多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

東海地方の人は、人類の進化の頂点!?

お酒を飲んで失敗した経験はだれでもあるものです。それでも、お酒を飲むのをやめられないという人は多いのでは?
朝PON金曜日特集は“シリーズ脳の不思議 25回記念拡大版!”です。テーマは「脳とアルコール」。そして、大胆にも「東海地方の人は進化の1つの頂点!?」という大看板を掲げました。果たして、こんな大それた結論にたどり着くことができるのでしょうか。
自然科学研究機構 生理学研究所の柿木隆介先生にお話を伺いました。

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お酒が脳に与える影響


まずお酒を飲むと人はどうなってしまうのでしょう。テンションが上がって楽しくなる、何度も同じことを言ったり、人にからんだり…。
この時、脳では何が起こっているのでしょう。
脳はアルコールの影響をすぐに受けますが、特に次の3つに代表されます。

1.前頭葉…抑制が効かなくなる。
2.小脳…千鳥足、呂律がまわらなくなる。
3.海馬…記憶の中枢。覚えられずに、同じことをしゃべる。

長年の大量の飲酒が脳を萎縮させる!


長年のアルコール大量の摂取は脳に影響を与えます。アルコールは脳細胞を壊すので、脳が委縮してきます。
柿木先生は「MRI、CTで脳をみると、だいたい9割以上の確率で、大酒のみだと分かる」と言います。

ところが、それで脳の機能が落ちるかというと、意外とそうでもないそう。
しかし、酒をやめても元の大きさには戻らないそうです。
お酒が大好きな多田は「脳が萎縮しても頭の良し悪しには関係ないか?」と心配そうですが…

「アルツハイマー病のような認知症の場合は、大事な海馬、前頭葉がやられるので、記憶が落ちる、抑制がきかなくなるといった症状が出る。が、アルコールによる脳の萎縮は全体が委縮するので、それほど機能は落ちません。心配することはありません」とのこと。

しかし「私も何十年と飲んでますから…」と多少心細そうな声の多田です。

酒に弱いランキングを東海が制覇!


元筑波大学教授の原田勝二先生もアルコールと脳の影響を研究しており「アルコールに強い県民か、弱い県民か」を遺伝子で研究調査して、47都道府県別のランキングを作りました。

「酒に強いランキング」で岐阜県は44位愛知県は46位三重県は堂々の最下位47位
驚きの結果ですね。このエリアは揃って酒が弱いということです。

ちなみに強い1位は秋田県、2位は鹿児島県です。やはり東北、九州は強いですね。

信長、秀吉、家康は酒に弱かった!


酒が弱い東海エリア。
しかし地元出身の織田信長、豊臣秀吉、徳川家康は全国制覇を成し遂げました。果たして「三英傑」は酒に強かったのでしょうか?
直接本人たちに聞いてみましょう。
©2009 Nagoya Omotenashi Busho-Tai Secretariat

織田信長
「戦国武将の中でも酒が強いと思われている儂じゃが、実は下戸である。ルイス・フロイスからもらった金平糖や献上品のバナナが好きだった。つまり下戸で甘党。それが織田信長じゃ」

豊臣秀吉
「酒の席は楽しいのう。醍醐の花見はいま思い出しても楽しかった。こんな話をすると儂が大酒呑みだったと思われるかもしれんが、酒は好きだがあまり強くないんじゃ」

徳川家康
「酒は好きじゃがひとつ心得ておったことがあった。一度にたくさん飲まんかった。百薬の長と申すように儂は酒を薬と捉えており、今で言う養命酒のようなものを作らせて飲んで寝ていた」

つまり、三人とも酒は弱かったと言えそうです。

「アルコールの脳への悪い影響が最小限だった人たち、と言えますか」と多田。
「それも言えますが、寝首をかかれる時代ですから、酔っぱらっているというのは危ないんです」と柿木先生が補足します。

東海地方の人は進化の1つの頂点!?


酒に弱いタイプの人たちは、頭がよくて勤勉でまじめで協調性が強いので生き延びてきたと言われています。そして、その人たちが集まってきたのが関西と東海です。

さらに、日本は世界でも一番酒に弱い国というデータもあります。
つまりこの地方は世界で最も酒に弱い地域と言えるのです。
言い換えると、遺伝学的には突然変異で現れた非常に優秀な人たちが最も集まっている地域でもあります。

「つまり人類の進化の頂点かも」と、問い詰める多田。
「そう思いますね」と柿木先生が太鼓判。
「だから変わってますね、この地域は。食べ物も名古屋めしとか変わってるし」

「豆味噌文化」が頭の良さを後押し?


実際にこのエリアの方はお酒が弱いのでしょうか?番組でアンケートを実施したところ…

・あなたはお酒が強い 114人
・あなたはお酒が弱い 162人
・どちらでもない 30人


という結果に。確かに弱い方が多いですね。

この地方の食文化は、みそカツ、味噌おでんなどに代表される「豆味噌文化」と言われます。
主原料の大豆が脳にいいのは確かだそう。大豆ペプチドは、アセチルコリンがたくさん含まれていますし、アドレナリンとかノルアドレナリンの素になるものもたくさん含まれています。
食べ物も後押しをしているようです。

「まわりを見ても、あまり酒飲まない人の方が賢そうだなと改めて思いました。ただ酒を飲める人の方が面白味はあるかな。どちらがいいかということで、私は面白味の方を選択しました」と締めくくる多田しげおでした。
(みず)
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2017年04月07日07時17分~抜粋

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