健康ライブラリー 2019年6月2日

健康ライブラリー / ライフ・ヘルスケア
●教えてドクター 
★6月のテーマ「さまざまな依存症」

名古屋大学医学部 薬剤部長   
山田 清文 先生

WHOという国際機関がありますが、WHOの国際疾病分類では依存症は精神疾患の一つとして定義されています。ですから依存症は自分の意思だけでは治すことができないということになります。専門医あるいは専門機関を受診して正しく診断をしていただき治療を受ける事が治癒につながります。依存症は大きく分けますと、薬に対する依存(物質依存)とギャンブルやゲームのような高揚感を伴う行為に対する依存(非物質依存)とに分かれます。物質依存には覚せい剤やコカインや大麻等、法律で所持や使用が禁止されている物質に対する依存と、病気の治療のために病院で処方されるモルヒネ等の鎮痛薬や、睡眠薬として使用されるベンゾジアゼピンといった医療用薬品に対する依存があります。依存かどうかを判断する質問項目として、「依存している薬の量やギャンブルにつぎ込む金額やゲームをする時間等が次第に増えてきているかどうか」、「薬を飲みたい、ギャンブルやゲームをしたいという強い渇望や切迫感があるかどうか」、「やめようと思ってもやめられないかどうか」、「薬やギャンブルをしないとイライラや不安などの精神症状や震えや汗をかく等、身体的な症状が出現するか」、「薬やギャンブルのことで頭がいっぱいになって社会生活に支障がでるか」、等があります。ある一定数以上の項目に当てはまると依存症と診断されます。社会生活に支障があるかどうかが一番のポイントになります。
 
 
●スマイルリポート ~地域の医療スタッフ探訪
安友裕子 先生(名古屋学芸大学 管理栄養学部 講師 管理栄養士、健康運動指導士)

★力を入れて取り組んでいる事
平成20年度より日進市の介護予防日常生活支援総合事業を大学に委託いただいて、教員と学生とで高齢者の健康教室、「健口・健食元気クラブ」を行っています。健口の口は「くち」という漢字を使っています。内容としては歯科衛生士から唾液や嚥下機能、歯周病や口腔トレーニングのお話をしていただきます。私や他の管理栄養士は栄養相談や骨粗しょう症、高血圧、低栄養のお話をしています。教室を進めていく中で、参加される高齢者の方のお食事をお聞きすると、きちんと種類多く食べられている方が多いと感じています。しかし、たくさん食べても活動量が少ない方は体力向上には至っていないと実感し、数年前に健康運動指導士の資格を取得し、活動量を維持することや筋力をつけることの大切さ、自宅でできる簡単なトレーニング方法等も教室でお伝えしています。

★心に残るできごと
3カ月の教室の前後には身体測定や口腔検査やアンケート等を行って、どれだけ皆様に変化があったかフィードバックをしています。教室内で紹介するトレーニングを続けて行ってくださった方は、口腔機能や運動機能の改善がみられています。また教室では学生も一緒にお手伝いさせていただいています。参加者の皆様も学生との交流や、参加者様同士の交流を通じて精神面でも明るくなる方が多く、抑鬱の低下にもつながっています。最初は不安そうな参加者の方も来ることを楽しみにして下さり、「毎日トレーニングしてるよ。」、「最近口の調子がいい。」等の感想をいただく時はとてもやりがいを感じます。

★現場の課題
独居になられた、特に男性の方の食事をお聞きして、心配になることがあります。台所に立ったことの無い方でも最低限の調理ができるような教室を開催したいとも考えています。またこのような教室が開催されている間は、ご自身の健康への関心が高まり、モチベーションの向上へとつながっていると思いますが、やはり教室が終わると徐々に意識が薄れることが多いと思います。運動も中断してしまえば3カ月程で元の状態に戻ってしまいます。維持するのは大変難しいことではありますので、今後はこの教室を卒業した方々を対象に定期的に集まりを開催し、健康への関心を維持していただくような機会を検討しています。
 
 

 
この記事をシェアする

あなたにオススメ

アーカイブ

同じカテゴリー

×