多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

野党であっても2位じゃダメなんです!

今週は多田しげおがリスナーとのオーストラリア旅行のため、タイトルは『若狭敬一の気分爽快!!朝からP・O・N』。23日と24日は若狭敬一CBCアナウンサーがパーソナリティを務めました。

22日に行われた衆議院議員総選挙では、与党が憲法改正の発議に必要な3分の2を超える圧勝で幕を閉じました。
一方、野党で一番多く議席を獲得したのは、当初人気の高かった希望の党ではなく、立憲民主党だったことが話題となりました。

そこで24日は、「野党の第1党と第2党では、国会での立場など何が違うのか?」という疑問を取り上げました。
最も議席の多い与党が政権を担えるのはわかりますが、野党の中でも1番議席が多いと、何か特別なことがあるのでしょうか。CBC論説室の石塚元章特別解説委員が解説します。

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国会ルールは慣例で何となく決まる?


若狭アナは早速「ズバリ、野党の第1党と第2党では、何が違うのでしょうか」と尋ねました。

石塚解説委員はこう答えます。

「日本の国会は長年、法律などで決まっていないような慣例で動いているところがあり、特に人事やスケジュールは慣例で決まっていることが多い。それは長かった55年体制の中で、国会のルールに何となく続いてきたものが多いから」

議長は第1会派、つまり与党から選出され、副議長は第2会派から選出されることが慣例となっているため、野党で最も多い党から選ばれることになります。

立憲民主党は選挙の翌日、早速執行役員会を開き、誰が副議長になるのかが議題になったそうです。決め手は当選回数なのか、総理経験者なのか、悩むところですね。

また、国会内ではさまざまな委員会があり、そこに委員長と何名かの理事と委員がいますが、さらにその理事の中のトップである筆頭理事を、与党と野党からそれぞれ1名ずつ選びます。
ここで野党の筆頭理事は第1党から選ばれるのが慣例です。

ちなみに「筆頭理事」という役職は正式ではなく、慣例で存在している役職だそうで、ここまでくると、明確なルールがなさ過ぎて大丈夫なのかと思ってしまいます。

国会で与党と野党が水面下で駆け引きをする際、野党側の窓口になるのが野党第1党ということになります。

わずか数議席差でも第1党!


今回、立憲民主党と希望の党は5議席しか差がないのですが、たとえ1議席でも多ければ、第2会派でいろいろ役割を担うことになります。

慣例なら柔軟に対応すれば良いのに、と思いそうですが、逆に明文化されていないからこそ、ルールをきちんと定めているのかもしれません。

ここで若狭アナは「(プロ野球の)クライマックスシリーズでの3位と4位ぐらい、ずいぶん違いますね」と、スポーツアナならではの例えを出しました。

石塚解説委員は「希望の党の政策と立憲民主党のスタンスはかなり異なっており、調整の仕方が変わってくるため、与党も野党の第1党がどこになるか気になっていただろう」と解説しました。

最後に今後の政局について「無所属も多く、希望の党も今後抜ける人も増えるかもしれない。立憲民主党としては数が必要だが、軸がブレないようにしたいという思いはある。どのような形で進めていくのか、興味の焦点ではある」とまとめました。
(岡本)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2017年10月24日07時21分~抜粋

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