健康ライブラリー

健康ライブラリー 2021年5月2日

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●教えてドクター 
★5月のテーマ「身近に直面する脳神経の病気」

名古屋大学医学部付属病院 神経内科 教授
勝野雅央 先生

神経内科学では(現在病院では脳神経内科という科の名前で診療することが多いのですが)、脳や神経の病気の診療を専門としています。脳は体の動きをコントロールしたり、物事を考えたり、私たちの日常の活動を全て制御しています。脳が障害されますと、脳や手足の神経や筋肉などに異常が出てきます。そういった病気を診療しています。体を動かしたり、ものを考えたりすることは私たちが生きていく上で必要不可欠なことですし、人間らしい生活をするためにも必要なことです。脳に関する具体的な病名を申し上げますと、まず患者さんの数が一番多い「認知症」があります。アルツハイマー病やレビー症体型認知症など様々な種類がありまして、認知症は代表的な脳の疾患の一つです。それから脳の疾患の中で次に患者数が多いのが「脳卒中」(特に脳梗塞)です。こちらも私たちが診療で非常に多く遭遇する疾患です。脳卒中というのは脳の血管が切れたり詰まったりして、急に症状が出る病気です。脳卒中の中で脳梗塞というのは血管が詰まる病気です。脳梗塞は急激に症状が出て、重症の場合は意識がなくなったり、体が全く動かせなくなったりします。そういった場合は救急外来を通じて緊急に対処しております。その他、皆さんがよく耳にされる病気としててんかんという疾患があります。てんかんというとお子さんの病気というイメージが強いかもしれませんが、最近ご高齢の方に非常に多い病気であるということがわかってきました。ですので私たちはてんかんの患者さんもたくさん診療しております。その他の疾患として脳や神経や骨格筋が障害されるような難病と呼ばれるものがあります。代表的なものでは「筋ジストロフィー」や「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」などがあります。こういった難病も私たちの専門分野になります。症状として一番患者数が多いのは頭痛(特に片頭痛)で、800万人位の患者さんがいると言われています。頭痛の中には、くも膜下出血のように1分1秒を争うような緊急の疾患もありますし、緊急性はないけれど毎日のように頭痛に苦しめられることで、生活に大きく影響が出る片頭痛のような疾患もあります。重要なことはいつもと違う頭痛が起こった場合に、何か緊急性がある病気が隠れている可能性があるのではないかと考え、素早く病院にかかっていただくことです。
 
スマイルリポート 地域の医療スタッフ探訪
髙尾友美 さん(藤田医科大学病院 薬剤部)

特に力を入れていること
私は藤田医科大学病院の薬剤師として勤務しています。現在は病棟での活動として、薬剤管理指導業務と手術室の担当薬剤師として業務を行っています。また院内ラジオにも力を入れています。院内ラジオとしての活動は、患者さんとご家族の皆様のために役立つ情報をお届けできるよう、日々最新のホットな情報収集に努めています。

心に残るエピソード
藤田医科大学病院が患者さんとご家族の皆様のために放送している病院スタッフによる院内ラジオ『フジタイム』ですが、開局当初は端末でQRコードを読み込んでいただくことで聴くことができるようになっていました。現在では院内ラジオ『フジタイム』の設置場所が変わり、より気軽に、より多くの方が聴くことができる環境となりました。
先日の『フジタイム』ではスイーツがテーマとなる話をし、私は「モンブランが好きですよ」とお話しました。すると、多くの方々から「モンブランの話を聴いたよ」と言っていいただく機会があり、リスナーの方が開局当初より増加したと感じています。

今後の抱負
新たにパーソナリティーとして学生さんも加わり、『フジタイム』はより賑やかになりました。最終的には地域住民の方々にも『フジタイム』にご参加いただき、幅広い年齢層に愛されるラジオ局を目指していきたいと思っています。
 
 

 
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