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開港から12年、中部国際空港セントレアの今とこれから

ジェットスター・ジャパン(以下、ジェットスター)が、成田国際空港、関西国際空港に続いて、中部国際空港セントレア(以下、セントレア)を国内3か所目の拠点空港にすると5/24に発表しました。
ジェットスターの3機を、夜にセントレアへ駐機させて整備するということで、これは空港の営業的には大変ありがたいことです。

24時間運用可能な3500メートルの滑走路を誇り、関西国際空港に続く海上国際空港であるセントレア。
2005年2月の開港から12年を過ぎたセントレアの「今」を、中京大学経済学部の客員教授でエコノミストの内田俊宏さんに伺います。

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セントレア今昔物語


セントレアが開港した2005年は愛知万博の開催もあり、空港の利用者数は1,235万人台でピークでした。
その後ずっと低下していましたが、近年は盛り返してきており、今年度は12年ぶりに1,200万人台に回復すると期待されています。

「好調な要因はやっぱりLCCですかね?」と尋ねる多田しげお。

LCCとはローコストキャリア(Low Cost Carrier)のことで、ジェットスターを含む格安航空会社の略称です。
セントレアにはジェットスター以外にもLCCが6社も飛んでいて、その多くが国際線。

内田さんによるとLCCのアジア便増便により、国際線の外国人旅行客が増えているそうです。
今年4月の利用実績は、なんと単月では過去最高の26万人超えなんだとか。

LCCは単価が安い分、路線と便数が多いため、当然旅客数も増えます。
駐機して空港に機材を置いて整備をすると、便数と収入の増加につながるそうです。
拠点空港になることで、これらがさらに増えることも予想されます。

とにかくLCCさまさま


「ある意味LCC頼みという感じもする」と、多田。
セントレアは、2019年度の上期オープン予定でLCC専用のターミナルを作り始めたとのこと。
他の空港では、LCCの専用ターミナルは大変不便なところにあり、それ故に安いというイメージがあります。

しかしセントレアでは駐車場と直結していて、名古屋鉄道空港線の中部国際空港駅からも500メートルほどと近く、動く歩道を使えばおよそ7分で到着できる、非常に利便性が高い場所にLCC専用ターミナルが完成するそうです。
これによって、さらに利用者数を増やそうという計画です。

もう一つの柱、商業事業


開港当初から空港事業の他に、飲食業などの商業事業にも重点が置かれていたセントレア。

中国人観光客が多く来日した昨年。
内田さんによると「爆買いが落ち着いた部分で商業事業はやや減少気味ではあるものの、業績は売上高・純利益共に過去2番目の水準」とのこと。
商業事業は全体の46パーセントと約半分近くを占めているので、商業部門における売り上げの割合はかなり大きい空港だと言えるそうです。

「飛行機を乗る前にご飯を食べようとエスカレーターを上がって行ったらお店がたくさんあるし、大きな空間もあって」と多田。

その広い空間では毎日のように〇〇物産展や△△フェアなどのイベントが行われています。
中京エリアにおいてセントレアは、飛行機に乗らない人も週末に遊びに行ける観光スポットになってきています。

好調のセントレア、将来の見通しは


来年3月期決算の連結の業績見通しでの売上高は7%増加、純利益も17%増加と過去最高を見込んでいます。
今後リニアモーターカーを利用することで、品川まで40分で繋がることになると、セントレアは三大都市圏の中でも重要な国際空港になって行きます。

セントレア直結の国際展示場も2019年の秋の完成を目指しています。
2本目の滑走路を増設する計画もあり、ボーイングの機材も置いたりと、集客施設としての魅力も高まってきていると見られています。

愛知の顔としてのセントレア


集客拠点としてのセントレアには今後も要注目です。

「空港に行く人が増えれば、LCCの安さを認識する人も増えるので、相乗効果が期待できる」と内田さん。

「愛知県は名古屋駅前、プラス常滑の空港ということになっていくかもしれませんね」と多田が締めたように、セントレアが愛知県にとってこれからも非常に期待できる存在であることは間違いありません。
(minto)
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2017年05月26日07時22分~抜粋

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