プロ野球を愛するすべての人へ。選手の意外な素顔ものぞける1冊。

多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N / スポーツ

文芸評論家で書評家の大矢博子さんが書籍を紹介する『多田しげおの気分爽快!!』の名物コーナー「私のPON棚」。

オープン戦も始まりプロ野球開幕間近、いよいよ球春です。

「中日ドラゴンズに松坂投手が入りまして、注目度が半端ない!5年前の自分にあの松坂が中日に来るぞって信じるかっていったら、絶対信じないですよね。いろいろ期待したいんですが」と大矢さん。

3/8の放送では、プロ野球開幕を待つファンに向けて毎年恒例のあの1冊を取り上げました。

毎年購入する1冊

という訳でこの日の「私のPON棚」は、スラッガー特別編集『2018プロ野球オール写真選手名鑑』。

いろいろな出版社から様々なタイプの選手名鑑が出ている中で、「私は毎年コレを買ってます」と大矢さんが太鼓判を押す1冊です。

選手名鑑は大きく分けてポケットサイズ(文庫本サイズ)と卓上サイズ(B5サイズ)の2種類。

ポケットサイズは球場に持ち込む際に便利ですが、大矢さんがこの日用意したのは卓上サイズ。

「ナイター見ながら、『この選手はなんだ?』と思った時にちょっと見るのにいい」と大矢さん。

数ある選手名鑑の中からこの、スラッガー特別編集『2018プロ野球オール写真選手名鑑』がお勧めな理由は「初心者向け・マニア向け、両方の情報が充実してる」からとのこと。

これには「なるほど」と納得の多田しげお。

「選手名鑑作るの難しいですよね。初心者の方が楽しめるためにはこういった情報がいるかな。いやいや、マニアの人が楽しむためには、こういう情報もいるだろう。それをいかにうまくやるかってのはねぇ」

「そこなんです!」と大矢さん。

純粋なピッチャー能力を数字化

マニアにお勧めの理由は「こんなところまでよく調べたな!」というほどのデータの細かさにあるといいます。

例えば投手であれば、通常は防御率や被打率を載せているのかと思いきや、そんなザックリした数字は出していないんだそう。

「球種ごと。このピッチャーはストレートだったらどれくらいヒットを打たれるとか。あとストライクゾーンを9分割して、ここには何割投げてる、何割打たれてる、何割奪三振取ってる。もうすんごい細かいんですよ」と大矢さん。

防御率を出していない理由は、守備に左右される部分があるからだと語ります。

「同じところに打球が飛んでも、そこにいるのが誰かによって違ったりね。試合の流れによって、その守備の陣形が違ったりして、同じ打球がさっきはヒットになったけど、今度はアウトになった。っていうのは、投手の力だけで判断できないんですよね。っていうことで、奪三振率・被本塁打率・与四球という本当にピッチャーだけの能力で判断した数字が出てたりします」

これはまさに目からウロコ。

マニア的観戦方法

バッターの数字もやはりストライクゾーンを9分割して、どこを打ってる、どんな変化球に強い、打球の方向はどうだということがわかるようになっているんだそう。

「藤井(淳志)選手のようなスイッチヒッターは、右打席・左打席両方でそのデータがある。ということは、『あれ?今日は藤井選手この打席は左に入ったぞ。っていうことはこの辺が強いな、打球はこっちだな』っていうのをこの選手名鑑見ながら観戦すると非常にマニアックに楽しめる」と大矢さん。

「その結果が起きる前に、『多分こうなるんじゃない?』あるいは『ここ攻めたらいいんじゃない?』ということが読めるわけですね」と合点がいった様子の多田。

「こういうデータがあるから、なるほど向こうのチームは守備陣形がちょっと左に寄ってるんだなとかね。そういうところが観れる。ひっじょーにマニアックです」

大矢さん流、マニアの楽しみ方を教えてもらいました。

ホットのアイスコーヒー

一方、「いやいやセイバーメトリクス?そんなのは自分はどうでもいいんだ。もっと選手の人となりが知りたいんだ、という人向けには、全選手にちょっとしたコメント、紹介の寸評がついてるんですね。当然当たり前の紹介もあるんですが、中に『えっ?ちょっと待って、その情報いる?』っていうような、ちょっと変な情報も入ってくる」んだそう。

例えば、今年ドラゴンズのファンが知りたいのは日ハムからFA移籍してきた大野奨太捕手であろうと大矢さん。

大野捕手の紹介文は「昨年は右肘の故障で盗塁阻止率も低迷したけれど、2013年には盗塁阻止率4割2分という効率を記録している」

というまともな紹介をしつつ、「統率力が評価される一方、実は天然で、『ホットのアイスコーヒーください』という名言を残している」と、親近感を持てるエピソードも載せてあるんだそう。

「何かの間違いだ」

多田「なるほど!いやこれね、これ人物像、人柄ようわかるわ」

大矢「いいですよね、あっそんな人なんだっていうね。ちょっと天然なんだっていうね」

さらに、マウンドでは男っぽい印象の祖父江大輔投手の場合。

「見た目通りの古風な男で、お正月は必ず車にしめ飾りを付ける」

これには思わず「アハハハハハ!」と大笑いの原田裕見子。

「その情報いる?って思うんですけど、なんかちょっと楽しい」と大矢さん。

昨年、ネット投票によるアンダー29の「イケメン5(ファイブ)」が発表されていた中日ドラゴンズ。

伊藤準規投手・岡田俊哉投手などが選出されましたが、当然入らなかった選手の方が多いです。

柳裕也投手はイケメン5に入らなかったことについて尋ねられて、「何かの間違いだ」とコメントしていているんだそう。

このように「ちょっとこれ野球に関係なくね?」という情報がたくさん入っていることで、選手に親しみを感じる、と大矢さん。

プロ野球を愛するすべての人へ

「プロ野球なので人気が出ることが最大の目標ですから。そのためには、こういう人柄なんだ、この選手好きー♪とかね。チームが好きと同時に選手が好きっていうのも大きな要素ですからね」と多田。

おちゃらけキャラの大野雄大投手。

ですが、選手名鑑には「ひとり親家族を球場に招待する慈善活動に熱心」と書かれてあり、「貯金はできないけどこういうことはしてるんだな」と思ったという大矢さん。

全チームのこのような情報が載っていて、どこのチームのファンの方にもオススメだそう。

多田「相手チーム、あるいは交流戦でパ・リーグと対戦する時なんかこれ、すっごく役に立ちますね」

大矢「ホントにこれ傍に置いて、ナイター聞いたり観たりしたいという一冊です」

他の選手名鑑を一線を画す、とにかく情報量豊富な選手名鑑。
マニアも初心者も、様々な楽しみ方ができそうです。

スラッガー特別編集『2018プロ野球オール写真選手名鑑』日本スポーツ企画出版社 980円
(minto)
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2018年03月08日08時32分~抜粋

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