●教えてドクター |
中京クリニカル 院長
小森 拓 先生
一般健康診断は、職種に関係なく実施する健康診断で、すべての企業が対象となっています。法律によって1年以内ごとに1回、定期的に一定の項目の健康診断を行うことが義務付けられています。雇い入れ時の健診あるいは1年以内ごとに1回実施する定期健診の他、海外に6カ月以上派遣する労働者を対象とした健診、給食従業員の検便なども含まれています。検査項目は健診の種類によって異なりますが、11項目ほどありその中には病歴に関する問診や自覚症状や他覚症状、身長、体重、腹囲、視力、聴力、胸部レントゲン、喀痰検査、血圧、貧血、肝機能検査、血中脂質検査、血糖、尿、心電図検査などがあります。費用に関しては助成がありますので、無料もしくは一部負担で済むというメリットがあります。健診によって、様々な病気の可能性を踏まえたうえで早期発見につなげることができますが、人間ドックですとさらに多くの項目をチェックすることが可能となります。さらに乳がん検診や胃がん健診などのがん検診を追加することによって自身の健康状態を総合的に知ることができます。特にがんは日本人の死因の第一位となっていますが、早期発見によって完治が可能な場合が少なくありません。人間ドックと併せてがん検診を受けることをお勧めしております。自治体によっては、特に大腸がんと肺がん検診は助成されている場合があります。その他のがん検診などについては検査する項目を増やすことによって、生活習慣病の予防という観点からもより広く深く、早期発見・早期治療につながると言えます。様々な検査については自治体によってそれぞれ特徴があり、検査に助成が行われる自治体もございます。名古屋市の場合は前立腺がん検診や胃カメラ検診ともに助成が行われていますので活用されるとメリットがあると思います。名古屋市にも愛知県にも多くの健診ドック施設がございまして、ホームページをご覧いただきますと様々なオプションが記載されています。そういったものをご参考になると良いと思います。