『多田しげおの気分爽快!! 』、 11月28日の「情報サプリメント」は「加湿のし過ぎ」についてです。
寒くなってきて暖房を使うことが多くなりました。この時加湿が大事だと、ずいぶん前から言われていました。
ところが最近は、ちょっと加湿しすぎではないかと、言われるようになりました。どのくらい空気が乾燥したら、加湿器を使った方がいいのでしょうか。
また加湿しすぎると、どんな困ったことが起きるのでしょうか。火曜アシスタント桐生順子が取材しました。
湿度70~80%は加湿しすぎ
12月上旬にもインフルエンザが流行期入りするのでは、と国立感染症研究所が発表しました。空気が乾燥するとインフルエンザ、風邪などにかかりやすくなります。女性は肌のうるおいも気になるので、すぐ加湿したくなります。
ところが加湿はやり過ぎると、健康を害する危険性さえあるそうです。
生活ジャーナリストの藤原千秋さんに「加湿しすぎについて」伺いました。
藤原「乾燥していると聞けば、加湿しようと思う方が大半です。加湿すること自体は悪くないですが、やはり湿度計を見て、70~80%になっていたらそれはやり過ぎです」
桐生「肌がしっとりしてると感じると、それがいいと思っているところがありますが、実は湿度としては高い時があります。
理想の湿度は50~60%
では、冬ならどのくらいの湿度がいいでしょうか?
藤原「だいたい50~60%がいいです。そのくらいであれば、インフルエンザとかウイルス性の何かにかかりにくくなることは確保されています」
カーテンにカビが!
加湿しすぎた状態が続くと、何に悪いのでしょうか?
藤原「家、建物、家財にいろいろ悪影響が出てくる可能性があります。
よく見られるのはカーテンがカビることです。冬中閉め切りになっているカーテンで、そこに結露が起こっている時、カーテンにカビの模様がついているときがあります」
桐生「この結露が原因のカビ。暖房と加湿で部屋の空気は暖かい、でも、外は冷たい。すると、温かい空気と冷たい空気が当たったところで結露が起きるのです」
アレルギー症状が出るときが
カビが生えてしまうと、人にどんな悪影響が出るのでしょうか?
藤原「カビの胞子が部屋の中に充満するような状態は、ある人にとっては風邪の症状とよく似たアレルギー症状の原因になったりします。
カビに対して反応しているかもしれないのに、風邪と思ってさらに加湿するということもあります」
桐生「加湿することが、健康にとって逆効果になることもあるのですね」
暖房器具別、加湿の必要性
注意をしないと、どの家庭でも加湿のしすぎは起こります。そこでまずチェックすべきは何でしょうか?
藤原「使っている暖房器具がどういう種類のものかを把握することが大事です。
灯油を燃やす暖房器具の場合は、灯油と同じくらいの水分が燃焼中に発生しています。だから、加湿をしなくても部屋の空気は湿っています。そこで加湿をしたら、それはやりすぎです」
暖房器具別に加湿の必要性をまとめました。
〇石油ストーブ・ガスストーブ・ファンヒーターの場合
・加湿の必要はないです。
〇電気ストーブ・オイルヒーターの場合
・極端に乾燥することはないですが、少しだけ加湿は必要です。
〇エアコンの場合
・構造上暖房することでどんどん空気が乾燥していきますから、大いに加湿をした方がいいです。(もちろん加湿し過ぎはいけません)
こんなときは注意!
では、どうすれば加湿のしすぎに気づけるでしょうか?
藤原「窓にすごく結露が生じている状態は端的に加湿しすぎです。結露している窓の表面の湿度は100%です」
桐生「部屋全体としてもかなり高い状態になっているそうです」
他に部屋で鍋物をしたり、洗濯物の部屋干しをしたりすると、とたんに湿度が上がるので、加湿のしすぎに注意が必要です。
といっても、湿度は感覚ではわかりにくいもの。一家に一台、湿度計があれば間違いないでしょう。
「ついつい乾燥を防ぐことに目が向いてしまいますが、加湿しすぎると、カビなどによる疾患のリスクが高まりますので、やりすぎには注意してください」と桐生はレポートをまとめました。
(みず)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2017年11月28日07時42分~抜粋