多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

年間興行収入1兆円!?ハリウッドに迫る中国映画の最新事情

3月12日から14日までの3日間、名古屋で『中国映画祭電影2018』が開かれています。
東京、大阪に続き、名古屋が最後の開催となります。
日本初公開の新作映画9本の上映と小さな映画祭なんですが、今や、中国で作られる最新の映画はハリウッド並みなんだとか。

3月12日『多田しげおの気分爽快!!』では、中国映画事情について、かつて日本ヘラルド映画の宣伝でも活躍されていた広江邦生さんに伺いました。

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中国映画が大躍進

アジアで映画と言えばインド、と言われるほど量産しているイメージがあります。インドの映画産業の中心がボンベイ(現ムンバイ)なので、本場ハリウッドにひっかけて「ボリウッド」と呼ばれます。

一方で、最近は中国の映画産業の躍進ぶりも凄く、ボリウッドすら抜き本場ハリウッドに迫る勢いだそうです。

映画館もこの数年で急激増えており、日本同様にシネコン形式だそうです。
日本のスクリーン数は約3,500ですが、中国はなんと約4万8,000スクリーン。人口が多いと言えども、5万スクリーンに届く勢いです。
また作品を見ても、1作当たりの平均製作費が10億円と潤沢です。

中国映画のイメージ

「中国映画って古い感じを受けるじゃないですか。僕とか多田さんの世代って、どうしても中国映画っていうと、古い藁ぶき屋根の家で、おじいちゃん、おばあちゃんが出てくるような、そんな感じがあるじゃないですか」と広江邦生さん。

「アクションものとか、そういったワーッとしたものではなく、とにかく、なんか、しんみりと考えさせるような映画の内容」と多田しげお68歳。

中国映画はハリウッド並み?

「違うんですね。僕も、この映画祭を名古屋に引っ張ってきていろいろ勉強したんですけど、違うんです」と広江さん。
スピルバーグのドリームワークスなど、ハリウッドの最前線で勉強した人たちが、中国本土へ戻って映画を製作しているんだそうです。

「今回の、この中国映画祭を日本に引っ張ってきた椎名さんって人がいるんですけど、彼がびっくりするぐらいに中国映画のイメージが変わったわけですよ」

SFアクションがあれば、南極でロケしたラブストーリーもあり。それが古めかしい感じではなく、技術も演出もハリウッド映画並みで、とにかくおしゃれなんだそうです。

「中国の映画隊が北海道でロケをしてですね、一大ブームが起きちゃってるわけです。だから今、北海道に中国の観光客が多いって言うのは、いわゆる"冬ソナ現象"が北海道で起きてるわけですね」

中国映画は1兆円産業

日本の映画市場における年間興行収入は、だいたい2,500億円前後で横這い状態。世界一はアメリカで、1兆2,000億円ぐらい。

「なんと中国は去年1兆円を超えました。下手するとハリウッドを抜いちゃうわけですよ。だからもう、ハリウッドと同じ、地球上で一番の映画王国と言えるわけです」と広江さん。

「完全に1兆円産業になってるんですね。人の数も多ければ国土も広い。とはいえ凄い躍進ぶりです。当然、毎年右肩上りと思っていいんでしょうね?」と多田の質問に、「右肩上がりと言うよりも、ズバ抜けて右に上がってます」と答える広江さん。

日本映画産業、拡大のチャンス

「中国本土で公開される日本映画は制約があって、なかなか向こうで公開されません。でも、その1兆円超えの映画市場に、アニメで頭打ちになっている日本の映画市場が、拡大するチャンスがあるわけです」

3~4年前から、東京国際映画祭を運営するユニジャパンという公益財団法人が中国で日本映画祭を行っています。去年は上海などで行われ、10本の日本映画が紹介されました。

「日本映画に対しての中国のファンっていうのは、物凄くいるらしいですね。もう全部ネットで日本映画のことを知って凄まじい人気だそうです」と広江さん。
今後日本の映画界にとっておいしい市場になりそうです。

中国の映画料金

日本の映画料金は世界で一番高く、逆に中国は日本よりもずっと安いそうです。

調べたところ、中国の映画料金は日本円にして約400~600円。公開直後だと割引があって約300円で観られるそうです。
これでなおかつ産業として1兆円を超えているということは、市場規模が段違いに大きいということです。

中国映画おすすめの一本

今回、中国映画祭で公開された映画で広江さんお薦めの一本は、中国タイトルが『芳華』、日本公開時のタイトルは『芳華 -Youth-』。

「『君の名は』ってアニメあったじゃないですか、あれが何ヶ月かかかって250億ぐらい稼いだんですけど、この『Youth』は、なんと1か月で230億あげたって言うんです」

多田「内容はどんな映画なんですか?」
桐生「パンフレット頂いています。こちら」とアシスタントの桐生順子。

広江「青春映画です」
多田「青春映画ですか」

広江さんの映画にかける情熱で、名古屋でも14日(水)まで開催されている『中国映画祭電影2018』。

「笹島エリアの109シネマズ名古屋、ここと交渉して、本当は名古屋は通過だったんですけど、名古屋に持ってきましたので、良い機会ですので皆さん、ご覧ください!」と広江邦夫さんでした。
(尾関)
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2018年03月12日07時37分~抜粋

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