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女性タレントの告白で話題の「副乳」、困ることはあるの?

皆さんは「副乳」という言葉をご存知でしょうか。
これは、一般的な乳首とは別の場所に存在する乳首のことを言います。
つまり、乳首が複数存在する人がいる、ということなのです。えっ、そんな人いるの?と思いますよね。

しかし実は、この「副乳」が存在する方は結構いらっしゃるようで、有名な女性タレントや歌手の方も自身に副乳があることをブログやテレビで明かしています。
この「副乳」、いったいどういう物なのでしょうか。一宮市立市民病院 乳腺・内分泌外科部長の林 裕倫先生のお話を紹介します。

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もともと人には存在していた副乳


犬や猫の雌を想像してみてください。私たちのように2つではなく複数ありますよね。そう、哺乳類の多くは乳首が複数あるのです。

人間だってもちろん哺乳類です。乳首が複数あって然るべきなのですが、人間は進化していく上で、その中の左右ひとつずつが残ったんです。

通常ならば、その名残がお母さんの中に胎児としている時に「退化」、つまりなくなっていくものですが、生まれた時になくならずに残ってしまったもの、それらが副乳として存在するわけなんですね。

どのくらいの確率で存在するのか?


哺乳類の乳頭が並んでいるラインを「ミルクライン」と呼びます。副乳が存在しやすいのもミルクライン。
人間の場合は、いわゆる両側の脇の部分から、乳房の場所を下りて行って、足の付け根当たりの鼠経(そけい)を結ぶ線上がミルクラインとなります。
日本人の場合は脇の方に見かけることが多いです。

この「副乳」、どの程度の確率で存在するのでしょう?
日本人では6~14%という報告されています。実に10人に1人の割合です。

ただし「副乳」は、人によって異なりますが、たいていは非常に小さく腋にあるとなると余計に見つけにくいもの。
ホクロだと思い込んでいた、という方も結構いらっしゃるようです。

副乳の存在に気づく場合


ではどのような場合に「副乳」の存在に気づくのでしょう。
女性の方で、いわゆる思春期に生理が起こることによって、ちょっと痛みとか、なんとなく腫れてるとか、それで気づかれる方とか、あるいは妊娠中に通常の乳房が大きくなっていくに伴い、副乳も色が少し濃くなってきて気づかれる方もいます。

女性ホルモンの分泌が変わり、副乳が本来の乳房と同じように働こうとする違和感から発見される方が多いのです。

また男性にも副乳が見つかることがあります。
しかし男性には女性のようなホルモン分泌の変化などがないため、なおさら気づきにくいようです。

男性の場合、ごくまれに「女性化乳房」という元々の乳房が血圧の薬の副作用であったり、あるいは肝臓の病気等で、おっぱいが張ってしまう方がいます。そういう時に診察で、偶然に副乳が見つかる場合があるようです。

副乳が見つかったらどうしたら良い?


副乳が見つかったからといって、何か影響があるのか?と不安になる方がいらっしゃるかもしれません。

もともと機能的な影響はないので、治療が介入する余地はありません。基本的には気にしなくても良いです。
しかし見た目が気になったり、違和感を覚えるという場合は、病院で相談してみてください。
(林大智)
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2017年06月01日07時39分~抜粋

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