俳優の坂口憲二さんが特発性大腿骨頭壊死症という病気にかかり、治療に専念するために芸能活動を休止することが発表されました。
国が難病に指定しているこの特発性大腿骨頭壊死症、いったいどんな病気なんでしょう?
4月4日の『多田しげおの気分爽快‼︎』では、この特発性大腿骨頭壊死症について、名古屋大学医学部整形外科の教授で名古屋大学病院の病院長でもある石黒直樹先生に伺いました。
今、注目の特発性大腿骨頭壊死症ってどんな病気?
特発性大腿骨頭壊死症とは?
「大腿骨(太ももの骨)の一番の股関節寄り、そこの所を骨頭というんですけど、その骨頭が、別にばい菌がついたわけじゃないんですけども、血の巡りが悪くなって、組織が死んでしまって、潰れちゃう病気です」
イメージしにくいんですが、実は骨の中にも血が巡っています。
関節という特殊な構造を持っている骨だと、その先端の部分(この場合は骨頭)は、どうしても相対的に血流が悪いと考えられます。ストレスや病態においては血行が不足しがち、途絶しやすい部分です。
「血の巡りが悪いから、栄養も行かない、酸素も行かない。だから骨の細胞が死んでしまう。壊死するということです。骨の細胞が死んでしまうと力学的に弱くなって、そこの部分が潰れてしまう」
これが特発性大腿骨頭壊死症です。
イメージしにくいんですが、実は骨の中にも血が巡っています。
関節という特殊な構造を持っている骨だと、その先端の部分(この場合は骨頭)は、どうしても相対的に血流が悪いと考えられます。ストレスや病態においては血行が不足しがち、途絶しやすい部分です。
「血の巡りが悪いから、栄養も行かない、酸素も行かない。だから骨の細胞が死んでしまう。壊死するということです。骨の細胞が死んでしまうと力学的に弱くなって、そこの部分が潰れてしまう」
これが特発性大腿骨頭壊死症です。
症状と原因
どんな症状が出るんですか?
「まず痛みです。歩くのに辛い。あるいは股関節を曲げたり伸ばしたりすると、かなり激しい痛みが起こるとされています」
原因は何でしょうか?
「それがね、"特発性"という名前がついてるわけで、あまりはっきりしないんですよ」
特発性とは原因不明で発症する疾患のことです。
「よくわからないけど、大腿骨の先っちょが死んでしまって、潰れてしまう。それで痛みが起こったり、歩行の障害が起こったりして、困るという特定の人に起こる病気です」
わかりやすく説明してくれる石黒先生。大変な病気であることは想像できます。
「まず痛みです。歩くのに辛い。あるいは股関節を曲げたり伸ばしたりすると、かなり激しい痛みが起こるとされています」
原因は何でしょうか?
「それがね、"特発性"という名前がついてるわけで、あまりはっきりしないんですよ」
特発性とは原因不明で発症する疾患のことです。
「よくわからないけど、大腿骨の先っちょが死んでしまって、潰れてしまう。それで痛みが起こったり、歩行の障害が起こったりして、困るという特定の人に起こる病気です」
わかりやすく説明してくれる石黒先生。大変な病気であることは想像できます。
よく分からない
「昔から危険因子は知られています。例えばステロイドの大量療法だとか、アルコールの多飲が大腿骨頭壊死症の危険因子であるということは言われています」
つまり大酒飲みで、炎症を抑えるためにステロイドを多用している、そういう病気を持ってる人は起こるかもしれないんですか?
「ただ、大酒飲みが全部なるわけじゃない」
この病気を発症した人の中には、大酒飲みがいる、ということだけなので、特定は微妙なようです。
つまり大酒飲みで、炎症を抑えるためにステロイドを多用している、そういう病気を持ってる人は起こるかもしれないんですか?
「ただ、大酒飲みが全部なるわけじゃない」
この病気を発症した人の中には、大酒飲みがいる、ということだけなので、特定は微妙なようです。
対処法は?
原因がわからないこの病気に対して、どう対処するんですか?
