多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

田中邦衛、『北の国から』の黒板五郎は「俳優人生で最高の役」。

『多田しげおの気分爽快!!朝からP・O・N』の人物伝、「朝のPON人伝」では、その日に誕生日を迎える著名人のエピソードを紹介しています。
11/23の放送では、俳優・田中邦衛さんを取り上げました。

「我々の世代では『青大将』っていうのが一番ピッタリくるような」と多田。
東宝映画の『若大将シリーズ』で、加山雄三さん扮する「若大将」のライバルとして登場していたのが、田中さんの「青大将」でした。

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ワルだった少年時代


田中邦衛さん。1932年11月23日、岐阜県土岐市生まれ。

美濃焼の窯元の家に生まれた田中少年。

成績は悪い方で、地元の中学に入学した頃には立派な不良少年であったといわれています。
「まぁ、ちょっと手を付けられないくらいの」ワルだったよう。

16歳になり、父の命令で千葉県の全寮制・麗澤高等学校に転校させられてしまいました。

高校を卒業後、麗澤短期大学の英語科に進学。
卒業後は地元・土岐に戻り、家業を手伝っていました。

「青大将」の誕生


ある時、名古屋で俳優・滝沢修さんの芝居を鑑賞した際にその魅力に取りつかれ「芝居をやりたい!」と上京。
22歳で俳優養成所へ入所します。
この試験、3回目の挑戦でようやく合格したそうです。

24歳の時に今井正監督の映画に脇役で初出演。

26歳の時には、安部公房さん作の舞台で主役に大抜擢されました。

27歳で黒澤明監督の『悪い奴ほどよく眠る』に、脇役として出演。
殺し屋を演じ、その強い個性から「あっ、こんな役者がいるんだ」と映画界に印象付けた作品であったようです。

同年、冒頭でも話があった『若大将シリーズ』に出演。
加山雄三さん主演の『大学の若大将』では、若大将と張り合う「青大将」というニックネームの役を演じます。

田中さんは加山さんに匹敵するほどの人気を博し、この後の16作品に青大将として出演しました。

俳優人生最高の役


1966年、33歳。
社会派ドラマ『若者たち』(フジテレビ)に出演。

翌年『若者たち』の映画版では、毎日映画コンクールで主演男優賞を受賞しています。

40歳、『仁義なき戦いシリーズ』ではヤクザを好演。

48歳でいよいよ、倉本聰監督『北の国から』(フジテレビ)がスタート。
かの有名な「黒板五郎」役。

原田裕見子も思わず「これだー」と、ため息をもらすほどの国民的ドラマでした。

傷つきながらも成長していく2人のこどもを時には優しく、時には厳しく見守るという父親、五郎。

「こどもがまだ食ってる途中でしょうが!」、「蛍~いつでも…いつでも富良野に帰ってこいよ~」といった名セリフ。

そして、純が妊娠させてしまった女の子の家に五郎が謝りに行った際に、カボチャを持参して頭を下げた際のエピソードなど、語りつくせないほどの印象的なシーンが多い作品です。

後に「田中にとっては、俳優人生最高の役だ」と言っていました。

名優の復活を願う


60歳、山田洋二監督の映画『学校』に出演。
夜間中学で字を習うという初老の中学生の役を演じ、日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を獲得しています。

2010年、78歳の時の映画『最後の忠臣蔵』への出演を最後にして、表舞台からは遠ざかっています。

田中邦衛さん、11月23日で85歳。

また、元気な姿を拝見できる日を切に願います。
(minto)
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2017年11月23日07時49分~抜粋

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