健康ライブラリー

健康ライブラリー 2020年3月8日

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●教えてドクター 
★3月のテーマ「在宅医療と栄養管理」

総合在宅医療クリニック 管理栄養士
安田和代 先生

在宅医療の中での管理栄養士は、訪問栄養食事指導としてご自宅に訪問し、食事に関する相談をお伺いしています。介護保険あるいは医療保険の枠の中で、月に2回までご利用頂けます。栄養相談ではありますが、「食」をキーワードに在宅での生活そのものを支えるという視点で取り組んでいます。当クリニックでは患者様ご自身には最期まで食を楽しんで頂きたい、患者様を支えるご家族には楽に食を支えて頂きたい、という思いで「食楽支援」という言葉を使っております。例えば病院であれば患者様の食事は、治療食やその方に合った食形態で提供されます。それをご自宅に帰られるとご家族が作ることになります。それはとても難しいことでもあります。ですから私たちはご家族が困らないようにサポートさせていただきます。例えばそのご家族の介護力(調理の力や経済力)を考えて、できることを提案させていただいております。管理栄養士として、入院先からご自宅へと帰って来られた患者様の食を支えるには3段階を考えています。病院で行われている事を家でもできたら安全に食べていただけますので、まず病院と同じように栄養ケアを行います。次にせっかく家に帰ってきたからには、「好きなものを食べたい。」とか「お酒が飲みたい。」等の希望があると思うので、病院ではできなくてお家だからできることをご提案しています。さらには最期まで家で過ごしたいと思って帰って来られる方がほとんどですので、最期まで食べ続けられるサポートを考えています。それを「きずなとしての食支援」と呼んでいます。
 
 
●スマイルリポート ~地域の医療スタッフ探訪
深谷清次 先生(名古屋市薬剤師会 副会長・薬剤師)

★力を入れて取り組んでいる事
地域の方達の認知症や介護に関する相談を承っております。主に介護保険の申請方法や介護サービス、権利擁護等の制度の説明を行っておりますが、他の相談にもいきいき支援センターさん等の関係機関と連携しワンストップで対応しています。病気や体調に関するご相談は院内の専門職につなぎ、対応が難しい場合は近隣の病院をご紹介しています。また取り組みの一つに認知症カフェがあります。認知症カフェは平日毎日開催していて、認知症の方やそのご家族、地域住民、医療や介護の専門職等が誰でも気軽に集い、仲間づくりや情報交換ができる場所です。認知症対策や予防方法についても学べる他、音楽療法や笑いヨガ、運動療法も行っています。そして認知症の方が住み慣れた地域で安心して暮らせるように、地域の方や職員に対し、「認知症サポーター養成講座」を行い認知症について正しく理解していただく活動もしています。

★心に残ったエピソード
科学館での「かがくゼミナール」の時に実際に実験を行ってみて、「薬にはこんな使い方もあるんだ。」とか「身近なものでこういったものが薬になるんだ。」といったことで、感動し、「私も将来薬剤師になりたいな。」と言ってくれた子が何人かいました。その他CBCラジオさんの夏祭りにも名古屋市薬剤師会としてブース出展させていただいておりますが、その際に「肌年齢測定」や「骨密度測定」をお薬相談と同時に行っております。測定を行った方から、「自分の状態を知ることができて良かった。」と言っていただけたり、お手入れをしっかりされている女性が、「肌年齢が10歳以上若かった。」と言って喜んで帰っていかれることもあります。そのように楽しい時間を過ごさせていただいております。

★今後の課題
「薬剤師というのはこういった事もできるんだよ。」ということで、色々な所に顔を出したり、イベントを行ったりして、薬剤師という職業の必要性を具体的に広めていきたいと考えております。
 

 
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