健康ライブラリー

健康ライブラリー 2021年11月7日

[この番組の画像一覧を見る]

●教えてドクター 
★11月のテーマ「コロナ禍の妊娠出産」

名古屋大学医学部附属病院 産婦人科 教授
梶山広明 先生

妊娠中の体は、妊娠していない時と比べて変化しています。まずそれを知識として知っておくことが大切です。妊娠中の体の変化の一つに免疫力の変化があります。一般的に申し上げますと、赤ちゃんの半分は母親の遺伝子、半分は父親の遺伝子によって成り立っています。半分を異物として体が判断しないように、妊娠していない時と比べて免疫を抑えて、赤ちゃんを攻撃しないような仕組みになっています。そのため食生活や睡眠に気を付けたり、体を冷やさないように気を付けたり、といったことはコロナ禍でも重要であると思います。コロナ禍であるからといって妊産婦さんが極端に心配される必要はないと思います。一般の方と同じように、三密を避けたり、手指衛生に気を配ったり、うがいをしたりといったことを行っていただければと思います。コロナ禍において、妊産婦さんとそれ以外の方では大きな感染リスクの差は無いと言われています。ただし、高血圧や肥満等の基礎疾患をお持ちの方は新型コロナウイルスに感染した場合、重症化の可能性があると指摘されていますので、ご留意いただきたいと思います。妊婦さんは妊娠期間中、妊婦健診というかたちで、かかりつけ医の先生にフォローを受けていますので、そのような機会に相談しながら過ごしていただきたいと思います。
 
●スマイルリポート地域の医療スタッフ探訪
山田敏夫 さん(メディカルフィットネス 偕行会ウェルネスセンター 健康運動指導士)

特に力を入れていること
私が所属しています偕行会ウェルネスセンターは2004年9月に名古屋初の医療法42条施設として愛知県から認可され、疾病の予防・改善を目的とした運動療法を保険適用外で行う施設として開設しました。健康づくりの専門家でもある健康運動指導士の資格を有するスタッフが対象に応じた運動プログラムを作成し、1対1もしくは小集団に対して運動指導を行っています。有疾患者や体力に自信の無い方も安心して運動を実施していただける施設となっています。当施設は以前、名古屋共立病院内にて運営していたのですが、新型コロナウイルスの影響により、今年の1月中旬から8月末まで休館を余儀なくされていました。それもありまして9月から院外に移転し、メディカルフィットネス偕行会ウェルネスセンターとしてリニューアルオープンしました。7カ月以上に及ぶ休館によって、運動療法を必要とされている施設利用者の方々に多くのご不便とご心配をおかけしましたので、現在は来館される皆様が健康的な生活のリズムを取り戻せるということを第一の目的として日々施設運営を行っています。

心に残るエピソード
施設の再開後多くの利用者様が「またここに通えることを心待ちにしていたよ」と再び元気に通い始めて下さった時には感慨深いものがありました。また、この施設が院外に移転したことによって近隣の方々の目に触れる機会も増え、問い合わせをいただいたり、見学にお越しになったりする方が増えました。施設のこれからの進展につながる良い契機となっています。「膝や腰が痛くてしかたがなかったのに、9月からセンターへ通い始めたら自転車もこげるようになったよ」とおっしゃる新規の利用者様も何名かいらっしゃいます。

今後の抱負
今後はウイズコロナの健康づくりを担う施設として、新しい生活様式に適した事業展開を進めていきたいと考えています。来館者の方々に対してより安心・安全で効果的な運動環境を提供するということはもちろんのこと、来館することがかなわない方々に対しても活動的な生活を送っていただけるような仕組みの構築をしていく予定です。また11月上旬に最新の機器を導入しますので、実施していただけるトレーニングの幅がさらに広がります。これまで以上に多くの方々に利用していただきたいです。コロナ禍において人々の活動量が減少してしまっている今だからこそ、我々健康運動指導士が地域の皆様の心と体の健康をお守りするためにできること、またすべきことに対して使命感を持って臨みたいと思います。
 
 

 
関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報