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収蔵物が100万点!名古屋大学博物館に何が展示されている?

一部の大学に博物館があるのはご存知でしょうか。
名古屋大学にも博物館があり、すでに開館から15年以上経っています。

今回は名古屋大学博物館について、教授の吉田英一先生に伺いました。

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なぜ大学に博物館を作るのか?


まずは多田しげおが「大学に博物館があるのは当たり前なのか?」と素朴な疑問をぶつけます。
2000年頃から国立大学でも博物館を作ろうという流れが生まれ、旧帝大と言われる東京大学・京都大学の他、筑波大学や金沢大学などでも作られてきています。

さらに「なぜ大学に博物館を作るのか?」と尋ねる多田。
国立大学の法人化や、少子化で今後学生が少なくなることにより、これまでの研究してきた資産や情報などが散逸されるのを防ぐため、博物館で保存するという目的があります。

これまでは税金で研究してきたので、一般の人に還元する仕組みが必要と考え、大学の研究成果を広く一般に知ってもらうのが目的ということです。
また、若い人にも興味を持ってもらい、次世代の研究者を増やしたいという思いもあるのです。

何が展示されているの?


場所は名古屋大学構内で、地下鉄名古屋大学駅を上がってすぐにあります。
展示場所は非常に広く、2~3階が展示場となっています。

名古屋大学にちなんだ物が収蔵されており、創設以来研究してきた成果や実験機器、名古屋大学の前身学校の時に使用していた教育資料があり、その数なんと100万点以上。
収蔵物のすべてを展示している訳ではないですが、見れば名古屋大学の歴史がまるごと分かりますね。

その100万点の一部が常設展示されていますが、例えば、木曽馬(日本最古の馬)の骨格標本はここでしか見ることができません。
また、日本最初の電子顕微鏡の元になった物など、貴重な物も展示されています。

また、青色LEDを発明した赤崎勇特別教授など、名古屋大学ではノーベル賞を受賞した教授が6名もいらっしゃいますが、その教授の方々の研究成果はもちろん、別館にはノーベル賞のメダルなども展示されています。

このような話を聞くと何やら難しく考えてしまいますが、多田は「我々のような一般の人間でも楽しめるのか?」と尋ねます。

吉田先生の答えは「年齢を問わずだれでも楽しめます。敷居を低くする工夫もしています」とのことです。

巨大な丸い石の謎


現在、名古屋大学博物館では『球状コンクリーションの謎』という特別展を開いています。
球状コンクリ―ションとは、2~3メートルの大きな丸い石のことで、自然にできたものです。

実は多田、ニュージーランドでこの現物を見たことがあるそう。
「むかし番組のリスナーと行ったツアーで見ました。ビックリするぐらい多くの丸い石がごろごろあった」
なぜ巨大な丸い石が自然にできるのでしょうか。

吉田先生は「海の中の地層で、炭酸カルシウムと炭素成分が急速に結びつく化学反応で丸くなる。
ニュージーランドのものは5000万年前の地層から出てきた。非常に硬いので浸食されずに現れる」と解説。

実は日本にも巨大な丸い石はあり、北海道から九州まで数十箇所確認されているのだそうです。
しかも中部地方にもあり、知多半島の師崎にある海岸沿いに石が埋もれています。

球状コンクリ―ションは、大きく丸いこと自体に研究対象として興味を持たれているのですが、さらにここから保存状態の良い化石が出てくるので、大きな興味の対象となっています。

7月8日まで展示されていますので、大学と身構えずに足を運んでみてはいかがでしょうか。
(岡本)

画像:名古屋大学博物館,KAMUI(CC BY-SA 3.0
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2017年05月12日08時15分~抜粋

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