健康ライブラリー

健康ライブラリー 2021年6月13日

[この番組の画像一覧を見る]

●教えてドクター 
★6月のテーマ「血栓症」

名古屋大学医学部附属病院 輸血部 教授
松下正 先生

前回は心筋梗塞や脳梗塞の症状について少しお話ししました。例えば心臓の血栓症や冠動脈の血栓症を発症しますと、歩いたり運動したりする時や朝起きた時に胸がキリキリと痛みます。これは狭心症や心筋梗塞の前触れとなる非常に重要なサインです。脳の場合も、中にはいきなり大きな血栓ができて、麻痺に至る方もいらっしゃいますが、多くの方にはやはり前触れとなる症状が起こります。症状としては、時々気が遠くなったり、左右の足のどちらかが不意に痺れたり、数分間だけ妙にしゃべりづらくなったりします。このような一過性虚血発作と言われる前触れ症状があって、その後に脳梗塞や脳血栓症や脳卒中などが発症します。前触れの症状を軽んじて見過ごしてしまった例をご紹介しましょう。「数ヶ月前から仕事が終わった後や夜勤の後に胸が苦しいという症状があったのですが、2、3分で治ったのでそのままにしておきました。」とおっしゃっていた方が、後日突然心筋梗塞のため救急車で運ばれてきたことがありました。こういったことを防ぐためには、日頃の生活習慣を整えることが非常に大切です。そのためにはまず睡眠をしっかりとることと食生活に注意することです。体重が多めの方は体重を減らすように心がけて下さい。普段成人病予防として言われていることは少しずつでも実践されると良いと思います。さらに申し上げますと、危険な習慣として喫煙が挙げられます。喫煙の習慣がある方は喫煙の習慣が無い方に比べて、血栓症が起きるリスクが非常に高いことが医学的に証明されています。喫煙されている方は是非とも喫煙習慣を辞めるようにお考えになると良いかと思います。生活習慣を見直すとともに、もし前触れのような症状があった場合、かかりつけの先生などに是非ご相談下さい。かかりつけの病院で検査を受けることにより病気が発見され、大病院へ紹介され、事無きを得たというケースもたくさん耳にしております。
 
スマイルリポート 地域の医療スタッフ探訪
塩飽正裕 さん(特別養護老人ホーム「おおて幸楽園」事務長)

特に力を入れていること
私は名古屋市港区の特別養護老人ホーム「おおて幸楽園」の事務長をしておりまして、主に収支の計算や介護保険の計算や請求書に関する業務や給与計算などを行なっております。また、当法人グループの医療法人とも連携しながら情報交換をしたり、医療スタッフや介護スタッフと意見交換をしたりしております。ところが去年の3月頃から新型コロナウイルス感染拡大が始まりまして、どこかに集合して話し合いをするということが少なくなりました。今は感染対策として、ビニール手袋・マスク・消毒液等の衛生材料や空気清浄機・加湿器・サーキュレーター等の機械の購入を中心とした業務を行っています。愛知県高齢福祉課や名古屋市介護保険課から補助金をいただきながら行っています。衛生材料等の単価が上がってしまいましたが、金額に合わせて購入すると数が少なくなってしまうので、金額が高くなっても必要数を購入しなくてはならないという問題がおこっています。マスクの値段は下がってきましたが、ビニール手袋や消毒液はまだ少し高めです。病院や老健施設や老人ホームといった施設を継続していくためにも頑張っていきたいと思います。

心に残るエピソード
現在玄関の自動ドアのスイッチを切ってガラス越しに面会を行っています。ご家族の方にはとても喜んでいただけるのですが、利用者様ご本人はご家族の方を見ずに車椅子を押してきた介護職員の方を見ている状態です。毎日一生懸命介護させていただいていることもあり、ご家族より介護職員の方が気になるようです。

今後の課題
ワクチン接種の予約が始まりましたが、「副反応が起こるのではないか?」と考え、接種したくないという方が出てきています。ワクチン接種は強制では無いのですが、新型コロナウイルスに感染してしまった場合の症状を軽くすることができますし、他の利用者様や職員にうつさないためにも必要な気がします。出口の無いトンネルはありません。段々光が見えてきました。早くコロナウイルス感染症が終息しますように国民全員で願いたいと思います。名古屋市港区にあります特別養護老人ホーム「おおて幸楽園」の職員は利用者様やそのご家族に、「ここに来てよかった。」と思っていただけることを第一に心がけて明るく優しく親切に対応致します。何かお困りのことがありましたら是非ご相談下さい。
 

 
関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報