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意外に奥深い!バーベキューの歴史

CBCの論説室長・石塚元章の「月曜コラム」。
5/22は季節に沿った話題として、「バーベキュー」を取りあげました。

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バーベキューはアメリカが誇る料理


日本で「バーベキュー」と言えば、「屋外で素材を焼いて食べる料理」で、基本的な調理方法という感じがしますね。
原始時代に肉を焼いていたのがバーベキューの元祖とも言え、次第に家や調理器具が発展するにつれて屋内で調理するようになりましたが、バーベキューだけはいまだに屋外で調理しています。

バーベキューはアメリカで発展した料理であり、アメリカ大使館が発行している公式マガジン『アメリカン・ビュー』では、「アメリカが誇る料理、バーベキュー」と紹介しています。
「バーベキューって単に焼くだけの簡単な料理なのに、誇るような料理なのか?」(失礼!)と思ってしまいそうですが、実は本格的なバーベキューは調理に15~17時間ほどかかる、意外に手の込んだ料理なのです。

焼き方の種類も単に直接焼くだけでなく、スモークやローストなどがあり、肉にソースに付けたりスパイスをすり込んだりと、下ごしらえに時間をかけるのが本来の調理法だそうです。

焼きながら食べるのは邪道!?


また、バーベキューを料理する人のことを「ピットマスター」と言い、ピットはかまどのことですので、かまどで肉などを焼き、焼きあがった物をテーブルに持って行って取り分けるのがバーベキューの原則です。

日本では焼きながら食べる方が一般的ですが、これはバーベキューではなく、焼肉なのです。
ちなみに、新しいバーベキュー文化の発展を目的に設立された「日本バーベキュー協会」では、食材が焼きあがるまでの待ち時間に、焼かなくても食べられるものを持っていっておくべきと伝えています。

バーベキューの歴史


バーベキューの起源は、南米の先住民は木で骨組みを作ったり、穴を掘ったりしてそこに火種を入れ、そこで肉などを蒸し焼きにした物です。
それを見たスペイン人がまね、広がっていきました。

料理を蒸し焼きにするために使った木の骨組みのことをスペイン語で「バルバコア」と言い、バーベキューの語源でもあります。
日本にも肉料理で「バルバッコア」という名前のお店があります。

アメリカ東海岸へ移ってきた人々が西海岸へと移動していった移民が、途中でバーベキューを伝えていった一帯を、「バーベキューベルト」と呼んでいるそうです。
また、最初は飼育が簡単な豚が好まれていたそうです。
こうしてみるとバーベキューは、アメリカ文化の歴史そのものですね。

現在のバーベキュースタイルができあがったのは20世紀で、アメリカのライフスタイルが大きく変わった時です。
庭付きの家が一般的になり、モータリゼーション化が進むことで、庭やドライブで出かけた先でバーベキューを行うようになりました。

「ひとりバーベキュー」は勇気が必要!


最近は「ひとりカラオケ」や「ひとり鍋」など、今までは大勢で行ってきたことを1人で気ままに楽しみたいというスタイルが現れてきましたが、ある経済雑誌が「ひとり○○で許容できるのは?」というアンケートを取ったところ、最下位がバーベキューだったとのことです。
外で1人で行うのは、なかなか勇気が要りそうですね…。

ちなみに番組のスタッフには、庭に七輪を出してひとりで肉やスルメイカを炙って食べることに幸せを感じるAD(下戸)がいますが、やはり少数派のようです。

最後に、「日本ではバーベキューは食べ物というよりも、行為なんですね」と石塚がまとめました。
(岡本)
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2017年05月22日07時20分~抜粋

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