健康ライブラリー

健康ライブラリー 2020年12月13日

[この番組の画像一覧を見る]

●教えてドクター 
★12月のテーマ「Withコロナ時代の定期健診・人間ドック」

中京クリニカル 院長
小森 拓 先生

一般健康診断は、職種に関係なく実施する健康診断で、すべての企業が対象となっています。法律によって1年以内ごとに1回、定期的に一定の項目の健康診断を行うことが義務付けられています。雇い入れ時の健診あるいは1年以内ごとに1回実施する定期健診の他、海外に6カ月以上派遣する労働者を対象とした健診、給食従業員の検便なども含まれています。検査項目は健診の種類によって異なりますが、11項目ほどありその中には病歴に関する問診や自覚症状や他覚症状、身長、体重、腹囲、視力、聴力、胸部レントゲン、喀痰検査、血圧、貧血、肝機能検査、血中脂質検査、血糖、尿、心電図検査などがあります。費用に関しては助成がありますので、無料もしくは一部負担で済むというメリットがあります。健診によって、様々な病気の可能性を踏まえたうえで早期発見につなげることができますが、人間ドックですとさらに多くの項目をチェックすることが可能となります。さらに乳がん検診や胃がん健診などのがん検診を追加することによって自身の健康状態を総合的に知ることができます。特にがんは日本人の死因の第一位となっていますが、早期発見によって完治が可能な場合が少なくありません。人間ドックと併せてがん検診を受けることをお勧めしております。自治体によっては、特に大腸がんと肺がん検診は助成されている場合があります。その他のがん検診などについては検査する項目を増やすことによって、生活習慣病の予防という観点からもより広く深く、早期発見・早期治療につながると言えます。様々な検査については自治体によってそれぞれ特徴があり、検査に助成が行われる自治体もございます。名古屋市の場合は前立腺がん検診や胃カメラ検診ともに助成が行われていますので活用されるとメリットがあると思います。名古屋市にも愛知県にも多くの健診ドック施設がございまして、ホームページをご覧いただきますと様々なオプションが記載されています。そういったものをご参考になると良いと思います。
 
スマイルリポート 地域の医療スタッフ探訪
杉浦洋平 先生(すぎうら歯科クリニック 理事長)

特に力を入れていること
私どものクリニックでは予防歯科に力をいれておりますので、予防歯科の主役である歯科衛生士の育成と教育に取り組んでおります。高齢化社会が進み専門的な口腔ケアの需要が高まる一方、今の歯科医療の現場は就業場所に対して圧倒的に歯科衛生士が不足している状況です。歯科衛生士の場合は特に、育児等で一度離職しブランクが長いと元の医療現場に復帰し辛いということや、現場以外に自主的に学ぶ場所が無いといった大きな問題があります。そこで私どもの法人と現役の歯科衛生士専門学校の教員が手を組んで歯科衛生士の復職を支援するという取り組みを進めております。

心に残るエピソード
今、私どものクリニックに勤めている非常勤の40代の女性歯科衛生士がいるのですが、彼女は10数年ぶりに復職しました。復職した際に、「やはり、知識や技術や最新の歯科の情報も含めたサポートがあったので復職することができた。」という声をいただき大変嬉しかったです。

今後の課題
予防歯科という言葉がありますが、予防歯科の主役は歯科医師ではなくて歯科衛生士だと考えております。特に愛知県では歯科衛生士が平均で1医院に対して1.1人しかいない状況です。ですので、1.1人という人数がもう少し増えて予防歯科という言葉が皆さんの間にもっと浸透すると良いと思っております。私どものクリニックでは歯科衛生士の育成途中である学生さんの臨床実習の教育現場になっておりますので、そういった方も含めて、現在14名の20代から50代までの歯科衛生士が勤務しております。
 

 
関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報