多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

予約の取れない国民宿舎「鵜の岬」 その人気の秘密は?

自治体などが経営する公共の宿「国民宿舎」。
現在全国に94軒ありますが、そのうち、茨城県日立市にある「国民宿舎 鵜の岬(うのみさき)」は人気No.1。"予約の取れない国民宿舎"として、旅行ファンの間では大変有名なんだとか。

4/12放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、その人気の秘密を探るべく、同宿舎・営業課長の赤津さんに電話で話を伺いました。聞き手はパーソナリティの多田しげおです。

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茨城と愛知・岐阜との意外な繋がり

この鵜の岬、実は東海地方にも縁が深い場所でして。日本で唯一「ウミウ」の捕獲が許可されているところなんです。そう、あの長良川や木曽川の鵜飼いに使われる鵜=ウミウは、鵜の岬で捕獲されたものなのでした。

伊師浜国民休養地という敷地の中に、国民宿舎・鵜の岬はあります。同様に、ウミウを捕獲する「鵜捕り場(うとりば)」が断崖絶壁の所にあります。

ウミウは渡り鳥なので、北上する春と南下する秋に、通過点である鵜の岬に立ち寄ったところを捕獲します。全国10数ヶ所で行なわれる鵜飼いのうち、ほとんどがここで捕獲された鵜を使っているのです。

捕獲方法は、先端にかぎ針を付けた棒でウミウの足首を引っ掛け、引きずり込むというもの。特別な技術を持った職人でないとできません。

そして、捕獲シーズン以外の1~3月と7~9月に、鵜捕り場が一般公開されます。長いトンネルを通って、断崖絶壁の所に出て、見学できるのです。もちろん危険な所には入れないようになっています。

言うは易く行なうは難し

ウミウの捕獲場所が見られるというのも、鵜の岬の人気の理由の1つですが、当然それだけではありません。
鵜の岬が心がけている点を、赤津さんが3つ挙げました。

まず1つめは「心のこもったおもてなし」。
これはどの旅館やホテルでも言いそうな事ですね。具体的にはどんな事をやっているんでしょう?

赤津さん「小さな事を積み上げております。例えば、お食事を召し上がっている間に、お布団を敷きにお部屋に入らせて頂くんですけれども、革靴を見かけましたらその場で磨かせて頂いたりとか」

何と、サービスで靴磨きをしてくれるそうです。

「後は、そうですね、皆様お帰りの際に、お姿が見えなくなるまで手を振って、お見送りさせて頂いたりとか」

口で言うのは簡単ですが、実際は忙しくて時間が無いはず。それに、客側も最後までもてなされているという気になるでしょう。このお見送りは鵜の岬名物になっているそうです。

これらのホスピタリティ精神は、昔からの伝統だそうですよ。

リーズナブルな料金

2つめは「食事」。

地元の食材をなるべく使うようにしており、新鮮な海の幸はもちろんのこと、「常陸牛(ひたちぎゅう)」というブランド牛や、「ローズポーク」というブランド豚を取り入れ、野菜もできるだけ地産地消でやっているんだとか。

ちなみにこれらの食事(夕食・朝食)が付いて宿泊料金は、洋室(ツイン)2名で、1人当たり一泊10,383円から。
和室では最大6人泊まると9,303円から、ということです。かなりお得ですね。

そして3つめは「景色・ロケーション」。鵜の岬は太平洋に面した場所に建っていて、非常に海の景観が素晴らしいのですが、特に朝風呂に浸かりながら日の出を見ることができるのが、魅力なんだそう。

紅白歌合戦の観覧希望みたい

人気の秘密がわかりましたが、ではどのくらい人気かというのをお伝えしましょう。

4月分の予約は1月1日から、5月分の予約は2月1日から…という具合に、ひと月分の予約を3ヵ月前に電話のみで受け付けています。
8回線用意して対応しているのですが、あっという間に話し中になってしまいます。平日が全て埋まることはないものの、受け付け初日でほぼ埋まってしまうのです。

夏休みや年末年始の予約は申し込み数が多すぎるため、往復ハガキで受け付けてから抽選会を行なうということです。紅白歌合戦の観覧申し込み応募のようですね。

ちなみに、外国からも予約の電話があるそうで、その場合は一旦予約を受け付けた後、詳細をメールでやり取りするそうです。国際電話で頻繁にやり取りするのは大変ですから。

「ちゃんと頑張ってるから、こんなに人気が出るんでしょうね」と納得する多田しげおなのでした。
(岡戸孝宏)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2018年04月12日07時41分~抜粋

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