多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

甲虫の背中が固い秘密、ついに発見!

カブトムシ、テントウムシなどは、すべて甲虫(こうちゅう)と呼ばれる同じ仲間です。共通しているのは、固い甲羅のような羽に覆われていること。
『多田しげおの気分爽快!! 』の10月12日「情報サプリメント」は「甲虫の背中が固いのはなぜ?」を取り上げます。

先日、産業技術総合研究所が、甲虫類の背中の固さの秘密をみつけました。その研究をしている産業技術総合研究所、主席研究員の深津武馬さんに多田しげおが伺いました。

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甲虫とはナニ?


―そもそも甲虫は分類上どういう虫でしょうか?

普通、昆虫は羽4枚です。
甲虫の特徴は前羽と後羽がありますが、その形とか固さが全然違っています。後ろの羽は柔らかくて大きいのですが、前の羽が固くて身体を覆うようになっています。それで身体が固くて丈夫でコンパクト。そういう特徴を持っているのが甲虫の仲間です。

―かなり数が多いそうですが?

これまでに名前がついた生物が世界で200万種類くらいいますが、そのうちの40万種類が甲虫だといわれています。つまり人類が知っている生物の2割が甲虫です。

甲虫にも好き嫌いが…


「あまりかわいいというイメージはないですね」と、木曜アシスタントの原田裕見子。

―甲虫とは具体的にどういう虫ですか?

カブトムシ、クワガタムシ、ゾウムシ、カミキリムシ、オサムシ、テントウムシ、いろいろありますが、ゲンゴロウにもめっちゃ固いのがいますし、ホタルも甲虫です。そのくらい繁栄しています。

多田「テントウムシはかわいいのがいますね」
原田「テントウムシはOKですね。ホタルもOK」
多田「甲虫は本当に多いんです。実はあなたも甲虫かも(笑)」

固いメリットは?


―前の羽が固くなっているメリットは敵から身を守ること。それ以外にもメリットがあるそうですが?

乾燥に強いというのがあります。砂漠に繁栄している虫には多くの甲虫類がいます。
甲虫は身体をコンパクトに固くすることによって、狭いところとか、隙間とかにもどんどん潜り込んでいけます。木の皮の下とか、土の中とかでもすごく繁栄しています。
コンパクトに身体を守れるというのはとても大きいです。

共生細菌が固くする


―甲虫の背中が固い秘密とは何だったのでしょう。

甲虫の中でも特に固いと言われているクロカタゾウムシを研究しました。
すると、身体の中に共生細菌がいて、それが身体を固くするような材料を作ってくれて、それで固くなっているとわかりました。

具体的には、羽を固くするためにはチロシンというアミノ酸がたくさん必要です。それを作る能力をもった微生物を体の中に持っていて、それからチロシンをもらって身体を固くしています。

多田は「この仕組みを研究することによって、いろいろ応用できるかもと言われています」と期待の言葉で結びました。
(みず)
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2017年10月12日07時40分~抜粋

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