例えば、病気などで塩分を厳しく制限しないといけない人が身近にいませんか?
塩分が極端に少ない減塩食って、ホントにおいしくない、という声も多いです。
料理を作る方も大変だし、食べる方も食べることが楽しくなくなる。私の両親がそうでした。そんな人に朗報です!
9/4の「情報サプリメント」ではソルトチップをご紹介しました。
ソルト=塩。チップは小片(かけら)といった意味です。これが減塩に非常に役に立ちます。
簡単にいうと、これを口の中にいれると、何を食べても塩味に感じられる。しかし実際の塩は非常に少ないので、塩分の摂取を少なくすることができるのです。
そもそも日本人は一般に塩分を多く摂取していると言われています。特に病気などで減塩を指導されている人には非常にありがたいものが登場しました。
開発したのは慶応大学理工学部教授の三木則尚先生です。多田しげおが話を伺いました。
抜群の減塩効果に期待大!新開発の「ソルトチップ」とは?
ソルトチップってどんなもの?
―ソルトチップの形や大きさはどのようなものでしょうか?
これは基本的には塩です。塩がゼラチンで固められています。サイズは5~7mmの四角で、厚さは1.5mmくらいです。
塩分の量は0.05g~0.1gと非常に少ない量になっています。
ソルトチップの使い方は?
―具体的にはどういう風に使いますか?
ご飯を食べる前に、ソルトチップを歯の裏側に貼ります。指で2秒くらい押さえつけると、くっつきます。
ソルトチップは基本的に塩なので、塩が溶けて、直接に舌で塩味を感じます。
その時、塩を使ってないおにぎりとか、塩で味付けしてないステーキとかを食べてもらう。すると、ちゃんと塩味がついたように感じることができるのです。
なぜ減塩になるの?
―なぜこれで塩分摂取を減らすことができるのでしょうか?
コンビニでおにぎりを買うと、塩味は1%くらいです。100gのおにぎりだと1gの塩を摂取することになります。
ソルトチップを使うと、0.05~0.1gの摂取で、同じくらいの塩味を感じることができます。
そもそも我々は舌の上に来た塩の量で塩味を決めます。
実際におにぎりを食べる時、その塩が全部が舌に来ているかというと、そうではないです。ほとんどの塩は味に貢献せずに食べられています。
よって、料理に入っているすべての塩を舌に持ってくれば、とても効率よく塩を感じることができます。
ソルトチップを歯の裏に貼り付けると、そこから出た塩が全部残さず舌の上にいく。すると、0.05~0.1gという非常に少ない塩の量で、普通の塩1gのおにぎりと同じくらいの塩味を感じることができるのです。
どんな料理に利用できる?
―他にはどんな料理に利用できますか?
例えば、ただ野菜とお肉を炒めるだけの野菜炒め。味付けは要らないです。食べる時にソルトチップを歯につけて食べる。そうすると味は普通に塩味がして非常においしい。調理も簡単だし、減塩効果もすごいです。
塩味でない料理との食べ合わせは?
―例えば、甘辛く味付けた煮物を食べる時、邪魔にならないでしょうか。
実はソルトチップは1回で4、5分くらいもつようにコントロールされています。
なぜ4、5分かというと、塩味に合う料理の時だけソルトチップをつけてもらいたいからです。
塩味の要る肉のような食べ物の場合、食前にソルトチップを付け、4、5分の間に食べてもらう。塩味の要らないものは、その前後ソルトチップなしで食べる。そういう食べ方を考えています。
実用化は目の前!
減塩を目指す人は、これから野菜炒めを食べようという時にソルトチップを歯の裏側に貼り付けて、塩味のない野菜炒めを食べる。その間は他の煮つけなどは食べない。ソルトチップが全部溶けてから、デザートを食べる―という方法がありますね。
ソルトチップはあと一歩で商品化まで来ています。商品化できた段階では1個せいぜい数十円という程度だそうです。
まずは病院などが対象ですが、一般向けも発売することを考えているそうです。
減塩で悩んでいる人にはうれしいですね。
お菓子をやめられない私に、「シュガーチップ」も考えてくれないかなぁ。
(みず)
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