健康ライブラリー

健康ライブラリー 2021年12月5日

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●教えてドクター 
★12月のテーマ「高齢者の健康維持と服薬の課題」

名古屋大学 医学部附属病院 老年内科 教授
葛谷雅文 先生

高齢者の方は様々な慢性疾患を持っていて、高血圧や糖尿病や脂質異常などの生活習慣病に関する薬を服用されている方が多いです。それぞれ健康を害さないような数値を維持するために処方されている薬です。薬を服用するだけでなく、自分で自分の血圧を知っておくことは大切です。診察室の中での血圧と、普段のご自宅での血圧が一致しないケースがよくあります。患者さんには必ずご自宅でも血圧を測り、記録していただき、外来に持ってきて下さるようにお願いしています。糖尿病についても同じように自己管理が必要です。食事や運動の習慣などについてしっかり気を付けていただき、その次に薬を服用していただくということになります。やはり生活習慣が重要になってきます。薬に関しては、成人の時期は問題が無くても、高齢になってからは気を付けるべきことがあります。高齢になると、薬を代謝する部分である肝臓や腎臓の機能が落ちてきますので、血液中の薬の濃度が上がってきます。そういった事については、かかりつけ医の先生に尋ねながら、注意深く服用する必要があることを知っておくと良いと思います。ただし、患者さん自身が気を付けるというのはなかなか難しいと思うので、かかりつけ医の先生がそれぞれの患者さんに合う薬の種類や量を決めていく必要があると思います。患者さんからかかりつけ医の先生へ「この薬は若い時と同じ量ですが良いですか?」などと疑問に思ったことは率直に聞いても良いと思います。
 
●スマイルリポート~地域の医療スタッフ探訪
三原 亘 さん(名古屋市認知症相談支援センター 副所長)

特に力を入れていること
「なごや認知症の人おでかけあんしん保険事業」に力を入れていますのでご紹介させていただきます。お出かけの際などに認知症のご本人が、誤って人にけがをさせてしまったり物を壊してしまったりした場合に備える名古屋市の事業になります。認知症の人が事故を起こして賠償責任を負った場合に補償を受けられる他、誰も賠償責任を負わない事故に対しても一定の要件を満たした場合に給付金または見舞金が相手の方に支払われます。賠償請求を求められた認知症のご本人に責任能力が認められず、監督責任者が不在で誰も賠償責任を負わない事故では、相手の方が名古屋市民でお亡くなりになったり後遺障害を負ってしまったりした場合については給付金が支払われます。名古屋市外の方でお亡くなりになった場合には見舞金が支払われます。保険料については名古屋市が負担致しますので無料で加入できます。尚、この事業は本人の病気や怪我などの補償を目的としたものではございません。また補償などの対象になるかどうかについては、事故後の調査を元に保険会社が判断することになりますので、それらの点はご了承いただければと思います。

保険事業利用者のお声やお申込みについて
「この保険を訪問看護ステーションさんから教えてもらい、もしものことを考えて加入させていただきました。本当に安心でした。」というお声や「お世話になりました。本当に心強かったです。」といったお声をいただいております。賠償責任を問われるようなもしもの事故の時のためにご加入いただくことで、安心して日常生活を送っていただける心強い仕組みですので、この事業を必要とされる方には是非ご利用いただけたらと思っております。今後も市民の皆さんの身近な場所で情報が入りますよう、広報活動に力を入れていきたいと思います。この番組をお聞きの皆様も必要と思われる方がいらっしゃいましたら、おすすめいただきますとありがたく思います。パンフレットや申込書については区役所やいきいき支援センターなどで手に入ります。また名古屋市のホームページからもダウンロードできますのでどうぞ宜しくお願い致します。
 
 

 
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