多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

大仏様の頭のつぶつぶの秘密

修学旅行シーズンです。
名古屋の公立中学校の行先は、9割以上が奈良・京都だそうです。

今回はあなたが中学時代、そして今日も中学生が見上げるであろう、あの奈良の大仏についての疑問を早川敦子が解決してきました。

その疑問とは「大仏様の頭につぶつぶがついてるのはなぜ?」

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大仏の頭のつぶつぶ


あのヘアースタイルをパンチパーマだと言うパーソナリティの多田しげお。
逆にパンチパーマのことを「大仏ヘアー」という人もいますが、街の皆さんはどう考えているんでしょうか?

女性「昔のおしゃれな髪型」
男性「ホクロかなんか」
女性「心。魂」
女性「年の数ですか。年が一つ増えるごとに増えるのかな」
男性「人間よりも高い存在なので脳みそがいっぱいくっついてる」
女性「煩悩を打ち消すための救いみたいな。アレ、一個につき一煩悩消しましょうみたいな」

街の人たちの素晴らしい意見に実際、取材した早川もびっくりでした。

頭のつぶつぶは悟りの証


正解を東大寺大仏殿の副院主、平岡さんに伺いました。

「あれは螺髪(らほつ)と言って、らせん階段の『螺』に髪の毛の『髪』。らせん階段の形の髪の毛です」

「やっぱり髪の毛だ。肩で風切って街を歩いとったんかもしれん」と、どうしてもパンチから抜けられない多田です。

この螺髪、ただの髪の毛ではありません。もちろんパンチパーマでもありません。
実はあの髪の毛、大仏様が特別な存在であることを示す証拠だったんです。再び平岡さんに聞いてみます。

あなたも悟りを啓くとつぶつぶに?


「古代インドで悟りを啓いた仏様は、32個の優れた特徴を持っていると考えられていました。螺髪はそのうちの一つで悟りを啓いた証です。いわゆる如来といわれる方々にはみんな螺髪がついています」

32個の特徴のうち螺髪以外での例は、耳たぶが長いこと、おでこの真ん中に白い毛がある、身体が光り輝いている、などがあります。

これらは悟りを啓いた人の特徴なので、大仏様だけではなく、如来像と言われる仏像、釈迦如来、大日如来、阿弥陀如来などをご覧ください。
みんな頭につぶつぶが付いています。

「なるほど。悟りを啓いた人の証がパンチパーマ」と、あくまでパンチで押してくる多田です。

お地蔵さんも頭がつぶつぶに?


ちなみに地蔵菩薩、観音菩薩などの菩薩像には、頭のつぶつぶがついていません。

菩薩は、人間が仏になろうと修行を積んでいる様子を描いたものなんです。だから螺髪は生えてません。

つまり、お地蔵さんも修行を積んで悟りを啓けば螺髪が生えてくる、という考え方なんです。

東大寺の大仏の螺髪の数


東大寺の大仏様の高さは約15メートル。一個一個の螺髪も相当大きそうです。

「直径が22センチ。高さが21センチ。重さが1.2キロ。右回りの巻貝の形を示しています」

結構な大きさです。一つぐらいなら、オブジェとして飾っておいてもいいかもしれません。
ではその螺髪、何個ついているのでしょう?実は、それがわかったのはつい最近のことです。

「特に数が決められているわけではありませんが、東大寺の今の大仏様は492個の螺髪がついています。ただ、昔はもっと多かったみたいで、一番最初の大仏様には966個。倍近い螺髪がついていたそうです」

背中の隠れた部分があり、数はよくわかっていなかったのですが、平安時代の文献に966個という記述があったので、それが、長らく定説になっていました。

しかし、レーザー解析などの手法で調べてみたら、492個だと判明しました。それが2015年。2年前のことでした。

奈良の大仏様は752年に建立されて以降、何回か火事で焼けていて修復を重ねています。その修復のどこかのタイミングで、いつの間にか螺髪の数が減ってしまったと推測されるとのこと。

最後に早川「奈良に行ったなら(奈良)大仏様に会いに行ってみてください」とヘタなダジャレ。
言った本人も自覚していて「締まらんなあ」とブツブツ(仏仏)言ってました。
合掌。
(尾関)
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2017年05月23日08時32分~抜粋

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