「一般的には保存療法。壊死した範囲が小範囲ならば、症状も比較的柔らかいですから」
壊死した範囲が非常に広いと、歩行など機能障害が出てくるので、一般的には手術的な治療が選択されるそうです。
壊死した部分は元に戻るんですか?
「小範囲の場合には、壊死した部分は戻らなくても機能障害が出ることは少ないと思います。ただ潰れて陥没して、変形を起こしてしまうと症状が残る場合が多いですから、何らかの処置が必要になります」
早く見つけて、大事に至る前に食い止めることが大切だそうです。
「一般的には保存療法。壊死した範囲が小範囲ならば、症状も比較的柔らかいですから」
壊死した範囲が非常に広いと、歩行など機能障害が出てくるので、一般的には手術的な治療が選択されるそうです。
壊死した部分は元に戻るんですか?
「小範囲の場合には、壊死した部分は戻らなくても機能障害が出ることは少ないと思います。ただ潰れて陥没して、変形を起こしてしまうと症状が残る場合が多いですから、何らかの処置が必要になります」
早く見つけて、大事に至る前に食い止めることが大切だそうです。
早期発見が大切、とは言え…
早く見つけるためには、気をつけるのはどんなことでしょう?
「特発性、原因が不明な場合には非常に難しいんですけど、一般的に、医療者側もよく知ってますから、例えばステロイドの大量療法を行った場合、あるいは行わざるを得ない場合は、前もってMRIとか、そういう鋭敏な検査でフォローアップします」
また「本当に有効かどうかわかりませんけども…」と前置きをしつつ、石黒先生は「自称大酒飲みの方が、股関節に症状が出たら、すぐにお医者さんへ行って欲しい」と警告します。
パーソナリティの多田しげおは「なんか股関節痛い。よく考えたら、私の人生ずっと酒飲んでたという人は、すぐに医者に行った方がいいということですか?」と確認します。
「かもしれません」苦笑する石黒先生。
大酒飲みはあくまで因子なので確定的なことは言えません。でも、少しでも心配なら受診しましょう。
「特発性、原因が不明な場合には非常に難しいんですけど、一般的に、医療者側もよく知ってますから、例えばステロイドの大量療法を行った場合、あるいは行わざるを得ない場合は、前もってMRIとか、そういう鋭敏な検査でフォローアップします」
また「本当に有効かどうかわかりませんけども…」と前置きをしつつ、石黒先生は「自称大酒飲みの方が、股関節に症状が出たら、すぐにお医者さんへ行って欲しい」と警告します。
パーソナリティの多田しげおは「なんか股関節痛い。よく考えたら、私の人生ずっと酒飲んでたという人は、すぐに医者に行った方がいいということですか?」と確認します。
「かもしれません」苦笑する石黒先生。
大酒飲みはあくまで因子なので確定的なことは言えません。でも、少しでも心配なら受診しましょう。
稀な病気
原因がわからず治療法が確立されていない病気を、国は「難病」に指定しています。
この特発性大腿骨頭壊死症も難病指定されています。
全国で患者数はどれくらいなんでしょうか?
「そんなに多いもんじゃないですよ。年間2,000人強じゃないですか?国民全体で見ても2万人はいないと思います」
坂口憲二さんの発表によって注目を集めることになりました。
「一般的に『難病』というのは稀な病気であって、しかも治療法がはっきり確立されていないものという風になりますから、難病になられちゃったことは、ちょっと可哀想かなと思うところですよね」
と坂口さんに感情移入する石黒直樹先生でした。
(尾関)
この特発性大腿骨頭壊死症も難病指定されています。
全国で患者数はどれくらいなんでしょうか?
「そんなに多いもんじゃないですよ。年間2,000人強じゃないですか?国民全体で見ても2万人はいないと思います」
坂口憲二さんの発表によって注目を集めることになりました。
「一般的に『難病』というのは稀な病気であって、しかも治療法がはっきり確立されていないものという風になりますから、難病になられちゃったことは、ちょっと可哀想かなと思うところですよね」
と坂口さんに感情移入する石黒直樹先生でした。
(尾関)
関連記事