイさんは、日本でパクチーブームがあったことも知っており、加藤アナがパクチー好きだということも聞いた上で、ベトナム料理店に連れていってくれたといいます。

そこで見たのは大皿にこんもりと盛られた緑の葉っぱ。テンション爆上がりの加藤アナ、いざテーブルに運ばれてきたのをよく見たら、そこにはレタス、バジル、ミント、春菊、青ジソ、ニラ、ドクダミ。

あれ?パクチーは?

ロイさんによると、こういうことです。
「日本からいらっしゃる皆さんは、ベトナム=パクチーだと思ってるんですけど、私たちはこういったいろんなハーブを料理に合わせて食べています。パクチーばかりでは食べません。
今日の料理にはこれらのハーブが合うと、お店の方が判断したのでパクチーはありません」

逆にベトナム人から見たら、パクチーだけを大量にムシャムシャと食べる日本人が信じられないんだとか。

結局2日間の滞在中、加藤アナがパクチーを食べられたのはたった1回。それも、揚げワンタンの香り付けにちょこっと添えられたものだったのでした。

たっぷりパクチーは罰ゲーム?

納得のいかない加藤アナは、タイ料理にもパクチーが使われていることを思い出し、日本に帰って来てからタイ料理店に行って、タイ人の経営者に尋ねたそうです。

すると「タイでもそんなに食べない」という答えが。日本にあるタイ料理店でパクチーが多く使われているのは、日本人からの要望が多いからなんだそう。
結果、パクチーをたくさん食べたいなら、日本のパクチー専門店に行くべしということになったのでした。

そもそも「パクチー」とうのはタイ語ですから、タイ料理に大量に(ダジャレではありません)使われていそうですが、要は、薬味なんですね。
日本で言うならワサビだけをどっさり食べるようなもの。そりゃ変に思われます。

とまあ、これはあくまで裏テーマ。本題はここからです。

礼を言われると嬉しいものです

「ベトナムに、『伊勢うどん』に似た麺料理がある」という情報を聞いた加藤アナ。
伊勢うどんとは、柔らかい太麺に、たまり醤油を用いた濃いめの黒いツユをかけたうどん料理で、三重県伊勢市を中心に食べられています。

この情報を確かめるべく加藤アナは、はるか5,000km離れたベトナムまで初めて行ってきたのでした
中部空港セントレアからベトナム航空の直行便が毎日出ていて、飛行時間は行きが5、6時間、帰りは偏西風の影響で4時間しかかかりません。
時差は2時間だけだし、遠いようで実は近いんですね。

ベトナムの北の方にあるハノイの空港に降り立つと、そこでまず日本を感じることがありました。
そのノイバイ国際空港が新しくなっていて、とても立派な建物があり、そこからハノイの街まで続く道も広くて立派。
実はこれ、円借款で造られたものなんです。日本の政府や建設会社の協力により、2015年第2ターミナルビルが完成。

新しい道や橋も開発され、空港の観光客の受け入れ人数が大幅アップ。空港からハノイ中心部へのアクセスも格段に良くなったということです。

そのおかげで、空港に着いた途端、ベトナム外務省のロイさんから「日本人の皆さんには感謝してます」と言われたそうです。

他に、ダナンというリゾート都市で見かけた、街のシンボルのように建っている大きな観覧車。実はこれ、滋賀県に以前あった「びわ湖タワー」という遊園地の観覧車なのです。

閉園となった後、ダナンに安く譲られたそうで、地元の人たちから「立派な観覧車をありがとうございました」とまたもや感謝された加藤アナ。「ベトナムの人たちは優しいなあ」と思うのでした。

日本との深い関わり

そうこうするうちに、加藤アナはベトナムの中部にあるホイアンに着きます。ここは1999年に世界遺産に登録された街で、15~19世紀にかけてアジアとヨーロッパを繋ぐ“海のシルクロード”の中継地として繁栄しました。

欧米からの観光客で賑わっているホイアンは、ちょうど「ランタン祭り」という祭りが開催される直前で、街中にカラフルなランタン(提灯)が飾られており、美しかったと加藤アナは振り返ります。

このホイアンには「来遠橋(らいえんばし)」というシンボル的な橋があります。“遠くはるか日本から来た”という意味が込められているんだとか。通称「日本橋」とも呼ばれているそう。
(ちなみにベトナムはかつて漢字教育もされていた、漢字文化圏です)

まだ関ヶ原の戦いも起こっていない1593年、日本人によって造られたと言われる屋根付きの橋で、今もベトナムのお札に描かれているそうです。
造られた当時はホイアンに2,000人以上の日本人が住んでいて、日本人街もあり、その橋で中国人街と繋がっていたとか。

朱印船貿易が盛んだったため、このようにたくさんの日本人がいたのですが、その後鎖国となってしまい、日本に帰れずホイアンに残った人々がいたので、日本の文化が残されているということです。

生まれ変わった伊勢うどん

ということは、もしかして伊勢うどんの遺伝子もここで…?
そうです。日本人街のトップだった角屋七郎兵衛(かどやしちろべえ)という、伊勢国松阪出身の伊勢商人が関わっているのではないかと言われているのです。

七郎兵衛が当時、故郷の松阪に宛てた手紙で、送って欲しいという中に「醤油」「小麦」など、伊勢うどんに必要な材料がリストとして載っていたと。そう資料に残っているそうです。

そして伊勢うどんが起源となって生まれたと言われているのが「カオラウ」というホイアンの郷土料理。
果たして似ているのか?加藤アナは実際に食べて確かめてきました。

特徴的なのが太麺であること。ツユが少ないこと。そのツユが甘辛く、醤油のような味で、麺に絡めて食べること。これはまさに伊勢うどんです。
ただ、麺は小麦粉ではなく米粉で作られています。フォーみたいなものですね。
他にも野菜や豚肉などがたっぷり盛られているところも、ベトナム風にアレンジされているようです。

このルーツはあくまで一説ですが、ベトナムに親近感を覚えてしまう話ですね。
(岡戸孝宏)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2018年04月20日08時13分~抜粋

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