健康ライブラリー

健康ライブラリー 2019年12月1日

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●教えてドクター 
★12月のテーマ「音楽と健康」

日本音楽健康協会 戸塚圭介 理事長

日本が直面している重要な課題として、厚生労働省が提言しているように健康長寿を延ばすということがあります。理想の形はPPK やピンピンコロリなどと言いまして、最後まで自分らしく立って歩いて美味しい物を食べて暮らし、亡くなる時は静かに亡くなるといった形です。これが理想的だと皆さん考えていらっしゃいます。しかし本当にその PPK を実現している人がいるのか?というとあまりいないというのが現状です。NNKなどと言いますが、長生きで、寝たきりで、孤独死をしてしまう方が多いです。健康寿命にはその人なりにやる事があるか、やりがいを持っていることがあるかどうかが大きく影響します。生涯現役ということが非常に重要だと思います。名古屋城を築城した徳川家康を例に出して申し上げます。戦国時代は人生40年時代と言われていましたが、そんな時代に家康は73歳まで生きました。亡くなる一年前には大阪の陣に出陣しています。まさにピンピンコロリだと思います。健康寿命という言葉もありますが、社会参加寿命をいう言い方をして、何かできることを常に自分で見つけたり、行政が考えたりとするといったことが重要だと思います。また認知症の不安についてよく言われます。この認知症の不安に対して国は今年の6月に認知症の施策大綱を発表しました。その中の大きなワードとして「通いの場」というものがあります。官民連携で通いの場を作っていこうということで、そういったワードがでてきました。現在そのような「通いの場」が少ないのです。日本音楽健康協会としては、歌や音楽の力でそのような場を作りたいと思っています。具体的に言いますと日本音楽健康協会の発起人である株式会社第一興商さんが行っているカラオケボックスビッグエコーも通いの場になっていくのではないかと思います。あるいは最近ではドラッグストアの遊休地等も通いの場になっています。社会参加が最大の介護予防です。健康になるために理学的、あるいは作業的なことをして健康になっていくというより、好きなことや楽しいことをしているうちに、知らず知らずに健康になっていくのが理想ではないかと思っております。
 
●スマイルリポート ~地域の医療スタッフ探訪
小池 建夫  さん(津カントリー倶楽部 理事長)

★力を入れて取り組んでいる事
もともと地域社会への貢献をテーマに、ゴルフ場は活動しておりますが、昨年の3月から地域包括ケアシステムのネットワークづくりに取り組んでいます。
ゴルフ場は地域社会と密接な関係があり特にメンバーや片田地域の皆様とは30年以上のお付き合いがあり、まさに地域社会の連携拠点として顔の見える関係にあります。
ゴルフ場として取り組める事業として「医療や介護のお世話になる以前の介護予防の事業であればお手伝いができる。」と確信しました。ゴルフ場の基本は歩くことです。
男性の平均寿命は81歳ですが健康寿命は72歳で約9年間は何らかのサポートが必要になります。「ピンピンコロリ」が理想ですが、「少しでも健康寿命を伸ばすためにはどうするか?」ということがテーマになりました。取り組み始めて1年半になりますが、やっとやるべき事が見つかりました。
9月から第一興商さんとコラボレーションしまして、「歌って笑って健康体操」という教室を始めました。ゴルフ場のコンペルームを使って健康寿命増進・認知症予防のために行なっています。初めは人数も10名程度でしたが10月25日に開催した際には近隣の高齢者に30名以上も集まっていただきました。地域の高齢者の方たちはカラオケが大好きです。皆さんが集まることで一人ぼっちにならなくてすみます。皆さんと交流することで認知症予防にもつながります。
ゴルフ場という性質上、男性の方も多くいらっしゃいますので、長く健康にプレイしていただくうえでも教室の開催を今後も増やしていければと考えています。また(一社)日本音楽健康協会認定の音楽健康指導士にも興味を持っていますので、ゴルフ場の職員にも機能訓練/介護予防体操の勉強をさせようかと考えております。他には大股で歩くことを目的に、ノルディック・ウォークを始めました。裸足で歩ベアフットゴルフも始めました。ネットワークとしましては第一興商さんをはじめ、三重大学、津市スポーツ協会、フェニックス健康センター、日本介助専門員推進協会、愛知県ノルディック・ウォーク連盟等、同じ目的を持った企業等の皆さんと行っています。
 

 
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