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琵琶湖に生息するブラックバスの現状とは?

衣・食・住に関する身近な話題を取り上げる暮らしに役立つ情報コーナー「情報サプリメント」。
6/8は琵琶湖のブラックバスについて取り上げました。

ニュースでもよく見かける、琵琶湖で駆除対象になっている「ブラックバス」。
釣りの対象魚としても有名ですよね。
このブラックバスとは一体どういった魚なのか、また現在の駆除の状況はどうなっているのかなどを、滋賀県農政水産部水産課の関慎介さんに尋ねました。

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北米原産の外来魚「ブラックバス」


そもそもこのブラックバス。名前は知っているけれど、姿形は実際に釣った方でないとご存知ないかもしれません。
平均的な大きさとしては、40cmから60cmぐらい。緑がかった体表に点々の模様があるのが特徴。

スズキの仲間で、口の大きな魚です。肉食なので、魚であったり、エビ類、甲殻類を主に食べるような性質を持っています。

琵琶湖では、1974年に初めて琵琶湖の北湖という場所で確認されてから、1979年頃には全域に拡大、1983年あたりから急増したとされています。

肉食のため、ブラックバスが増えるにつれ、ニゴロブナ、ホンモロコ、スジエビ等の在来種が減少してしまったわけです。

琵琶湖で行っている主な駆除の方法とは?


琵琶湖での外来魚の1年の捕獲量は150tほど、多い年ではなんと500tにも上るそうです。

ではどうやってブラックバスを駆除しているのか?
琵琶湖の漁師たちによる駆除が主となります。
漁師は、もちろん在来魚を取るために漁業されている訳ですが、在来魚と一緒にブラックバスを含む外来魚も獲れてしまいます。

つまり捕獲がすなわち駆除となっているのです。

電気ショッカーボート


その他にも「電気ショッカーボート」と呼ばれる捕獲方法でブラックバスなどの外来魚を駆除しているそうです。

電気ショッカーボートとは、船の左舷と右舷に棒のようなものを突き出し、その棒を電極にすることで、電流が流れる仕組みになっています。
棒と棒の間は3mほどで、その間を泳ぐ魚を一時的にシビれさせる効果があります。

ちょうど今の時期、4月から6月ぐらいにかけて、産卵のために沿岸に寄って来た外来魚を対象に電気ショッカーボートで電気を流し、一時的にシビれて海面に浮かんできた外来魚のみを捕獲しているそうです。

捕獲したブラックバスのその後


捕獲したブラックバスはどうしているのでしょう?
もちろん大切な生命。無駄にはしません。最終的には養殖用の餌に使われる魚粉にしているそうです。

しかも、通常の魚粉のようにアラを細かくするのではなく、そのまま一匹まるまる魚粉にすることで、非常に品質が良い魚粉になっているそうです。
 

ブラックバスって美味しいの?


関さんいわく「非常に美味しい」とのこと。
考えてみればスズキの仲間なので確かに美味しそうですよね。

なんでも、サービスエリアでブラックバスのハンバーガー「バスバーガー」が販売されていたり、滋賀県では給食にも出されていた過去があるそうです。

ただし、あくまで琵琶湖にとっては環境にとってマイナスな魚なので、「琵琶湖の名産」として扱っていくことは難しいということです。

なかなか減ってくれない琵琶湖のブラックバス。
平成25年までは減少傾向にあったようですが、平成25年を境に生息量が増えてしまっているそうです。

しかし滋賀県は諦めていません。今後も長いスパンでブラックバスを駆除していくようです。
(林大智)
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2017年06月08日07時38分~抜粋

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